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#野球

【考察①】〜“連続安打”はなぜ起きるのか?〜

【考察①】〜“連続安打”はなぜ起きるのか?〜

野球というスポーツは、よく「ミスの多い」スポーツだとか、「確率」のスポーツだとか言われます。

例えば、プロ野球の世界では、打率が3割を超えれば一流打者です。

7割はアウトになっても好打者と言われる、「ミスが多い」スポーツであり、

打率、出塁率、防御率、守備率…などなど、選手の結果の良し悪しや試合の中での判断材料などを「確率」で判断するスポーツといえます。

さて、そんな野球の試合では、ごく稀

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【考察②】〜番狂わせ・ジャイアントキリング〜

【考察②】〜番狂わせ・ジャイアントキリング〜

スポーツの世界では、稀に(?それとも結構多く?)「番狂わせ」や「ジャイアントキリング」といわれる“弱者(格下のチーム)が強者(格上のチーム)に勝つ”ことがあります。

私はこれまで①バレーボール②硬式野球③卓球と、高校部活動の顧問をしてきましたが、やはり競技によって「番狂わせ」「ジャイアントキリング」が“起こりやすい競技”と“起こりにくい競技”があることを、試合の様子を見ていて実感してきました。

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【考察③】〜打撃特化か守備特化か・その1〜

【考察③】〜打撃特化か守備特化か・その1〜

前回の投稿(【考察②】〜番狂わせ・ジャイアントキリング〜)では、野球(高校野球)においては「番狂わせ」「ジャイアントキリング」を起こすには何を優先して特化して鍛えるべきかということについて、「とにかく0点で守りきれれば負けることはない」という方もいれば、「失点覚悟でとにかく打撃を強化して、5点取られても6点取れれば勝てる」という方もいて、判断が難しいということを記しました。

今回は、そのことを実

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【考察③】〜打撃特化か守備特化か・その2〜

【考察③】〜打撃特化か守備特化か・その2〜

前回の投稿(計算結果)前回の投稿(【考察③】〜打撃特化か守備特化か・その1〜)の続きです。

 ▲ 前回の投稿(【考察③】〜打撃特化か守備特化か・その1〜)

この“得点公式”を使って、いろいろなパターンを計算してみた結果が、以下の通りです。

条件として、計算の便宜上、約1試合分と想定して、全打者3打席ずつで3打数(計27打数)を基準に計算しています。

計算結果をまとめると計算結果をまとめると

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【考察④】~“ビッグイニング”を作る・防ぐ~

【考察④】~“ビッグイニング”を作る・防ぐ~

ビッグイニング。

1イニングの中で大量に得点が入ったイニングのことをいいます。

トーナメント方式で大会が行われる高校野球では、このビッグイニングが勝敗に大きく左右します。

攻撃時はビッグイニングを生み出し、守備時ではビッグイニングを相手に作られないようにすることは、勝利をつかむためには非常に重要なことです。

今年2024年を迎え、自分自身の中で“学び直し”の観点から、ベースボールマガジン社

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【考察⑥】〜立位姿勢&パワーポジション〜

【考察⑥】〜立位姿勢&パワーポジション〜

今回のテーマは、パワーポジションです。

パワーポジションとは、定義が曖昧なものという感じが私の中にはありますが、スポーツの基本姿勢であり、わかりやすく言うと“自分の体が安定して最も力を発揮できる構え”のことです。

この“パワーポジション”というものを、選手にわかりやすく伝えて実感してもらうことは難しいなと感じていましたが、非常にわかりやすいYouTube動画にたまたま偶然出会いました。

その

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【考察⑦】~糸井嘉男氏の“素振り”解説動画を観て~

【考察⑦】~糸井嘉男氏の“素振り”解説動画を観て~

前回の考察の投稿【考察⑥】~立位姿勢&パワーポジション~で、福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手による「立位姿勢」や「パワーポジション」についての解説を紹介しました。

そのYoutube動画を視聴し、その流れで同じYoutubeチャンネルの過去のアップされた動画を確認してみると、和田氏の少し前に元プロ野球選手・糸井嘉男氏のインタビューと打撃の解説動画がアップされていました。

