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違う違うっ!そうじゃ!そうじゃな〜い!!


ゆず


冬には欠かせないものですよね?
ジャム作ったりポン酢作ったり、お風呂に入れたり、、、

食いしん坊の私は、元夫と住んでいた家の庭には、何か実ができるものしか植えませんでした。

ブルーベリーと蚊よらず(後にフェンネル判明し、大木になりましたが結局何に使うか分からず放置していたら、、、のエピソードはまた別で書きます。)と、

ゆずです。

ゆずに鋭利なトゲがあるとは知らずに小さい子どもがいるのに植えてしまったのですが、

桃栗三年柿八年柚子の大馬鹿十八年!!
18年かかるはずのゆずが、引っ越した次の年から豊作でした。

ゆずの実がなるとその家は繁栄すると言われますが、、、

今元夫は一人です。
そして誰もいなくなったアガサ・クリスティ。


育て方も分からないので、肥料も何もあげずに完全に放置プレイでしたが、とにかく毎年豊作すぎて、ピアノ教室の生徒さんやご近所に配ってもさばききれない状態でした。

私は、元夫と別居をする際に荷物を持って出なかったので、荷物を返してもらう必要がありました。

交渉には3年ほどかかりました。(その間私の商売道具のグランドピアノも人質ならぬモノジチに取られていました)
別居中の戦いの中、警察案件もあったので、その時元夫側にも弁護士がつき、普通の話ができるようになり、荷物の返却が具体化してきました。(元夫は元東大法学部でしたので、自分で自分の弁護をしていました。)

ですが、元夫はケツの穴のちっちぇ〜ケチ男!!
貰えるものは何でも貰おうとするし、人の物も奪う人間?なので、これダメ、あれダメ全部ダメ!!
とダメダメ攻撃をしてきました。

結婚後に購入したものは半分持って行く権利があるのですが、※例えば、家具は使う側が使えない側にその時の市場価格を支払うような感じです。
正直大した額じゃないと思います。家電も同じです。1年でも使うと価値が下がるので、その金額をもらっても、、、という感じです。なので大体の人は諦めるか、交渉して別の物を貰ったりします。)
中には私が気に入って購入したコーヒーテーブルもありましたが、室内にありましたが脚が経年劣化で折れたから処分したと言われました。朽ち果てた的に言われましたが、新品で買ったばかりなのでそんなわけがないので、奥の後付の鍵をかけた部屋に隠しておいたのでしょう。モノジチですね。(奥の部屋のお話はまた別で書きます。)
元夫からあまりにダメダメ攻撃を受けて、完全にやさぐれた私は、半分持って行く権利があるのだから、ノコギリでテーブルも椅子も何もかも切って、半分持って行ってやる!!冷蔵庫もTVもなっ!!
それで半分だろ!!
とずっと思っていましたが、その時の私の弁護士は、元夫と揉めたところで、離婚の話も荷物の話も先延ばしにされるだけ、そしたら長い時間私との繋がりが持てる。
それが元夫の狙いであるので、生活用品がすでに整っている今、家具や家電要りますか?置けないですよね?いらなくないですか?
と聞かれ、いらないわ!となり諦めました。
まぁ、置く場所なくて今更迷惑だし。
3年だもん今更よ、、、

そんな感じで交渉を進めていきました。

その日は、両弁護士立ち会いのもと、何時間か元夫には出ていってもらい、私が持っていきたい荷物を写真に撮り、そこから私の持ち物のみを丸付けし、元夫に確認してもらい、最終的に引っ越しの際に勝手に持っていったり残していったりしないようにしました。

玄関に入る前に、相手方の弁護士に、「盗撮盗聴に気をつけてください!」と言われました。

余は、全部聞かれているので話の内容に気をつけて!ということですね。元夫、自分の弁護士にも信用されていない、、、

そして玄関に入ると、相手方の弁護士が二人いました。

ふと見ると、玄関には白い袋が4つ置いてありました。

ん?これなに?

