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けい先生の楽しい授業カフェ

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教育関係ニュース、授業前の雑談をまとめて公開します。
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#授業

学力格差をコレで解決!?~「ここがわからん塾」のアイディア

学力格差をコレで解決!?~「ここがわからん塾」のアイディア

けい先生です。学校内での学力格差の問題が現場から報告されています。生徒数が減少し、一部の高校では定員割れをします。すると、以前は入学できなかった生徒も志望校に合格することになります。掛け算、割り算ができない、そんな状態の生徒もいるそうです。

空想的な話ですが、学校が無くなり、すべての生徒が個々に端末を用いてそれぞれに合った学習をする世の中であれば、何の問題もありません。しかし、私たち教職員は現在

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教材研究の技法(高校国語)~多義的な解釈をゆるすかどうかの区別

教材研究の技法(高校国語)~多義的な解釈をゆるすかどうかの区別

けい先生です。国語の教材研究の一つの型についてのアイディアです。ここでは小説を例にします。

まず、テキストには次の二つの重要な部分があります。これらを、一つひとつの授業で問題として取り上げることになります。すなわち、

一義的ではあるが、むずかしい所

重要な部分ではあるが、解答が一義的ではなく、多義的なとらえ方、解釈をゆるす所

それぞれ具体例を挙げて説明します。

1 一義的ではあるが、むず

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生徒が支持を聞かない…。それ、"ことば"の問題かも?

生徒が支持を聞かない…。それ、"ことば"の問題かも?

けい先生です。新学期が始まりました。もうドタバタで、「note読む暇なんてないよ!」という世の先生方ばかりだと思います。「こんなに忙しいのに、何で生徒は分かってくれないのか?本当にあいつらときたら…」と、生徒にぷりぷり怒る前に、一度立ち止まって考えてみたいと思います。

それは生徒の性格の問題である以前に、基本的な日本語の知識や運用能力が十分に身についていないからかもしれません。

1.自分は日本

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音読をどうするか?~若い国語の先生へ

音読をどうするか?~若い国語の先生へ

けい先生です。これから始めて先生になるという方もいると思います。新年度の前に、楽しくアイデアを練っておくとよいですね。

一般的には、教師が範読したり、指名して生徒に読ませたりします。こんなこともできます。

朗読CDを利用する。最近はタブレット端末などを使うかもしれません。プロの朗読を使うのがポイント。(例:「山月記」なら江守徹の朗読)

事前に読む範囲を指名しておき、読ませる(特に「こころ」な

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芥川「羅生門」の授業アイデア

芥川「羅生門」の授業アイデア

けい先生です。高校の定番教材として、「羅生門」は新課程になってからも教科書に取り上げられています。国語の先生だけではなく、むしろいろんな方々に面白い授業を考えていただき、教育について身近に感じてほしいと思います。

多義的なとらえ方、解釈を許す所の取り扱い例:下人は何故、老婆の行為を許すべからざる悪と考えたのだろうか

個人の読み、解釈に関わる部分は、授業の中で何人もの意見を聞き、整理して教室全体

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