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【総説編③】学習指導要領に立ち返ろう

前回の『総説編②』に続いて、今回は総説③ということで、『中学校学習指導要領 理科編』の総説についてのアウトプットを行っていきます。

今回アウトプットをする項目はこちらになります

第1章 総説
 1 改訂の経緯及び基本方針 ⇒(ここまで総説①)
 2 理科改訂の趣旨 ⇒(ここから総説②)
 3 理科改訂の要点⇒(ここから総説③)        
 4 分野目標と内容の構成の考え方と本解説における内容の示し方

文部科学省.『中学校学習指導要領解説 理科編』.(2018)

それではいきましょう。

3 理科改訂の要点

(1)改訂に当たっての基本的な考え方

 理科で育成を目指す資質・能力を育成する観点から、自然の事物・現象に進んで関わり、見通しをもって観察、実験などを行い、その結果を分析して解釈するなどの科学的に探究する学習を充実した。また、理科を学ぶことの意義や有用性の実感及び理科への関心を高める観点から、日常生活や社会との関連を重視した。

文部科学省.『中学校学習指導要領解説 理科編』.(2018)

 以上のことを踏まえて、①から③について改善を行いました。

①目標及び内容の示し方の改善

 ここでは、目標と内容の示し方についてまとめられています。

目標について

 育成を目指す資質・能力の三つの柱知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等」に沿って整理、改善が行われています。実際の教科目標を例文として見ながら整理していきます。

内容について

 育成を目指す資質・能力のうち、「知識及び技能」を ア「思考力、判断力、表現力等」を イ として示されています。また、「学びに向かう力、人間性等」については、第1分野、第2分野の「目標」にそれぞれ示されています。これは、第1分野の内容(1)身近な物理現象を例文として整理をしていきます。

② 学習内容の改善

 資質・能力の育成するために、学習内容の系統性を考慮しながら、学習活動が効果的に行われるようにすることが重要視されています。この観点から学習内容の見直しや、一部の内容を他学年に移行するなど、整理統合したりして、学習内容の改善を図っています。
 移行した内容については(4)内容の改善の要点でまとめます。

③ 指導の重点等の掲示

 育成を目指す資質・能力の「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」を育成する中で、どうのように身に付けるか、その学習過程の中で何を重視するのかが示されています。

(2)目標の改善の要点

 目標の示し方については、実際に書かれている目標を例にしてまとめていきます。

 目標は、①教科としての目標②分野の目標 というように、教科全体のものと、分野に分けたものがあります。①教科としての目標を例にしてあげると、初めに、どのような学習の過程とおしてねらいを達成するのかを示し、次に、育成を目指す資質・能力三つの柱を基に、(1)から(3)のように整理をしています。この目標構成は、②の分野の目標でも同じような構成になっています。

(3)「理科の見方・考え方」

 理科における「見方(様々な事象を捉える各教科等ならではの視点)」は、理科を構成する領域ごとの特徴を見いだすことができます。例えば、高校理科でいうと「物理・化学・生物・地学」の4つの領域です。その各領域の見方は以下のように整理されています。

 これらの視点は各領域だけのものではなく、他の領域にも用いられたりこれら以外の視点もあることに留意する必要があります。また、探究の過程では、これらの視点を組み合わせることも大切です。
 
 次に考え方については、次のように整理されています。

 考え方については、探究の過程を通した学習活動の中で、比較する・関連付けるなどの、科学的に探究方法を用いて考えることとして整理することができます。ただし、この「考え方」は物事の考える方法であって、資質・能力としての思考力や態度とは異なることに留意が必要です。


最後に

今回は理科の改訂についてのアウトプットを行っていきました。
次回は、今回の理科の改訂の続きの、内容に関する改訂の残りの部分、その先の分野目標と内容の構成に関する内容をまとめていきます。


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