子宮筋腫36個摘出記録(⑤手術翌日 編)

※グロテスクに思う方もいるであろう医療写真が随時入りますのでご注意ください。該当箇所前には注意を記載します。

最大で8.8cmの子宮筋腫36個を、腹腔鏡手術&約10cm小切開で摘出した。記憶が薄れる前にまとめておく。

エンターテイメント性の薄い体験記なので、今後子宮筋腫手術を検討している方の参考にどうぞ。

①入院までの経緯編はこちら
②入院初日 編はこちら
③手術当日・直前準備 編はこちら
④手術当日・手術室〜術後 編 はこちら
⑤手術翌日 編はこちら
⑥手術二日後 編はこちら
⑦退院日 編はこちら
⑧退院二週間後 編はこちら
【番外編】入院持ち物編はこちら

手術翌朝。
日中担当の看護師さんが体温や血圧を測定。痛みはかなり引き、手もかなり動かせるようになり、会話もできる。まだ体は起こせないが、一晩でこんなに回復するとは、人体と医療ってすごい。

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手術の影響で顔も手もがパンパンにむくんでいるが、自撮りができるくらいの回復。服は昨日の手術着のままで、ナースコールやら血中酸素濃度測定やら、首回りだけでもコードだらけ。

問題なければ今日から歩く練習をしますねと看護師さんに言われる。
子宮筋腫、どれくらい取ったかわかりますか?と尋ねると、カルテに書いてある内容なら読めますよ!と手元のノートパソコンのカルテを見てくれた。

看「えーと、36個、だそうです」
私「さんじゅうろくっ?36個ぉ?!」
看「457gだそうですよ」
私「ひゃー…!」

この時初めて、子宮筋腫を36個457g摘出したと判明。
子宮筋腫は複数できることが多く、手術で4〜8個取ったというのはネットの体験記や知人の話でよく聞いていたが、36個とは。

ステーキ450gと考えると、男の人でも食べきれないくらいのボリューム満点なサイズだから、あのくらいの量を取ったのか…。

そう思う一方、MRIの衝撃画像を見せられた時に「何十個と数えきれないほどある」「筋腫が子宮に置き換わろうとしている」と言われて、60〜90個は摘出する覚悟にハードルを上げまくっていたので、それよりは全然少なくて拍子抜けする気持ちもあった。ハードル上げすぎてラッキーなパターンである。

午前9時頃に、初見のドクターがやってきて、主治医の代わりに状態を見に来た。
寝たままT字帯を外し、術創が問題ないのを確認。
輸血は、手術中の出血を回収して体に戻す回収血輸血で間に合い、事前にとっておいた自己血輸血を使わないで済んだので、せっかくなので体に戻します、これで貧血もかなりなくなるので、午後から歩く練習を始めましょう!と言われる。

午前10時30分頃、右手の甲に刺したままだった輸血用の点滴から、入院前に採っておいた自己血400mlを体に戻す。

※血液の医療写真が2枚入ります。ご注意ください。





点滴台にぶらさがってる自己血。

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最初少し痛かったけどすぐに平気になってチューチュー入ってくる。おかえり。待ってたよ。

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昼12時30分頃には血を体に戻し終わり、右手甲の点滴針を抜去。少しすっきり。

すぐに昼食が運ばれてきて、看護師さんがベッドが動くスイッチを押してくれて、背もたれや足元がグイーンとラクに体を起こせるように曲がり始めて驚く。こんなハイテクベッドだったとは。

昼食。術後1回目の食事。

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五分粥300g、さわらの照り焼き、長芋の煮物、茄子の和え物、りんごゼリー。
手術前日、二日前の夜以来の、久しぶりの食事。粥を少しだけ残してほぼ完食。37℃台の微熱が続いているがわりと平気。

痛み止めのロキソニンと胃を保護する錠剤を渡され、痛む間しばらくは日に三回食後に飲むよう指示される。
実は、この今までにやったことのないロキソニン大量摂取が、退院後に薬疹トラブルを招くことになる。それは ⑧退院二週間後 編に記載。

午後2時過ぎに来た看護師さんが、体温や血圧、術創の様子など一通り問題ないのを確認してから、尿管のチューブを抜いてくれた。さらにすっきり。

着替えと歩く練習のため、ベッドのリクライニングを起こし、なんとか体を曲げてベッドの横に座ろうするが、体をどう使えばいいか全くわからない。例えるなら、ひどいぎっくり腰のおなかバージョン。

時間をかけてなんとか体を起こして座ると、看護師さんが体を拭いて、手術着からパジャマと新しい下着に着替えさせてくれる。この時、手術前に介護を想定してデスクに出しておいた替えのショーツとナプキンがいい仕事をした。
点滴台を杖代わりにして、看護師さんに手伝ってもらいながら、2メートル先のトイレ前までヨロヨロながらも歩けるのを確認。

自力でトイレに行けるようになったので、正常に排尿できてるか確認するために、トイレに行く度に時間や量の排尿記録をつけるよう指示される。800mlくらいの持ち手つき巨大計量カップを渡された。(これが地味に面倒くさかった)

最後に残っていた点滴を左腕から抜き、ついに体に刺さっていたチューブ類は全て抜去。両足のエアーマッサージャーも外れ、よく歩けるようになったら着圧ソックスも脱いでOKとのこと。
あとは手術した子宮と腸の癒着を防ぐためにじゃんじゃん歩いてくださいとの指示。手術翌日15時にはこの状態なのでテンポが早い。

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体を起こせた記念写真まで撮っちった。

後からわかるのだが、正直、この時が一番体調よかった。私は時間が経ってから不調が出てくるパターンだった。

少しベッドで休んでから、よしさっそく歩いてみるかとベッドのリクライニング機能を使って体を起こすと…
両肩が突然ビキッ!と痛みが走った。
事前に説明されていた、手術時に腹腔に詰めた炭酸ガスが横隔膜を圧迫したりリンパ節に負担をかけたりした影響である。
肋間神経痛に似たビキッとした痛みが時々やってくる。横隔膜も固くなっているようでくしゃみやげっぷが痛い。
胃のあたりの内蔵がうまく上下しない感覚があり、少し呼吸がしづらい。(その後、ホットパックが効くとSNSで教わり、ナースセンターから借りて肩を温めて少しラクになった。先人の知恵に感謝)

手術創の方は痛み止めが効いてたいしたことがないけど、肩と横隔膜がツラいことになった。

リハビリがてらエレベーター使って5分程度の院内売店まで往復してみたが、思ってた以上に体力が落ちているのと息がしづらいので、帰り道がつらかった。

なお、私が入った病院は、院内の敷地内なら自由に歩くのがOKだった。ナースセンターに申請すると病棟のカードパスを貸してもらうことが出来て、帰りはパスを病棟入口センサーにかざしてロックを外して入ることができた。

夕食。術後2回目の食事。

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全粥、ミートローフ、アスパラガスのソテー、すいか、ふりかけ。

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付いてきたふりかけが足りなかったので、持参のマイふりかけがいい仕事をした。

夜に、執刀してくれた主治医がやってきて、出血は約600mlで回収血輸血で対応できたこと、子宮筋腫を36個457g取ったこと、ひとつだけジュクジュクした筋腫があり、病理検査の結果は二週間後くらいにわかることなどを教えてくれた。

記憶が曖昧で書き漏れもある気はするが、そんなこんなで手術翌日は終了。

⑥手術二日後 編へ続く。

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腰痛や子宮筋腫の治療代になります。