余命が短い❗❓と意識した際の心境

【「自分もう直ぐ死ぬかも💦」と頭が真っ白になり、文章をどんなに読んでも一切頭に入って来ないような心持ちでの当時の心境なので、寛大な心持ちでお読みください】


⚠描写はグロ注意⚠


〜本編〜


あと5から10年も健康でいられるとまでは思っていなかったが、寿命が数ヶ月とかの次元でキッツキツではないつもりでいた。


治療ができなければ、2〜3週間で崩れて、たしかに数カ月後と言わず5〜6週間は保たないかもしれない。


当然、瀕死まで行った体は、いくら遅ればせながら治療をしても、回復の程度は思うようにはいかない。(治療して生きられるだけでも、ありがたいとはいえ……)


持病について書くにあたって、背景が分からないと、比喩か実体験の比較を本心で感じたままを表現しているのか分からないので、少し背景を書いておく。


以前過度な貧血の際に、心筋が短時間だけ虚血になり、心電図にST低下ということが見える状況に陥ったことがある。この際、トイレに座って排尿時に心臓だと直感的に分かる、心臓を鷲掴みにされるかのような圧迫感と痛みを感じた。心臓だと瞬時に悟った私は、トイレの間隣にある無菌室のベッドに速攻で倒れ込み、心負荷を最低限に抑えるように努めた。狭心症ならば、負荷をなくせば症状は消失するはずだ。目の前の大画面に映し出された私自身の心電図にパッと目をやると、動いた時にST低下がみられる。この時、私は狭心症の際の胸痛を経験したことになる。(後に、心電図をとり、ST低下はカルテに記録された。)私の持病による痛みは、心臓が握りつぶされるような狭心症の痛みのザッと1万倍は痛い。これは、比喩ではない私自身の体感の事実。非常に痛みの強い疾患なのだ。(近年の論文には、脳幹の疼痛に関わる場所の障害が私の持病で発見されたと書かれている。ただ単に非常に痛い症状なのか、脳幹の障害により激痛に感じるのかは不明だが、相当に痛い。)


もう一つ正直に申告すると、持病で一番辛い状況が10段階中の9.5(10=死や今までに経験のない状況のために取っておいている)。一方で、超高用量抗がん剤等を用いた、かの有名な非常に苦痛が凄まじいとされる骨髄移植が10段階中3にまで霞んで感じる程、持病の方が圧倒的に辛い。


この辺は、表現を改めた方が良いのかもしれない。


持病の痛みや苦しみが10段階では収まり切らず一億、骨髄移植の苦しみが15、腎不全が4、椎間板ヘルニアが0.3……


移植も、毎日嘔吐も下痢も酷かったし、敗血症にもなっている。上記の心筋虚血を起こす程の重度の貧血や容易に致死的な合併症を招く程の血小板の減少で輸血も連日受けている。


私の骨髄移植だけが、奇跡的に他の人のそれよりも圧倒的に楽だったわけではない。


純粋に、持病による苦しみがあまりに壮絶なため、それと比べられる私は他者が同じ身体的苦痛を味わう時よりも、苦しみの対処と無視に慣れていただけ。


ただただ、拷問慣れしていたから、今までの100の拷問に比べたら、人生最悪と詠われる10段階中10の拷問のような移植ですら……


クドイ。


ま、要するに激痛でもだえ苦しむ、かなり辛い病気なのですわ。


昨今の様々な事情や情勢、体制により、現状が急に劇的に改善しない限りは、階段を下るように体調が悪化しながら、痛みと苦痛に耐えきれなくなった数カ月後には身動きも取れず、QOLも壊滅的な状態で命の灯火は尽きるだろうな。


