ジャニーズ → 慎吾ちゃん 続くバチバチ
少年隊のヒガシが7年前、あるトーク番組でアイドル時代について聞かれたとき、チェッカーズなど歌番組での共演者に対してものすごいライバル心を持っていたと答えていました。慎吾ちゃんに対しても。
一世風靡と慎吾ちゃんに対しては自身の著書でも書いていたぐらいだから、ダンスライバルとして彼らへの意識は相当強かったんでしょう。
一方、慎吾ちゃんは当時のアイドル誌などで、踊るジャニーズへのリスペクトを示していました。
「ザ・ベストテン」でも、ソファーに座る前、トシちゃんにきちっと会釈をしていました。ちなみに、その日の「今週のスポットライト」で世に出て来たばかりのC-C-Bに対しても。メンバーの笠クンたち、慎吾ちゃんから挨拶されてうれしそうでした。
司会の黒柳さんも後年、慎吾ちゃんの礼儀正しさを褒めていましたね。
数十年後、慎吾ちゃんがテレビ番組「速報! 歌の大辞テン!!」などで語るところによると、「楽屋ではジャニーズの皆さん(と銀蝿一家)が陣取っていて居場所がなかった」「ジャニーズと友達になりたかったけど近寄れない雰囲気だった」とのことで、誰に対してもしっかり挨拶するよう礼儀正しく育てられた慎吾ちゃんにとっては残念な関係性だったと思います。
ライバル心があろうがなかろうが挨拶ぐらいすればいいと思いますけどね。仕事場なんだから。
ちなみに、冒頭のトーク番組に寄せられた元チェッカーズからのコメント。
そういえば、アイドル時代の晃司クンがシブがき隊についての話で、「俺、嫌われてるんだろうな、と最初思った」とお昼の某番組でタモリさんに語っていたことがありました。
ついでに、シブがき隊と言えば、布川敏和氏はじめ往年のアイドルが集まった数年前のバラエティー番組にダンプ松本さんが出演し、証言したところ、
「シブがき隊は共演していたある女優を無視していた。生意気だと薬丸がキレて “クチ利くな” と。誰も口利かない、向こうが挨拶してきてもシカト」。
当時のジャニーズはそういう態度に出る傾向があったんでしょうね。欽ちゃんファミリーがもしそんな振る舞いをしたら、大将が激怒するだろうけど。
以前記事で書いた例の「夜のヒットスタジオ」出演時。ヒガシ曰く、楽屋で火花を散らしていたそう。特に慎吾ちゃんに対してメラメラだったんじゃないかと。自分たちがアクロバット含めダンスナンバーワンと思っていたら、慎吾ちゃんがよもやのところから頭角を現しブレイクダンスの大ブームを巻き起こしたものだから、歌って踊る事務所アイドルとしては欽ちゃんファミリーなんかに負けるわけにはいかないと。
と言っても、そもそも彼らはダンスの源と志の方向が全く違う。指示指導や評価を受けるといった外部からの働きかけによるものか、物事に対する強い興味や探求心など内面的な要因によるものか。外発か内発か。
そんなヒガシはじめ少年隊と慎吾ちゃんは、夜ヒットの他にNHK「レッツゴーヤング」でもよく共演していました。1985年の約1年の間に3回も一緒に出ているから、楽屋ももしかしたら大部屋で一緒になったりしたかも。慎吾ちゃんが大きな声で挨拶してもスルーされたのかな…。6月には番組企画のお祭りメドレーで共演しています。ここでもダンス対決状態。少年隊は持ち歌の『三味線ブギ』と『日本よいとこ摩訶不思議』。慎吾ちゃんはラッツ&スター『め組のひと』1983。他の人の曲を必死に歌っています。
メドレー最後はマッチの曲で出演者全員がステージに並び歌うのだけど、一見和気あいあいっぽい! そこはさすがプロのアイドル。楽屋では、慎吾ちゃんにとって唯一気軽に話せるジャニーズのマッチがクッション役をしてくれてたと妄想します。なお、この日慎吾ちゃんは『BEAT ON PANIC』を披露。
そんなバチバチ感に良い効果があったとヒガシは語っています。慎吾ちゃんにとっては面倒だったでしょうが。あれから36年、また一緒に踊ってほしいです。懐かしのNHKホールで少年隊と慎吾ちゃんと、マッチじゃなくてトシちゃんでダンスメドレーを大みそかにやってくれたら、ここ数年紅白見ていませんが絶対に見ます。