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#エッセイ
“オ・イ・シ・イ・ナ”のサイン
離乳食を食べているときの息子のリアクションがずっと謎だった。
だいたいのところが「無」。
可もなく不可もないんだよね……みたいな顔で、あごと4本だけ生えている前歯を使って、いっちょ前に咀嚼を行う。
こちらは「おいちいね~」と持ち上げながら食べさせるのだが、果たして息子にとってこれが本当においしいのかどうかわからないのに、「おいちいね」なんて言ってしまっていいのだろうか、という不安が常につきまと
君が忘れる、君の「成功体験」
最近、息子がつかまり立ちをするようになった。
立ってはみるんだけれども、まだまだ頭の大きな赤子、そこはバランスがうまく取れなくてAma○onのCMよろしく真後ろにバタンとしてしまうから、こちらは立ったのを確認するたびに黒子のごとく駆け寄って、後ろで倒れ待機する羽目になる。
おまけに近頃は、ひっそりと音を立てずに立つのが得意になってしまった。
バタン!という音で振り返ると、いつの間にかつかまり立
「うちの子になったね」
私が出産した病院は母子別室だったため、入院している間は、親といえども、我が子に気軽に会いに行くことはできなかった。
母である私が息子に会えるのは、3時間おきに設定されている授乳時間のとき、新生児室でだけ(ちなみに父親は完全予約制の「ふれあいタイム」で、1日30分しかふれあいが許されない)だった。
入院していた5日間を思い出すとき、いつも最初に目に浮かぶのは、薄手のおくるみでみのむしのようにくるま
冷静な赤子によるある日の日記
2月14日
ボクはきょう、いつもとひとあじちがうボクでちた。
たっぷり5時間ねんねして、おむつもゴキゲンのまま変えてもらいまちた。
ミルクが冷めるのも、しずかに待ってたんでちゅ。
もらったミルクもごくごく飲んで、いつも通り半分くらい飲んだあといったんゲップちて、またごくごく飲んで……最後のゲップもスムーズにしたんでちゅ。
そのあとも、ママが連続テレビ小説『まんぷく』を見るのをジャマちないよ