今までであれば、それに抗おうとしていた。


今までであれば、自分にできる最大限のことに注力し、闘ってでも生存権を勝ち取ろうとしてきた。


でも、今回悪化時に新型コロナの感染も被り、全身の激痛と夜中ひっきりなしに襲ってくる嘔気と嘔吐で胃の内容物も、胃酸も吐き切り、それでも嘔吐が止まらずに胆汁も絞り出すように吸い出され、顔の前のビニール袋に毒毒しい緑色の胆汁が叩きつけられる。


何も出るものがなくて、もう何度も何度も嘔吐のモーションと胃が腸から掃除機のように内容物を吸い出さんばかりの力強く蠢く、その生体反応は繰り返される……


なにかも分からない液体が吐物として出てくるまで何度も止まることなく反復され、とにかく嘔吐が止まらない。訳の分からない体液を嘔吐しても、さらにずっと嘔吐し続けている。(コントロール不足の前時代的な抗がん剤の嘔気・嘔吐の方が、1000倍はマシ。←これも経験してるのって、ある意味凄い(´;ω;`))


嘔気は常に10段階の8くらい。


幸い?にも、骨髄移植時の超高用量抗がん剤等の前処置の影響で、自身の嘔吐時のパターンはある程度把握している。


唾液がドバッと増え、形状が明らかにサラサラした水に近いものに変化すると、大体その過程の途中か、サラサラした唾液の増量が口腔内の感覚でハッキリ認知できるタイミングでどんなに頑張っても胃から込み上げる吐瀉物を抑え込めなくなる。


一回目は口腔内がパンパンになった状態で噴射を防げたとしても、津波のように押し寄せつる吐物を体内に留めておけることは、残念ながらない。


バシャバシャとたっぷりの胃酸と混ざりあった消化途中の食べ物が出てくる。


口腔内を通るその苦みが、薬も嘔吐してしまったという残念な事実を浮き彫りにする。


他にも、唾液の変化がまだ間に合わない急速な状況変化でも、嘔吐してしまうことがある。こちらは、胃に独特な不快感が現れることで察知することもある。


嘔吐の可能性が高いと認識してから、実際に口から吐物が噴射するまでの時間が短ければ短い程、吐物は勢いよく噴射するようだ。


コロナ罹患時、まぁ、吐くわ吐くわ……


これは、嘔気による嘔吐もあったが、体動で嘔吐が誘発されて嘔吐する、positional vomitus…… を連想させる。


以前、持病の再発時にこのような嘔吐パターンで吐いていた際には、脳幹に造影剤取り込み(Gd取り込み)の病変が2度ともあった。両方とも嘔吐のしかたが特徴的だ。


一度目は、脳が原因の嘔吐っぽく、嘔吐反射も明らかに亢進していた。脳圧亢進時は、急にドシャーッと吐物が吹き出す。嘔吐後は、結構ケロッとしている…… ただ、もう一つの反射亢進で水を飲むだけでも嘔吐反射が誘発されてしまって、かなり困った。


耐え難かったので、医療システムをバイパスし、自費で放射線科を受診してMRIを撮影してもらい、その画像を持って病院の予約外を受診して、「脳幹にGd取り込みがある活動性病変があります。治療してください😭🙏」と懇願し、速攻で治療に漕ぎ着けた。


2回目は入院中に独特な嘔吐をしたので、主治医にSMSで「positional vomutusの神経学的所見から、脳幹病変を疑うのでMRIをお願いします。」とメッセージを出した。左半身不随になる前の利き手だった左手で打った最後のSMSとなったとさ……(結局、毎日来る回診の際に、MRIをお願いしたら、主治医を還さずとも、MRIは撮影できた……)


