よつば

翻訳学習者。主に読書と学習の記録です。洋書を読むスピードが遅く、読んできた量もまだまだ…

よつば

翻訳学習者。主に読書と学習の記録です。洋書を読むスピードが遅く、読んできた量もまだまだ少ないのです。Kindle導入によりいろいろな作品を読みたいと思っています。ラジオ好き、音楽好き。ライブに行くことが何よりの楽しみ。

最近の記事

翻訳学習の過程で読んだ本たちの一部 世の中にたくさんある本のなかで読むに至ったのも巡り合わせ

    • 「死刑執行のノート」祝!翻訳ミステリー読者賞8位

      前回、はじめて読書会に参加したことを書いたが、じつはその後、もう一度参加したのだった。 当日は訳者である鈴木美朋ご本人も参加されるとのことで、こんな貴重な機会はそうそうない!と思って勇んで申し込んだ。 そのときの課題書が『死刑執行のノート』。ずっしりと内容が重く、でも、重いだけでなく、終盤は涙が止まらないほど、胸に迫る作品だった。 人生の岐路。 あのときあの道を選んでいたら、どうなっていた? 人生どう転ぶか、じつは紙一重ではないのか。 そうは言っても、絶対的に道を外して

      • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する~BLという枠におさめてしまうのはもったいない! 悩める少年が主人公の青春小説~

        『アリとダンテ、宇宙のひみつを発見する』(ベンジャミン・アリーレ・サエンス /著、川副智子/訳 小学館) 少し前に読み終えた。 アリとダンテにとって辛い出来事が起こることが分かっているので、途中読み進めたくない気もあり、読み終えるのに長くかかってしまった。 昨年の川副先生のゼミの課題本。 課題で訳しているときも涙うるうるさせながら読んでいたが、完成版の邦訳を読んでいる間も胸が熱くなったり、涙が流れてきたり、電車内で読んでるときはマスクがあって本当に良かったと思った。 学生

        • 2023語学&翻訳学習でお世話になった動画・音声コンテンツ・講座

          2023年に語学学習でお世話になった動画を、感謝を込めて紹介します。 YouTube部門 1.ラナ英会話 リスニング矯正専門 職場でたまに英語の電話対応をすることがあり、相変わらずリスニングに苦手意識がある自分。 リスニング強化のために視聴させてもらっています。 シラブルに意識してリスニングしましょう、という気づきとトレーニングを指導してくれている良チャンネルです。 素材は「おさるのジョージ」やドラマ「フレンズ」、映画「タイタニック」など。 2.フレンズ英会話カフェ 海外

        翻訳学習の過程で読んだ本たちの一部 世の中にたくさんある本のなかで読むに至ったのも巡り合わせ

        • 「死刑執行のノート」祝!翻訳ミステリー読者賞8位

        • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する~BLという枠におさめてしまうのはもったいない! 悩める少年が主人公の青春小説~

        • 2023語学&翻訳学習でお世話になった動画・音声コンテンツ・講座

          はじめての読書会

          先日、はじめての読書会に参加した。 自宅から遠くない場所での開催で、参加人数も少ないということで、思い切って申し込み、さっそく翌日のランチタイムに課題図書を買いに行った。 課題図書は分厚かった。 会の開催まで2週間程度。さて読み切れるものだろうかと恥ずかしながら不安を感じる私。カバーの内側には登場人物一覧表。なんだか懐かしい。翻訳物のミステリーを長らく手にしていなかったことを感じる。 しかし、読み始めたら、どんどん読める。先が気になって止まらない。 読み終えた途端に頭か

          はじめての読書会

          やる気がでないときの英語学習の話

          どうもやる気がでないときも学習を続けていくためには、楽しんでできる習慣を身に付けるか、否応なしに気力を出せるような締め切りを作るか、低エネルギーでできるものか、を試してみると良いと思う。 おすすめは音声メディア。たとえばPodcast。 いま習慣的に聴いているのは、週一木曜日に配信されるMami&Michaelの「バイリンガルニュース」、ウェークデイに毎日配信されるマット竹内さんの「1日5分ビジネス英語」、The New York Timesの「The Book Revie

          やる気がでないときの英語学習の話

          一年越しの『クララとお日さま』の話

          昨年、"Klara and the Sun"を読んだ。 AIが主人公というと、スピルバーグ監督の「A.I.」を思い出す。それから、学習塾で勤務しているときに高校生に教えてもらったゲーム「Detroit: Become Human」。A.I.が顔を与えられて、人間と同じように動き出したとき、フィクションであればなおさら、必ずや悲劇になるのではないかという恐怖を感じる。 "Klara and the Sun"を読んでいる最中も、100%隅々までわかっていないだろうこともあって、

