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【総説編⑤】学習指導要領に立ち返ろう

前回の『総説編』に続いて、今回は総説⑤ということで、『中学校学習指導要領 理科編』の総説について最後のアウトプットを行っていきます。

今回は、理科に関する改訂分野目標と内容の構成の考え方、内容の示し方をまとめていきます。

今回アウトプットをする項目はこちらになります

第1章 総説
 1 改訂の経緯及び基本方針 ⇒(ここまで総説①
 2 理科改訂の趣旨 ⇒(ここから総説②
 3 理科改訂の要点⇒(ここから総説③総説④
 4 分野目標と内容の構成の考え方と本解説における内容の示し方
   ⇒(ここから総説⑤

文部科学省.『中学校学習指導要領解説 理科編』.(2018)

それではいきましょう。

4 分野目標と内容の構成の考え方と本解説における内容の示し方

(1)分野目標の構成と考え方

 各分野の目標教科の目標を受けて示されています。また、従前と同様に学習内容や生徒が働かせる見方・考え方を、各分野に対応をさせてるとともに、資質・能力の三つの柱で整理をしています。

 これは『総説編③』でまとめた内容と重なっている部分があるので、『総説編③』の画像を用いて、再度説明をします。

 まずは各分野の目標についてです。

『総説編③』 ①目標及び内容の示し方の改善 より
『総説編③』 ①目標及び内容の示し方の改善 より

 教科の目標を三つの柱で整理すると以上の画像のようになります。
そして、この教科の目標各分野の目標と比較をしてみます。

 知識及び技能については、知識に対応する部分技能に対応する部分の具体的な例がまとめられています。

思考力・判断力・表現力等については、これらを身に付けるための、科学的に探究する過程が具体的にまとめられています。

 

学びに向かう力・人間性等については、分野目標では視点が追加されています。


(2)内容の構成の考え方

 内容の構成については、ア:知識及び技能イ:思考力、判断力、表現力等 の2つの要素に分かれて示されています。

まず、知識及び技能についてです。
 知識及び技能の性質から、単元のまとまりとして、「(1)(2)」「(ア)(イ)」「㋐㋑」の三つの階層に分けて示されています。
 それぞれ、どの段階で示されているのか、以下のようにまとめられています。

(1)(2)・・・単元の名前、学習内容のテーマみたいなもの
(ア)(イ)・・・(1)の単元について、細かく内容を取り出したもの
 ㋐㋑ ・・・(ア)の内容を、どの活動を通して、どの内容を学ぶの
      か、というようなことを、具体化したもの

 実際に書かれている「(1)身近な物理現象」を例にして説明をすると・・・

このように(1)→(ア)→ ㋐ のように内容がより細かく、具体的になっていることが分かります。

 次に、思考力、判断力、表現力等 についてです。
思考力、判断力、表現力等 の性質上、階層性はなく、単元全体を通して次のように示されています。

イ 身近な物理現象について、問題を見いだして見通しをもって観察、実験などを行い、光の反射や屈折、凸レンズの働き、音の性質、力の働きの規則性や関係性を見いだして表現すること。

文部科学省.『中学校学習指導要領解説 理科編』.(2018)

このように、学習内容について「どの学習内容」について「何ができるようになるか」が具体的に示されています。


(3)本解説における内容の示し方

指導要領解説においては、
  小・中学校における既習内容を示すとともに、単元全体における主なねらい指導の重点を示しています。
 ② また、内容の取扱いについて各学習内容におけるねらいを示すとともに、指導の重点を示しています。特に着眼点などを示し、重視する学習の過程を例示しています。

 内容の示し方については、この記事以降のところで、随時説明をしようと考えています。

最後に

今回は理科の改訂分野目標と内容の構成の考え方、内容の示し方についてのアウトプットを行っていきました。次回からは具体的な内容についてまとめていきます。どの学年でどんな内容を扱うか、教科としての流れがつかめるようにしていきたいです。


これまでの『学習指導要領に立ち返ろう』の記事


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