今回の嘔吐……


正直に言うと、コロナや抗ウィルス薬(パキロビット)の副作用もあっただろう。


しかし、嘔吐反射は亢進しており、肺に水でも溜まっているかのような多量の痰が夜に出てた時に、咳で嘔吐する場面もあった。


また、持病の影響で神経痛もあり、頭痛もあった。


すると、顔も頭も顎も痛くて、頭痛からも嘔吐しそうな状況が被る。


加えて、下痢も激しかった。いや、下痢と呼ぶのも抵抗感がある、透明の液体がナイアガラの滝のように、シャーシャーと肛門から流れ出る。


胃液が直接肛門を焼く痛みも強く、液体を留めるように造られていない肛門は、便意を感じずとも液体が漏れ、トイレに到着する前に水らしき液体が滴ってくる。


もはや、便の原型は跡形もないそのサラサラとした透き通る無色に見える液体は、匂いすら殆どしなかった。大腸内視鏡検査前に大量の下剤を飲んだ後のキレイに水と化した便よりもさらに色が薄い液体。


幸い、オムツが自宅にあったので、オムツを履いて、周囲への被害を最小限に抑える努力はする。


その液体は、肛門を拭いた際には透明で薄黄の色が紙に滲む…… 尿だと言ってその液体を渡されたら、信じただろう。


日に何度その液体が肛門から、シャーシャーと流れ出ていたかも分からない。とにかく、何度も何度も薄い尿のような透明な液体がジャージャー肛門から排泄され続けた。その都度、酸による科学的火傷を最低限に減らすために冷たい水でビショビショに濡らしたトイレットペーパーで肛門を拭き、Amazonで購入したヘパリンクリーム(珍しく、ヘパリン様物質ではなく、ヘパリン)を肛門に塗って保湿した。


当然、肛門から液体がシャーシャーと流れ出る中、嘔吐する時もある。上にはバケツ、下にもトイレで、チャチな3流コメディーよりも笑えない。嘔吐下痢でアウト(出る水分)は一日に何リットルにも及んでいたことが予想される。


鼻水も出るのだが、鼻をかむ必要性を実感していない時も壊れた蛇口のように、常にポタポタと水のようにサラサラした液体が滴ってくる。痰と鼻水で、一日にティッシュひとパックは消費する勢いだ。


水が抜けすぎだ。


飲水できなければ、コレラのように亡くなってしまう。


ふと、コレラベッドが脳裏を過り、輸液や経口補水液で現代では致死率が激減したコレラの自然経過の時間軸が記憶に無いことに気がつく。


しかし、一口少量のOS-1を飲み込むと、嘔気が込み上げてくる。


たった一口の経口補水液がトリガーになってしまい、その何倍もの体液を嘔吐することもしばしば。


夜も眠れず吐き続けているので、睡眠不足。


感染しており、発熱も38度を超えている。


悪寒でクーラーは寒くてつけられないが、身体中汗が滲んでいる。


朝を迎えたら、着ていたシャツもシーツも殺人現場の血痕のように、汗でグッショリと濡れている。


夜の殆どを嘔吐でたたき起こされて、その現象で眠りが著しく妨げられているにも関わらず、合間合間の睡眠だけでビショビショになるほどの寝汗なんてかくのだから、なんだかやるせない。


点滴で補液できないと、死ぬな。


最初でこそ、かかりつけの病院に複数回連絡したり、家族に#7119に電話してもらい病院を総当りで電話して受入れをお願いしたりもした。


電話先の病院では、入院できる病院に行ってくれ、とたかが輸液すら断られてしまう。


持病の症状も増悪の一途を辿っており、毎日、毎晩激痛に苦しむ。座ることもどんどん困難になっていく。


これほどにも輸液を必要としているのならば、救急外来に倒れ込めば、もしかしたら輸液をしてもらえるか、輸液ができる病院に繋げてくれたかもしれない。


しかし、持病の悪化で呼吸も影響を受けており、硬いストレッチャーで夜中も明るい院内で長時間待っていたら、持病で急変してそのまま挿管(人工呼吸器装着)が必要になる事態も想定される。


