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気づき帖

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日々の「世の中の見かた」の備忘録。
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#仕組みづくり

どうやって、予想外を組み込むか。

どうやって、予想外を組み込むか。

【パフューム ある人殺しの物語】では、究極の香水の調合のために、人を殺して材料にしてましたが。(どーでもいいけど、この主演のベン・ウィショーって、ダニエル007のQだったんですね。記事書いてて初めてつながったわ。)

実際、世界の香水界では昨今、いい香りの元となりうる物質への探求は、ある程度出尽くしたのではないかと言われているそうで。そこで今、調香師たちが追求していることは、『いかにいい香りの元同

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テクノロジーの行間

テクノロジーの行間

以前企画書で、「メールの普及は便利な社会をもたらした。一方で、手紙を送るときのドキドキや手触りは失われた」的な論旨展開で、便利の裏に隠れた価値がある、っていうストーリーを使ったことがあって。すごいわかる一方で、新しいテクノロジーには、新しい行間があって、そこには新しい情緒が生まれるんだとも思う。

メールが広まった時は、メールにまつわる切ない恋の歌がたくさん出たし、
「あしあと」なんて、よくできた

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ボンゴレのUI/UX

ボンゴレのUI/UX

基本的に「食べられるものの中に、食べられない物体が混然一体と混ざっている」食べ物が、理解できません。ボンゴレとかね。食べられない以上、貝殻もプラスチックも変わらないと思うホント。カレーの中に骨付きの鶏肉が入っているとかは微妙なラインですが、煮込まれまくってほろほろになっていて、簡単に肉が脱げるとかはOK。

結局、「手が汚れるパート」と「フォーク使わないといけないパート」を行ったり来たりするのが、

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「一次体験」って大事よね

「一次体験」って大事よね

家でコーヒーを淹れる生活をはじめてみまして。ちょっとしたことだけど、手間のかかる習慣を毎日繰り返すことが、自分のペースをつくることもあるよなあと思ったりしてます。ルーティンってやつですね、最近はやりの。

そして、まだ全然うまく淹れられないわけです… いやほんと不思議なことに、毎回味が違う。なんでだろう。ホント、料理って科学実験だなあって思いますよ、こういう体験をすると。でもこういう、なかなかうま

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大切なことは、目に見えてることだってある。

大切なことは、目に見えてることだってある。

物事の「本質」と聞くと、目に見えるものや分かりやすいものではなく、その裏にある抽象概念をついつい通ぶって考えてしまいガチなのですが、大事な要素がどこにあるかは、それが本質か否かとは実は関係ないのだよなって思ったお話。

小学生のときに「ジョーズ」を見て、あまりの衝撃に怖さを通り越して、サメの虜になってしまって。翌日から図書室に通ってサメの図鑑を読み漁りました。その時の私が感じたことは、「インパクト

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食の違背実験

食の違背実験

2月1日で今の会社も5年目に突入して、だからってわけじゃないのですが、ジュースクレンズ5Daysを実施している今週。おそらく人生でこんなに固形物の食事をとっていないのは赤子のとき以来であろう、新鮮な気持ちです。

なんでそんなことを…とか、信じられない…とか言われるのですが、ダイエットとかそういうことではなく、違背実験なんですねこれ多分笑 失って初めて分かることがある、というか。そういう意味では「

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「惜しい感」は体験で、クリアになる。

「惜しい感」は体験で、クリアになる。

シンガポールのプールサイドで発見した人間乾燥機。使用感は、まったく乾きません。おそらく、少し体を温めながら、タオルだけでふくときよりも、なんとなく水はけが早い気持ちになれる、くらいの。

タオルを持っていなかった我々がそれの代わりを期待したのが間違いだったのか、現地の人が誰も使っていなかったという事実が正しいのか。

いずれにしてもいろいろ、学びのある5ドルで、そういう意味では大いにもとは取れたと

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大事なのは、目から入ってきたあと。

大事なのは、目から入ってきたあと。

熱した油をなんどもかけて表面をカリカリにする北京ダックの製法を見て、ホットランドの佐瀬社長は、「銀だこ」を思いついたという有名なお話。

同じ物を死ぬほど大勢の人たちがその目で観ていたのに、同じことを思いついた人は彼以前にはいなかった。あるいは、それを事業にすることまでにいたらなかった。

「気づく人」と「やっちゃう人」で、世の中の新しさはできていて、どっちかというと自分は、気づく人でありたいとい

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和モダンと液ダレのその先

和モダンと液ダレのその先

以前、「和モダンと液ダレの間」っていうポストで意地悪く観察した代官山蔦屋のお手洗いですが、また新展開が起こっていたので思わずポストします。前ポストのサムネイル写真と見比べる暇がある暇人の人はぜひ見てみてほしいのですが、

・ついに壁から「ハンドソープベンダー」が引っこ抜かれる
・以前あったふつうのハンドソープ入れがなくなった
・そして、ストームトルーパーみたいな風合いの自動式のハンドソープ泡だしマ

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和モダンと液ダレの間

和モダンと液ダレの間

代官山蔦屋のトイレのハンドソープベンダーの悲哀がずっと気になっている。二つの蛇口の間で壁から出ているのがそれなのだけど、見てのとおり、「液ダレ受け」的なものがない。よって、みんなが使えば使うほど木目の洗面台が垂れたハンドソープでべたべたになる。

掃除係からの苦情で店側が気づいたのかどうだかは想像の域を出ませんが、しばらくしてプラスチックの透明なトレイがベンダーの下に置かれるようになった。百均で売

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好奇心の賞味期限

好奇心の賞味期限

こないだ本の断捨離をした。世界のこんまり曰く、「いいから一度全部引っ張り出して一か所に集積しろ」とのことなので、出し切ってみたらまああるある。そのほとんどが積読であり、積んだことすら忘れてるんだから嘆かわしいわけですが。

どの本も確かに偽りなく「その時、その瞬間には読みたいと思った本」なわけで、でも、今じゃあ読めるかっていうと、読めないのよね。好奇心には賞味期限があって、読みたいと思った瞬間に読

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濃縮還元コミットメント

濃縮還元コミットメント

1年前くらいのメモに「これまでのやり方の延長線上だといよいよいろいろ回らない」って書いてあってなんか笑ったんだけど笑 なかなかに骨の折れることに向き合わないといけないときに「時間をどれだけ確保できるか」をまず考えがちだったんだけど。欠けていたのは『時間を限定する勇気』と『その限定した時間の中でのベターで外に出しちゃってみる勇気』だったわけで。

短い時間で脳味噌のチャクラをグワっと開く練習は、時間

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アイデアと売り先の先後について

アイデアと売り先の先後について

未来を予測する最善の方法は、その未来を発明してしまうことだ。
Alan Kay

お世話になっておりますパロアルト研究所の設立メンバーでPCという概念を提唱したアランさんはこんな言葉でアイデアについておっしゃってますが、僕自身仕事をするときに気にしているのは。

アイデアファースト売り先セカンド
売り先ファーストアイデアセカンド

の二つがあるなってことです。「お願いごとをうけてから、そのお願いご

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やっぱり計画は大事

やっぱり計画は大事

セルフコントロールがいかに大事かという、頭の下がる話。

「あまり計画を明確にしすぎると可能性を狭める恐れがある」というのは至極まっとうな考え方なのですが、その思いの多くは『セルフコントロールめんどくせえ』の裏返しで言い訳しているだけだったりする。可能性を狭めることはよくないことかもしれないけど、もし譲れない目標が既に見えているのであればあとは自分をその目標達成のための全ての事から「逃げないように

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