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受験英語のその先の話

受験英語と原書を読むこと、さらに翻訳までの間には距離がある。
MR. BIGこと北村一真さんは『英文解体新書』の「はじめに」でこう書かれている。

「(略)大学受験をクリアできるレベルの英語の読解力と、英語で読書を楽しんだり、英語の新聞雑誌やニュースなどを日常の情報収集に活かしたりすることができるレベルの読解力には、まだかなりの差があるということです。」

『英文解体新書』

そうそう、そうですよね、という感じ。
たしかに受験勉強は英語の基礎になっている。その後、高校生に英語を教えていた時期があったおかげで、英文法/英文読解をおさらいする機会はあった。
特に
『表現のための実践ロイヤル英文法』
『英文法解説』
『ポレポレ英文読解プロセス50』
『英文法ポラリス』
などとても役に立った。

しかし、原書を読むようになって文の構造が分からないという壁にぶつかることがあり、どこかで腰を据えて英文法というか英文読解というか、英文解釈の学習をやり直さなければならないとは思っていた。思い立ったときにやるのだ、ということで『英文解体新書』を購入し、取り組み始めている。

その流れで、ずっと気になっていた越前敏弥さんの『「英語が読める」の9割は誤読 ~翻訳家が教える英文法と語彙の罠』、『越前敏弥の日本人なら必ず誤読する英文【決定版】』を読み、また掲載されている問題に取り組み、いまは『文芸翻訳教室』の演習を残すのみというところ。

越前さんが「日本人が最も多く誤訳・誤読する文法事項」として挙げている、否定、冠詞、単数形、複数形、何が並列されているか(カンマ、and、or)で見事につまづく。加えて時制が読めていないこともある。

まずはきちんと読めるようになること。(翻訳にはいろいろなスタートラインがあると思うけれど、)それがひとつのスタートライン。


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