ウォークインでの受診自体の体調への影響に耐えられる可能性は希薄である。


ふと、もう改善するための治療も滞っているし、いっそのことホスピスに入院したら、せめて疼痛緩和くらいはしてくれるだろうかと考えた。


日本では、病院によっては死亡見込みが3〜6ヶ月をホスピス入所の条件にしている。


持病が未治療ならば、その条件は満たすだろう。


もう、苦しみに絶えられないから、麻酔で24時間寝かせてもらい、絶飲食にしてもらえばいいだろう。


第二次世界大戦中や戦後周辺に2週間飲まず食わずで、ジャングルで植物の根を齧って生還した人の話を読んだことがある。


人間、絶食期間は案外続いても生きれるものだ。しかし、全く飲水できなければ、どんなに長く見積もっても1、2週間で命は尽きるだろう。


正直、骨髄移植の時の方が、まだマシだったと感じるくらいに辛い。


これは、身体的な症状もさることながら、完全に見放されて理解してもらえる余地もなければ、助けを求めても得られる救助が存在しない事への絶望感の心理的な苦痛も入り混じっている。


全身に異様で激しい痒みがでてきて、足の底は焼けるように痛い。普段のシュワシュワとした感覚異常と違う、焼けるとも電撃とも表現しづらい…… 足の底の組織内から焼く?ジュワーッと広がる?痛み……(腎不全?んなはず無いよね?…… 何なんだよ!全身の痒みは感染? 補体上昇? 手足の異常感覚は持病なの? 他の何か?わけ分かんない。とにかく、毎日感染しないようにシャワーは浴びて、清潔にしないと!)
((↑↑ 当時の心情。))


手の指は一部が腫れて、激しい痒みと痛みを伴う。その本数は一本から、いつしか二本に増えている。


掌にも左右差がある。


右手の一部はホットピンクの生々しい肉々しい色に変色し、激しい痒みを伴う。熱感も腫れもある。
(何?膠原病? コビッドフィンガー? それも典型的ではなさそうにみえる。なんで、なんでもかんでもイレギュラーなんだよ!)
((↑↑ 当時の心境))


日中は突っ伏した状態で寝ていることがほとんどだ。パッと目が覚めた時には、飲水を意識するものの、経口補水液を一口飲んでも激しい嘔気に見舞われる。


ある時、睡眠から目覚めてパッと目を開けると、天井がグラッと揺れる。何度か瞬きをしている時も、なんだか脳と眼球運動に乖離があり、脳だけがグラッッと揺れるようなような……言葉をあてがうのが難しい。


浮遊感というのは、こういう状態を言うのだろうか?


それも、なんだかしっくりはこない。


回転性ではないのだけれども、「目眩」という表現が最もこの症状を現しているように感じる。


同時に、眼球運動が正常ではないかもしれないという発想が頭を過る。


脳梗塞とかにならないよね?


採血で総蛋白が時々13を超える私が、明らかに脱水に陥っている。


血液はドロドロだろうから、血栓のリスクは高そうだ。


血栓?


血管障害……


その瞬間、ふと、タクロリムスという薬剤の血中濃度過剰という思考に至った。


アッ!


何故、今まで気が付かなかったんだ?


  • 皮膚のそう痒感

  • 嘔気

  • 下痢

  • 皮膚の異常にもしも血管が絡んでいたら……

  • 時間的な症状の変動は医原性っぽい!!!!!!


オシッコも言われて初めて出ていないことに気がついたが、言われてみればずっと出ていない……


ヤバい!


24時間は無尿ではないか💦


そして、72時間は最低でも乏尿、下手したら無尿じゃないか?