          一年越しの『クララとお日さま』の話

          受験英語のその先の話

          受験英語と原書を読むこと、さらに翻訳までの間には距離がある。 MR. BIGこと北村一真さんは『英文解体新書』の「はじめに」でこう書かれている。 そうそう、そうですよね、という感じ。 たしかに受験勉強は英語の基礎になっている。その後、高校生に英語を教えていた時期があったおかげで、英文法/英文読解をおさらいする機会はあった。 特に 『表現のための実践ロイヤル英文法』 『英文法解説』 『ポレポレ英文読解プロセス50』 『英文法ポラリス』 などとても役に立った。 しかし、原書を

          受験英語のその先の話

          自学にいくら使っていいのか悩む話

          文芸翻訳ゼミの後期から参加することも予定している身でありながら、思い立って通信講座に申し込んでしまった。 いままで自分の訳文を添削してもらった経験がないので、一度みっちりやってみたいという欲が湧いてきたのだろう。 添削するというのは非常に骨の折れることだと思われるので、受ける側としては力の限りを尽くして取り組みたい。 そう、そして自学にいくら使っていいのか問題がある。 自分の稼ぎはたいしたものではないし、もちろん家族に還元したいし(しなければならないし)。でも、自分が本

          自学にいくら使っていいのか悩む話

          4月から6月の自学の話

          文芸翻訳ゼミを半年休んで自学しようと決めてから、やったこと(やっていること)。 ・柴田さんの「英文精読教室」1、2巻を読む ・リーディング講座を受講 ・今年度のゼミの課題作品を読み始める ・村上さんの新作を読み始める ・ビルマ語の勉強を再開 昨年ゼミに参加して感じたのは、訳す以前にちゃんと読めてないなぁということ。自分の興味で読んできた小説も、おそらく上澄みを味わっていただけだったのだろうと思った。もっとちゃんと読みたいし、短編も楽しみたい。そういう人間にとって「英文精読

          4月から6月の自学の話

          歌詞の話

          友達の少ない私にとって、一番近しい友達は夫かもしれない。 「これ、感動した!」とか、「これ、いいから聴いて/見てみて!」とかいう話をよく夫とする。 つい昨日のこと。歌詞について話をした。 スキマスイッチ、Revivalの歌詞。  夕立が過ぎ去った空 「ソフトクリームのようだね」と  入道雲指さした君に会いたいな 音だけで聴いていたときは、「入道雲指さした」「君に会いたいな」が区切れていると思っていた。ところが、歌詞を見たら「入道雲指さした君に会いたいな」だった! 入

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          かえるくんの話

          私の翻訳へのあこがれは、村上春樹から始まっている。夫が村上春樹のファン、かつ英語を勉強していたので、村上春樹作品の英訳版が複数冊、家にあった。最初に読んだものは何だったか覚えてないけれど、「神の子どもたちはみな踊る」の英訳版「after the quake」も読んだ。(短編はありがたい) それが先だったか、こちらが先だったか。NHKで「英語で読む村上春樹」という番組が始まって(今調べたら、2013年4月7日から2017年4月2日の4年間続いたという)、とても楽しませてもらっ

          かえるくんの話

          アリとダンテの話

          数年前から参加したいと思っていた文芸翻訳のゼミを、昨年ようやく受講することができた。そのときの課題本がこちら。 Aristotle and Dante Discover the Secrets of the Universe Benjamin Alire Sáenz 今年の夏に、講師を務められた翻訳者の川副先生の訳で出版されるとのこと。 さびしくて、せつない、それでもやっぱり美しい青春が綴られた一冊。初回でこの本に取り組めてラッキーと思えた本。 そのうち、あらためて自分

          アリとダンテの話

          灯台守の話

          AN ISLAND, Karen Jennings 出版社 Holland House Books 刊行年 2020年11月12日  ある朝、サミュエルは、彼の孤独を脅かす何者かを海が連れてきたことを知る――。 灯台守の老人サミュエル以外、誰も住んでいない小さな島の岸に、若い男が意識を失って流れ着いた。サミュエルの祖国はかつて植民地となり、父は独立のために戦い、障がいを負った。その後、将軍によるクーデターが起こり、独裁政権が生まれた。デモに参加したサミュエルは捕まり、長い年

          灯台守の話