見出し画像

アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する~BLという枠におさめてしまうのはもったいない! 悩める少年が主人公の青春小説~

『アリとダンテ、宇宙のひみつを発見する』(ベンジャミン・アリーレ・サエンス /著、川副智子/訳 小学館)
少し前に読み終えた。
アリとダンテにとって辛い出来事が起こることが分かっているので、途中読み進めたくない気もあり、読み終えるのに長くかかってしまった。

昨年の川副先生のゼミの課題本。
課題で訳しているときも涙うるうるさせながら読んでいたが、完成版の邦訳を読んでいる間も胸が熱くなったり、涙が流れてきたり、電車内で読んでるときはマスクがあって本当に良かったと思った。

学生時代、鬱々と過ごしていた私は悩み多きアリに共感しまくりだが、いまではアリの母親の年齢でもあるから、アリの母親の気持ちにも寄り添える。舞台はアメリカ、テキサス州エルパソ。時代背景は1987年~1988年ということで、同性愛に対する風当たりが強いが、現代だったらどうなのだろう、と気になった。

川副先生のあとがきにもあるように、この作品を基にした映画が2023年9月に公開された。また、こちらもあとがきにあるように続編があるので、再びアリとダンテに会えることを期待したい。

映画のオフィシャルトレーラー


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?