焦って、OS-1のボトルを見るが全然減っていない。


目が覚めると、飲む意識は持っていたんだけどな……


あれほどアウト(出る水分)が出ているのに、イン(入れる水分)はどんなに努力しても足りない。


というか、飲むと吐物に体液まで混ざって出てくるから、飲まない方がまだアウトが少なくて消耗が若干なりともマシのようだ。


しかし、入院は断られてしまうし、救急車も断ってしまう……


こりゃぁ、持病の治療が開始できず、輸液も何もできなかったら、おそらくは死んでしまう。


不思議と負の感情は湧いてこなかった。


もういいや。日本政府の糞みたいな医療政策に殺されても、抗う術もない……(よくなんてない……でも、成す術無し……)


元々、家族には心肺蘇生も人工呼吸器装着も望まないとは伝えてあるし、その辺は意識のすり合わせも同意も得られている。


私は、「コロナで死にそうだったら、もう病院には連れて行かないでね。もう、いいから。死ぬのは家がいい。いいね。救急車も呼ばないでね。今回持病の治療ができないようなら、もうこれ以上耐えられないわ。どの道、治療できなければ死ぬし。治療できないようなら、可能なら、ホスピス探してくれる? 聖路加のホスピスって、あの院長が亡くなってどうなってるんだろうね。穏やかなところがいいな。」


ある意味では、直近の数日中に自分の寿命が決定することに、どこか安堵でもしているのか、口でそうは言っても、きっとどうにかなる、生きれると思っているのか……


「お飲み物は何にしますか?」と聞かれて、


「じゃぁ、コーヒーで」と店員と目を合わせる前に、無感情に反射で答えているくらいに一点の迷いもなかった。


あ〜、こんな感じで終わるのって、あっけないなぁ。


昔は、何か偉業を成し遂げたいとか思っていたなぁ。


ノーベル賞取りたいって思ってたこともあったなぁ。


今でも、何か成し遂げたいとは思ってるか〜。


まっさか、自分に実子もできずにこんなにあっさりとしょうもない感じに、しかも、やりようによってはいくらでも防げる理由から死んじゃうなんて残念だなぁ。


まぁ、でも、いいか。


海には行きたかったなぁ。


あ〜。


海に行きたいなぁ。


後日、奇跡的に病院に入院でき、心電図がとられた。


「あれ?テントT……」


「でも……下痢でカリウム垂れ流しだから、低カリウム血症にはなっても、高カリウム血症はないでしょ?だって、腎機能普段良いじゃん…… 一度、シスタチンCで診て、それでも大丈夫だったよね?タクロリムス……腎毒性……いやいや、いやいやいや……大丈夫でしょ? 過度な脱水…… 脱水ではあるけど、まだそこまで時間経過長くなくない?腎不全には……」
(↑↑当時の心電図見た時に頭を過ったこと……)


看護師が「心電図問題ないですね。洞調律です。」


私「え!?…… あ、あ〜。そうですね。」


再び、心電図のいくつかのリードではR波よりも高いT波を見て、他のいくつかのリードではそこまで高くはないT波に目線を移してから、パッと看護師を見上げて、自分の心電図を返す。


入院時の採血の結果、カリウムは6.0に上昇しており、いつ不整脈で突然死してもビックリしない急性腎不全。


思い返したら、一週間前から殆ど尿が出ていなかった。夜間の嘔吐と昼間の傾眠傾向、数日記憶が抜けているではないか💦72時間とか、96時間とかではなく、もっと長い間尿出てないじゃん!!!


色々納得した。(↑↑ちょっと、九死に一生の最中の自分の診断能力の高さを誇りに思いつつ、たかが輸液さえできていれば防げた自体を予防できなかったふがいなさも感じる。)


入院周辺、片目が若干exophthalmus(眼球吐出)っぽく見え、片目だけ充血してDIC(播種性血管内凝固症候群)っぽい顔貌に見えた、と家族には後日指摘を受けた。(D-dimerは異常ではなかったよう……)


今回は、どうにか首の皮一枚で命は繋がった。


持病の治療もできた。


ベッドから一切起き上がらず、日常動作を一切せずに解剖台の上の異常死体のように横たわっていれば、一見すると劇的に回復しており、治療が遅れても完全快復できるかのように錯覚する状態まで……一応は回復している。


