泣きたくなるほど感情だだもれのエッセイを育児の隙間時間にちょっとずつ執筆。子どもたちや家族、かけがえのない友人たちが教えてくれること、ずっと考えてきた熟成思考、あれ?仕事ってなん…
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2019年6月の記事一覧
【私小説】りんごちゃんたちのスイミング
好きな食べ物はなんですか?
そう聞かれると、3歳のタケルは決まって
「りんごでしゅ!」
とこたえる。
まだまだ舌足らずなところがかわいくて、ふじ乃さんはつい、何度も聞いてしまう。
無邪気で人なつこいタケルだけれど、意外と頑固でナイーブで、ちょっとこだわり派。これは、そういうお年頃なのか、性格なのか、今のところわからないけれど。
そんなタケルのために、ふじ乃さんはいつものスーパーでりんご
ブルーベリーの実る頃。トゲと一緒に生きていく。
「ほら!あそこにあるよ!」
「どこどこー?それはまだ、あかいねぇ」
「これ、すんごくおおきいよ!」
6月半ば、わが家の庭のブルーベリーがポツポツと実を青く染め始めた。
子どもたちは、競ってブルーベリーを探し、手元の小さいボウルに入れていく。明るい声が庭ではずんでいる。
最初はどの実がおいしいのかわからず、とりあえず青っぽいのをとってしまっていたけれど。
最近では、青といっても深く、限り
優し「そう」じゃなくって本当に優しくなりたい。理想の自分は自分でつくる
私はよく、
「優しそうだね」
と言っていただけることがある。
たぶん、ややぽっちゃり体型、童顔、丸顔、昔の彼氏からはピカチューとニックネームをつけられていたような人畜無害な顔のおかげだと思う。
そのたびに、
「いやいや、そんなことない!」
と光の速さでその言葉を否定している自分がいる。
謙遜でもなんでもなく、本音である。
というのも、5歳、3歳、0歳の息子とのカオスのような毎日の中