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【古文解説】万葉授業

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#和歌

【光る君へ】藤原公任から清少納言への挑戦状!?その内容とは

【光る君へ】藤原公任から清少納言への挑戦状!?その内容とは

こんよろ!
よろづの言の葉を愛する古典Vtuber、よろづ萩葉です。
今回は枕草子より、大河ドラマ「光る君へ」でも登場した清少納言と藤原公任の共同作「空寒み花にまがへて散る雪に少し春ある心地こそすれ」のお話です。

二月つごもりごろにこのエピソードは枕草子「二月つごもりごろに」の段に登場します。

人物紹介「公任の宰相殿」藤原公任

和歌、漢詩、管弦に優れ「三船の才」と言われました。
当時の歌壇の

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【古文解説】うつろひたる菊「嘆きつつひとり寝る夜」〈蜻蛉日記・百人一首〉内容意訳|万葉授業

【古文解説】うつろひたる菊「嘆きつつひとり寝る夜」〈蜻蛉日記・百人一首〉内容意訳|万葉授業

こんにちは!
ばーちゃる古典オタクのよろづ萩葉です。

今回は蜻蛉日記より、「うつろいたる菊(嘆きつつひとり寝る夜)」の内容を解説をします。

蜻蛉日記とは平安時代の女流作家・藤原道綱母によって書かれた日記。
藤原道綱母の本名はわかっていないが、更級日記の作者・菅原孝標女の叔母にあたる。
浮気性の夫との結婚生活を思い出しながら書いた回顧録。

原文 さて、九月ばかりになりて、出でにたるほどに、箱の

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【古文解説】鷹を放つ〈蜻蛉日記〉内容意訳|万葉授業

【古文解説】鷹を放つ〈蜻蛉日記〉内容意訳|万葉授業

こんにちは!
ばーちゃる古典オタクのよろづ萩葉です。

今回は蜻蛉日記より、「鷹を放つ」の内容を解説をします。

原文 つくづくと思ひ続くることは、なほいかで心と疾く死にもしにしがなと思ふよりほかのこともなきを、ただこのひとりある人を思ふにぞ、いと悲しき。人となして、うしろやすからむ妻などにあづけてこそ、死にも心やすからむとは思ひしか、いかなる心地してさすらへむずらむと思ふに、なほいと死にがたし。

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【百人一首】ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは

【百人一首】ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは

こんにちは、ばーちゃる古典オタクのよろづ萩葉です。
YouTubeにて古典の解説をする万葉ちゃんねるを運営している、古典オタクVTuberです。
今回お話しするのは、こちらの和歌です。

ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは

漫画でご存知の方も多いですね。
この和歌が詠まれた背景と作者、そして和歌の内容を順番にお話ししていきます!

背景この和歌の詞書に、「二条の后の、御息所と

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【古文解説】三船の才〈大鏡〉内容解説|万葉授業

【古文解説】三船の才〈大鏡〉内容解説|万葉授業

こんにちは、よろづ萩葉です。
YouTubeにて古典の解説をする万葉ちゃんねるを運営している、古典オタクVTuberです。

ここでは、大鏡の一節『三船の才(ざえ)』の内容解説を記していきます。
「さんせんのさい」、と読んでも間違いではないですが、古語では「ざえ」と読んで「技能、才能」という意味になるので、今回は「ざえ」と読んでいます。

また、教科書によっては「公任の誉れ」と題されているものもあ

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