実際、今後も治療はおそらくはできそうだけれども、おそらくは毎回少しずつ遅れていくというパターンを辿ることが示唆される。(治療ができるのも奇跡的でありがたい……)


この徐々に後ろ倒しになる投薬スケジュールにおいて、次の投薬前にはガクッと階段を10段くらい駆け下りたように悪化し、治療をすると階段1、2段分くらいは回復する。(治療できることも、それで回復できるのも非常にありがたくはある……)


半年は回復にかかるダメージでも、毎月毎月順調に治療できれば、回復していく。しかし、その順調な治療が見込めないとすると、回復の目処が予想できない。


苦しすぎて言葉すら発せない状況が如何に苦しく、制限が多いかなどは、遠目から見る医師に通じるのだろうか?
(実際には、色々話をしているので、沢山時間とエネルギーを投資してくれているし、必要性が伝わり、それが可能なことであればやってくれているので、頑張って対応してくれてはいるんだけど…… 外来主治医は身体診察も行う。)


自分の言葉で周囲に分かり易くて、オーバーだと無視されない形で、症状や困りごとを口頭で伝える必要がある。


この激しい体調の増悪と見た目劇的な部分的な短期間の回復を何度も何度も繰り返し、耐え難い苦しみと共に悪化の一途を辿るのが治療計画が後ろ倒しになった場合の現実かと思うと、ゾッとする……


障壁を乗り越えて、必死に施してくれている治療がズレてしまうとすると、過去の治療歴と今後の不透明さからアセスメントすると出る予想図。現在の治療に変化を加えずに頼りのコアドラッグを主軸に治療でスケジュールがズレてしまうことを繰り返すことになってしまうと、かなりの窮地に陥り、回復が尚のこと困難になることが予想される末路ではないだろうか。


治療企画の練り直しをお願いするも、それができる主治医はどうやら相当大変そう。頼りになるんだけどなぁ…… 会えれば……なぁ……


もう一ヶ月、こうなることを早く分かる術があれば、もっと動けるうちに海に行ったのになぁ。(しょうがない…… 意図的にわざと治療スケジュールをズラしているわけでもないし……)


もう、回復を待って、耐え忍ぶ日々は終わりだ。


3週間後にもし治療ができなければ、再び悪化し、現状以上の体調回復は見込めないのが現実だ。


ギリギリ間に合って回復が順調に行ったとして、次は2週間で悪化してしまう投薬スケジュールの上、それすら受けられない可能性は念頭に置いてプライオリティの選別を行うべきだろう。


2〜3週後にはこの状態からさらに階段を10段急下降することにとても絶えられはしないだろう。


そうなると、飲食物の摂取ができなくなり、今回のコロナで嘔吐下痢があった状態よりも緩徐に脱水が進行し、薬剤濃度の上昇によって腎機能が悪化してしまうのだろうか?


腎臓は守りたいなぁ。


対策は考えたいけど……


3週後はなんとかなっても、投薬量が半減するリスクはどれくらいあるのだろう?


「予約が入っていれば、絶対に治療できます」と断言する主治医から、幾度も問答無用の予約延期の通達が来る。


主治医も主治医でかなり必死に治療をしてくれてはいるのだろう。


ただ、「治療=体調=寿命」という事実は変わらない。


もう、期を逃してはいけない。


もう、貯金も使い果たさず取っておく理由も無い。


天国に地上の資産は持っていけない。


好きな時に好きなことをして、今のうちに会いたい人に会いに行こう!