と私が見ていると、相手方の弁護士の一人が、
「あ、これ依頼人から渡すようにと言付けられました。〇〇さんと、〇〇さんの弁護士、自分と、もう一人用で4袋!!」※〇〇には私の名前が入ります。

私、「へ?」

それはゆずでした。

その年も大漁だったのでしょう。
元夫は、ゆずを夜な夜な、昼かもしれませんがわざわざ収穫し、来る人の人数分袋に入れて用意していたのです。

私、「ん?ゆず、、、いらな、、、それより私の荷物を、、、気遣うとこそこじゃ、、、」
私の弁護士、「え!?私の分も!?困る、、、次も仕事なのに、そ、、、そこじゃないんですよね、、、」

やべ〜、元夫の頭の中やべ〜

私の脳内ではずっと、鈴木雅之の【違う、そうじゃない】が流れていました。

ご存知の方はご一緒に♪

♪違う違うっそうじゃそうじゃな〜いっ!ゆずはいらないよ〜
荷物荷物っ、返してよ〜♪
私の荷物を〜
すぐに返してよぉ〜♪

両弁護士は顔を見合わせました。
相手方の弁護士に、「申し訳ないのだけど、頼まれてしまっているので持って帰るだけ持って帰ってください、持ち帰らないとまた喧嘩売ってる感じになって面倒なので、、、」
と言われたので、
私の弁護士は、「承知しました。」
と持ち帰ることになりました。

出だしから衝撃を受けた私達でしたが、とりあえず時間もないし、見ていこうということになりました。
玄関には私の実家からのものが沢山あり、引き出しの中まで写真を撮影しました。

リビングに入ると、なんか物がない気がしました。
私、「あ!!子ども達の写真がないっ!!」
子ども達のアルバム類がごっそりなくなっていました。

私の弁護士は、私の発言をメモしながら、撮影をしていました。
相手方の弁護士も一緒に回っていたので、「隠したりはやめて下さいと事前に釘を差しておいたのに、、、」と言っていました。


私は驚きませんよ、いつもの元夫のやることよ!
(別居当日も友人の結婚式前日にも同じことを、、、また別で書きます。)

事前に何度も両弁護士間で話し合いをしていたので、元夫のしつこく面倒臭くケチアホすぎるところなんかも全部相手方の弁護士は理解済みでしたので、完全に私寄りな姿勢でした。

部屋をまわると、棚の中が空だったり、食器がなくなっていたりしました。
写真を撮影されると、荷物があったという証明になってしまうので、元夫が事前に隠したのでしょう。

そんな感じで各場所を撮影しました。


リビングには、私が3年前に家を出る前のクリスマスに飾った高さ2メートルのツリーがまだ飾ってありました。

もちろんホコリだらけで、緑色がくすんでいました。

元夫は何も手伝っていませんが、子ども達とこの家でこのツリーを飾りクリスマスを過ごしたんだな、と少し切ない気分になりました。

元夫が3年間片付けなかったのは、ツリーが大きくて重いのと、あと面倒なので、いつも私が片付けていましたし、何事も私がやればいいと思っていたからだと思われます。知らんけど。

普通は、出ていかれた喪失感を感じるところでしょうが、別居中一度もやっぱり元夫の所へ戻ろうか?と私に思わせるような行動がありませんでしたので、というか、むしろ攻撃しかされていませんでしたので、元夫が不器用なのか、人に優しくするとかご機嫌をとるとかそういうことが出来ないからなのかはわかりませんが、寂しさとか、幸せ?な頃に戻りたい一心でツリーを片付けなかったわけでは、、、ないと思います。

水場は、

カビていました。

食洗機は怖くて開けませんでした。

お風呂もカビていました。

掃除も行き届いていないので、

男の一人暮らし、しかも家事が全くできない人なので、少し切ない気持ちにはなりましたが、元夫からはずっと意地悪しかされていないので、自業自得よ!!となるべく元夫の不憫さは考えないようにしました。

そんなこんなで一通り作業が終わったので、帰ることになりました。

相手方の弁護士から、「申し訳ないのだけど、ゆず。忘れずにお持ち帰りください!!」と言われました。
相手方の弁護士も元夫がうるさすぎてそうとう参っているのでしょうから、、、

ゆず、持って帰りました。

私の弁護士は、すぐ次の仕事でしたので、そのまま駅に向かうとのことでした。

しばらく歩きながら今後の進め方や対策などを簡単に話して、

私、「あ、ゆず。先生どうされますか?」

私の弁護士、「仕事先に持っていけないので、本当に困っています。」

私、「ご迷惑おかけして申し訳ありません。私が責任を持って処分します。」と言って受け取りました。

帰り道、元夫は私からモノジチを取ることで、更に私に嫌われるだけなのに、一体何のためにこんなことをしているのか、、、?

と、考えましたが、
それよりも両手のゆずが重くて、重くて、
そしてこの量のゆず、すぐ腐るし一体どうすればいいのよ、マジで、、、
相手方の弁護士も迷惑よ、
チャリとバイクだしさ、、、
私もマジ迷惑よ、、、

と、そちらの方が気になってしまって、元夫の事を考えるのをやめました。

今じゃね〜し、そこじゃね〜!!!




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