有名税を支払うということ
こんにちは。
牧 菜々子です。
先日、天海祐希さんが、先輩俳優さんにこんな質問をなさっていました。
「皆様に顔と名前を知っていただくということが、どういうことなのか、事前にわかっていたら、この仕事を選びましたか?」
有名になることで、負担が増える。
ごくごく遠回しな言い方ですが、「有名税が高すぎる!」と叫んでおられるように見えました。
目に見える税金なら、「たばこ税が高いから禁煙しよう」という選択も可能です。
ですが、有名税は、「高すぎて支払えない」ということすら知られていないのです。
あまり深く考えずにその道を希望した人、また、意に反して有名になってしまった人もおられるでしょう。
有名税という概念が存在すること自体は知っていても、実際にどういうことなのかは想像できていない。
支払えない時、どうなってしまうのかは、知られていない。
そして何より問題なのは、有名税が高すぎるという実態です。
断っておきますが、ちょっと有名になったくらいでは、有名税はゼロに等しく、全くと言っていいほどかかりません。
かなり名前が知られても、想像以上に知名度は低いもので、有名税もほとんどかからない。
ですが、かかり始めると、一気に負担が重くなります。
だったら、どの段階で、どうするかです。
相続税だって、支払えなくなることがないように、事前に話し合って調整しますよね。
人生で大事なことはすべて、程度の問題です。
大事なことほど、全力で程度を探らなければなりません。
有名税の程度というのは、どのくらいなのか。
高すぎるままにしておけば、払えない人が出てきて当然です。
先の発言は、有名になることの負担の大きさを、如実に物語っていたように私には思えました。