あーあ、この3年間、回復するまでただただ耐える日々だった。


まぁ、一瞬一瞬は楽しいこともあった。


時間を巻戻せたとしたら、生死を彷徨って死闘を繰り広げた日々よりも、この3年間の方が繰り返したくない。


正直、もしも誰かに復讐したいと願ったならば、私の日々をその人の身体で再現したい。


私が想像できる拷問で、一番相手に苦痛を与えられるのが、自分の生き存えた日々の再現というのも、可愛そうだな…… 私……


こうは書いたものの、肉体的苦痛と「私」は切り離して考えている。


少なくとも、過去を思い出した時に思い出すのは「私」が会った人や話した人、「私」が経験した様々な出来事だ。こっちは、世界比較でも相当上位になる程素晴らしくて幸せなものがすごく多い。


対して、拷問が辛すぎて、今の自分の精神力で自死を食い止められる自信がなく、最も恨む相手がいたとしたら、その拷問で世界最悪の肉体的苦痛であろうと考えるのは、「私の身体」が頑張って耐え抜いてくれた身体的苦痛だ。
(自殺は絶対にしたくないというのは、自分のポリシーだとはいえ、手段や安楽死ツアーに思考を巡らせたことは否定しない。)


解離性同一性障害(多重人格)の人だと、各々に人格名をつけているのかもしれない。実は、身体と私と……人格は切り離していないつもりだが、自分の身体に起きる身体的苦痛を「身体よ頑張れ〜」とどこか他人事に捉えているのも、防衛能であり、何か病名がついてしまう現象なのかもしれない。


少なくとも、PTSDは明らかにあるし、診断されているのだけれど……ま、どうでもいいか。
(むしろ、PTSDの治療は今も未来もQOLを著しく改善することが予想されるから、PTSDの治療は優先事項か……)


ダラダラととりとめもなく書いてしまったが、文章としてまとめることや分かりやすいことなどを一切考えずに、とにかく記憶と感情が新しいうちに書き留めておきました。


私を知っている医療を提供してくれるために、必死に奮闘してくれている人の目に触れて、悲しませたくはないです。


しかし、こういう真剣な話を淡々と私が述べたとして、それで治療方針や治療可能性が変化するわけでもないような印象を受けてしまった。(もしかしたら、何か打つ手があるかもしれないのだけれども……少なくとも、チームというよりは主治医が主軸であり、一任されており、やはり延々と長々とあーだこーだと要領を得ないことをぶちまけて、忙しい中で全て丸投げという負荷を与えるのを躊躇する。加えて、病態が変化しており、他科とのmultidiciplinaryなチームが最善ではあるものの、現状凄く頑張って治療してくれているから、外部からの過去の悲劇的末路と怒涛の回復を知らない人々の介入はリスクの方が大きいか、ベネフィットの方が大きいかも分からない。状況が複雑で、結局はここまでの状況でここまで体調がコントロールされて生存している症例は世界的に例がないのだ……)


回診の時に、きちんと死生観や生きたい願いと、治療が寿命に直結しているという点は伝えたが、結局は「外来主治医に相談してください。」と右から左でアクションに繋がることがない現実を突きつけられただけのように感じた。(けど、他の治療も交えるかやそのタイミングは難しいとは口にしてくれたから、今頃カンファレンスにかけてくれているのかな?)


6ヶ月後の復帰も、今回の治療の遅れで、下降した10段……回復した3段……


良くて、1年後に伸びた。


実際には、毎月毎月見通しが立たない期間これを繰り返すわけだから、要するに進行して末路は幾度となく経験した状況を辿りそうだ。


一瞬のスナップショットだけで、病状を評価したならば、無症状で元気な状態に回復したかのように見えるだろう。


指が実弾入りの拳銃のトリガーにかかり、口腔内から脳幹に銃口を向けて、一瞬の希望が消し飛んだ瞬間にトリガーにかけた指を引きたいくらいの意識……から、かろうじて回復しても、体調不良はまだあるのが現実だ……


切実に生きたいと願う人間をそこまで追い詰められる苦痛が激しい病状という悪魔だ……


それほどまでに、耐え難い苦痛だったという事実を聞いた者もいなければ、実際に身体診察をした者も…… 看護師が一回診察した以外に、所見を取った者は今回はいなかった……