そのYoutube

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【指導観①】〜高校野球における“配球”の指導〜

【指導観①】〜高校野球における“配球”の指導〜

「ピッチャーで勝敗の8割が決まる」ともいわれる、野球というスポーツ。

ですが、どんなに凄いストレートや決め球の変化球を投げれるピッチャーでも、同じボールを投げ続ければ、打者も何打席か立てば目も慣れ、打たれることもあります。

そこで、重要になってくるのが“配球”です。

投げるピッチャー、そして球種のサインを出すキャッチャーの2人で、打者を見て、相手の攻撃の雰囲気を感じて、試合展開を踏まえて、ど

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【指導観②】〜高校野球における“三盗”の指導〜

【指導観②】〜高校野球における“三盗”の指導〜

近況になりますが、先週末に私の大学時代の友人が監督を務めている学校の野球部の練習にお邪魔しました。

現任校では異動してから野球部の顧問ではなく、特に今年度は毎週末のように活動するような部活動の顧問ではないため、時々、ご縁のある他校の野球部を見学させていただき、私自身の指導者としての知見を深めています。

この日の練習メニューに関しては、他校さんなので紹介するのは控えさせてもらいますが、練習の最後

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【指導観③】〜“脳”に刺激を与える〜

【指導観③】〜“脳”に刺激を与える〜

12月に入りました。

気づけばもう年末です。

1年が本当にあっという間です。

高校野球ではいわゆるオフシーズンに入り、対外試合ができない期間が約3か月続きます。

この期間にいかに体力向上・技術向上を図れるかが、来年の春・夏の結果に大きく関わってきます。

今回は、技術向上に関して、私見を述べようと思います。

あくまで私見ですので、私のこの考え方が正解だと主張したいわけではありません。

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【指導観③】〜“脳”に刺激を与える〜 ★☆追記☆★

【指導観③】〜“脳”に刺激を与える〜 ★☆追記☆★

昨年12月、【指導観③】〜“脳”に刺激を与える〜の投稿で、私の指導観・私見を述べました。

資格取得やセミナーの受講、書籍を通していろいろと指導法を学んだ末に、現時点の私が数年前に行き着いた“境地”を、拙い文章ですが、自身の思考の整理も兼ねて簡単にまとめました。

そんな中、数日前の話です。

YouTubeでたまたまこんなチャンネルを見つけました。

「【東大式】運動能力の高め方」というチャンネ

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【指導観④】〜“両打ち”のススメ(スイッチ・メソッド)〜

【指導観④】〜“両打ち”のススメ(スイッチ・メソッド)〜

今回は、“両打ち”の話です。

私の打撃に関する考えとして「高校に入学し、野球部に入部したら、全員両打ちにチャレンジしてみたらいいのではないか」と思っています。

その考えに至った経緯について、今回の投稿の中で述べてみようと思います。

前任校での経験前任校で野球部の顧問をしている際の話です。

まだこの時は教員となり、3〜4年目の頃でした。

野球部でも部長ではなく、第4顧問をしていた頃です。

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【読書⑤】~『最新科学が教える!キャッチャーの技術』を読んで~

【読書⑤】~『最新科学が教える!キャッチャーの技術』を読んで~

昨年の春ごろに読んだ書籍です。

筑波大学硬式野球部監督の川村卓准教授が著した書籍です。

このシリーズは、バッティングとピッチングのシリーズが出版されていて、すでに読んでいました。

日ごろから大学で教授されていて、野球を研究されている方が、基本的な技術や知識、練習方法、トレーニングメニューなどを紹介されているため、非常にわかりやすく読みやすい書籍です。

今回は、キャッチャーがテーマの書籍です

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【読書⑥】~『セイバーメトリクス入門 脱常識で野球を科学する』を読んで・その1~

【読書⑥】~『セイバーメトリクス入門 脱常識で野球を科学する』を読んで・その1~

今回の投稿では、昨年の夏から秋にかけて読んだ書籍を紹介しようと思います。

今回のテーマは、「セイバーメトリクス」です。

セイバーメトリクスとは皆さんは、「セイバーメトリクス」という言葉を聞いたことはありますか?

「セイバーメトリクス」とは、簡単に言うと「学会(セイバー)」と「統計学(メトリクス)」を合わせた造語であり、野球においてデータを統計学的に客観的な分析を行って選手の評価や戦略に活用す

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