小説|赤いバトン[改訂版]|第18話 あいしるラジオ(語り:ユカリ)
わたしは、自身初のラジオドラマ脚本の打合せで、あいしるラジオ放送さまに伺った。
エントランスホールで、今回のご担当者さまと名刺を交換した。
いただいた名刺を見て「心が美しいって書くんですね」と言うと、
「はい。ココミと読みます」と笑顔。
「素敵なお名前ですね。あ、全然お世辞じゃありませんから」とわたし。
「ありがとうございます」とさらに笑顔。
「ウチの編成部、加藤ばかり五人もいて」と今度は困り顔。
「……よろしければ、下の名前で呼んでいただけませんか」と今度は探り顔。
「でし