ただの一度も……


凄いよね……


問診と身体診察って、実に様々なことが分かるんだけどなぁ……


あんなに、問診と身体診察の重要性を叩き込まれて、きちんとできるようにして実践してきたんだけどなぁ……


不思議の国のアリス……


異次元社会ニッポン🇯🇵🤣🤣🤣(異次元の少子化対策ってやつが、あまりにも泣けるもので、最近つい「異次元」という表現を使っては、笑いが込み上げてきて吹き出してしまう……ということが増えている🤣失敬。ついね……)


近年では、世界中で身体診察をじっくりして、それから診断ができる医師がめっきり減ったと聞く。診察離れは日本だけの異常現象ではない……とだけは、一応申し添えておこうか。


けど、身体診察も問診も非常に大切だからね! よく、問診が9割と言うでしょ? 問診と身体診察が98%を格言にしたい❗


なんだか、画像検査が大好きで、適応の有無を評価せずに、ポンポン反射のようにオーダーしているのにね……


一つとして身体診察の所見を取らずに、遠目で眺めて、何が分かるのだろう?


別の病院では、激痛の中で愛想笑いでギャッジアップで半坐位になったら、「表情穏やかな。座位」とだけ書かれていた。「神経学的所見を取ってください」とお願いしても、「SpO2下がると怖いから」と断るのに、記録上は安定極まりない状態だとしか書かれないのって、すっごく複雑な気分。それで治療が上手く行くなら別に良いけれども、それで評価が変わって、治療が滞るならば、「臆さず診察しろよ❗」と内心は喝を入れたい。


通し眼(X ray vision)でも持ってるわけでもないのにね。


一所懸命に治療をしてもらっている身で、感謝以外の言葉を発するなど、言語道断なのだろう。


とはいえ、余命を意識し、行動変容が早急に求められる時の心境を書き留めておく。


今公開しなければ、おそらくは気が変わって、これを下書きに永眠させてしまいそう。


個人情報出しまくりなので、個人の同定も容易だろう。


一所懸命に治療してもらっているにも関わらず、こんなことを書くと自分の身に災いが降り注ぐかもしれない。


誰かを悲しませたくはない。


感謝している事実が、葛藤があり、それを述べたことで歪んで捉えられたくもない。


心底、治療してくれることに感謝しているし、それが影響される理由がやむを得ず、怠惰でも誤解でもないのであれば、恨みはしない。(当然、「治療=命」という事実が私の心情や医師の意図で変化しない以上、早急な打開策はお願いしたい。)


ただ、今私は「余命」を強く意識し、最大限幸せな日々で残り時間を埋め尽くすことで、最大限体調の良い寿命も伸ばしたいと思っている。


もう、後悔はしない。


会える時に、会いたい人に会いたい。


行きたい場所には、今多少なりとも動けるうちに行きたい。


無駄な喧嘩はしたくない。


ひと呼吸でも、無駄に使わずに有意義に幸せを追求したい。


楽しみたい。


もう、あらぬ希望等に惑わされずに、真っ直ぐ現状を直視し、期を逃さずに行動したい。


生きたいからこそ、時間を適切に認識したい。


生きたいからこそ、死を直視して、目を逸らさずに自分を貫きたい。


「今」をとことん大切に生きたい!


生きたいんだよなぁ


追記:カッコ内は後で少し冷静になって加筆修正した文も含みます。

追記:治療さえできれば、死ぬ病気じゃないのに?と言われたら、複雑な気持ちだ。

たしかに、生きれるのに死を許容しようと努めるのは愚かにも感じる。

この記事を書いた数日前から時間が経ち、色々変化した感情や思考はある。とはいえ、殆ど当時のままの文で公開して、こういう葛藤がある患者がいることが広まることに努めたい。これが、自分に災いとして降りかからないことを願うばかりだ。



ぜひサポートよろしくお願いします。 ・治療費 ・学費 等 に使用し、より良い未来の構築に全力で取り組みます。