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しらいさんちの子育て事情⑤:「授かれない私達―卵から育て、見守るということ―」

2024/6/4(火):子育て日記⑤
 このページを見つけてくださってありがとうございます。
 今日の娘はK2シロップの日…「あっ!うまぁ😊」って感じですんごい勢いで飲む姿と必死な感じがかわいくてたまらん母です♡

 さて今日は私達夫婦が親になれた今日まで…「不妊治療の日々」について書いていきたいと思います。
 結果論ではありますが…私は娘を迎えた今、授かれなくて泣いた日々やもっともっと沢山の悲しみの日々を経験してよかったと思っています。
 これらの日々があったからこそ夫婦で今の形と気持ちで一緒に子育てができているのだろうと、成長した私達を自負しています。
 そして卵子の状態から育て見守ることなんて不妊治療をしてきた者の特権です!その経緯があるからこそ生きてくれているだけで娘に感謝し、きっと可愛さもひとしおなんだと思います。


飛び級の不妊治療

 流産の際に出会った医師の紹介状を持って不妊治療のクリニックに通う生活がスタートしました。
 私達がお世話になったのは、「日本でも有数の研究機関でもあるクリニックで不妊治療の妊娠成立数では国内3本の指に入る」ということで有名なクリニックでした。
(我が家は比較的近いところにあったのですが、患者さんによっては遠方からホテルに泊まりながら不妊治療に通っている方もいるそうです。頭が下がります…)
・紹介状があったこと
・二度の妊娠成立経験と二度とも心拍確認ができてからの流産だった…という経歴
・私の年齢が39歳という体外授精の保険適用回数の制限回数が40歳になると減ってしまうということ
・単純に私の年齢的に安全な妊娠出産を考えた時に、タイミングなどで時間を費やす時間的余裕がないということ
…以上のことから、一般的には体質改善や検査、タイミング法などからスタートされる不妊治療が、私たち夫婦は最初から体外受精からスタートすることに決まりました。

順調だった不妊治療と見えなくなっていく将来

 初めての受診には夫婦で通院し、今までの妊娠流産の経験や私たちの希望の聞き取り、不妊治療についての説明などがなされ、
「じゃあ早速!」
と本格的な治療が始まりました。
 治療の内容は毎日の飲み薬に、お腹への自己注射、膣座薬、貼り薬…初めての形の薬だらけ…しかもホルモンの薬なので、注射の痛みや怖さはもちろん、それ以外にお腹の張りや頭痛、下腹部痛、白髪など沢山の痛みや変化があり不安だらけの治療でしたが、不思議と全て楽しく取り組むことができました。きっとそれは長く望んでいた不妊治療だったから…
 この先に「赤ちゃんが…」と希望を持つことで苦痛や、よくある夫への不満のようなものはほとんど感じることなく、夫への感謝ばかり感じられて嬉しい気持ちでクリニックに通っていました。
 不妊治療をスタートして初めての採卵で11個の卵子を採ることができ、その後受精できた卵子の数もなかなか成績が良くかなり順調で、このまま赤ちゃんができるのではないか…とうっかり期待してしまいました。
 しかし一回目に採卵した卵は全て着床せず、担当のお医者さんは
「白井さんの条件で何で着床しないのか…」
と不思議がるほどの結果で…
 お医者様の不思議そうな顔が、逆に不安になりました。
 不妊治療をしていて一番辛かったのは、私たち夫婦に治すべきところが見つからなかったことでした。何かを治せば妊娠の可能性があがる期待が持てるのに、私達は「今すぐにでも妊娠可能」といわれながらも前回授かれなかったのと同じような条件下で治療を繰り返すことは、
「これでダメだったから…」
と少しずつ期待をしないようなメンタルの状態になっていきました。
 私たち夫婦は結婚した時にも不妊治療をがんばっている夫婦が沢山いることを知りながら、それでも
「結婚したら授かるだろう」
と期待しては落ち込み…
 不妊治療を始めた時にも
「不妊治療して受精卵を子宮に入れているのだからできるだろう」
とどこかで安易に期待して、また現実に打ちひしがれていました。
「まさか自分たちが…」
そんな思いがどの場面に立っても拭えずにいました。

芽吹いた命

 5回目の胚盤胞の移植9個目の胚盤胞(1回の移植ターンで2個の胚盤胞を同時に、あるいは数日ずらして移植することもありました)で、やっとお医者様から
「定着していますよ。数値も順調だし、数週間後にはうちを卒院できるでしょう」
という念願の言葉をかけて頂くことができました。
 当初は妊娠成立しないことがショックだったのに、この時は授からないことに慣れていたのか、驚き、お医者さんの前で大号泣してしまいました。担当のお医者さんからは
「白井さんは本当に長い戦いでしたね、がんばりましたね。この日が来て良かった」
と一緒に喜んでくれました。

 最後まで読んでくださってありがとうございました。
 明日は妊娠生活について書かせて頂きますので、また来てくださいね。

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