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●ショートショート●

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これまでに書いた短編小説、ショートショートをまとめたものたち。
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#教室

【ショートショート】 教室の中の森

【ショートショート】 教室の中の森

 放課後の教室。

 すっかり夕暮れが通り抜けていった後、じわじわと夜が染みてくるようなそんな時間。
 みんなもう帰って、ぽつんと残っている自分と、がらんとした教室の空気。それだけで満たされた空間。

 ここにあるのは、ただそれだけ。

 自分の席に座って、ぐるりと全体を見渡す。
 机の数は、全部で三十六。

 いまの私の世界の大部分を構築している、その数字を頭の中でなぞりながら、日々それぞれの机

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【ショートショート】 いつも通りの、朝

【ショートショート】 いつも通りの、朝

 その日は朝からいい天気だった。
 いい天気すぎて、登校しただけで汗だくになるくらいだ。取り立てて何もない、いつもと何ら変わらない平凡な朝ではあった。

「よお」
「よお!昨日言ってたお笑い番組観た?」
「観た観た。めちゃくちゃ笑いまくったせいで、おやじにうるさいってキレられたもん」
「想像できるわー、お前声でかいもんなー!」
「うるせえよ!」
「あ、タクおはよー!」
「おう、おはよ」
「タクは観

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【ショートショート】 教室の白

【ショートショート】 教室の白

この教室で、白山の横顔を一番見ているのは、間違いなく私だ。…多分。

白山の隣の席になって、そろそろ1ヶ月経つ。
窓の外を見るようなフリして、さり気なくその横顔を見ることが、随分上手くなったと思う。

そろそろ席替えのタイミングだ。もうすぐこの席を離れることになる…。考えると、1ヶ月かけて白山と取ってきたコミュニケーションがイマイチ実り切らないままなことに気がつき、何だかしょんぼりしてしまう。

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【ショートショート】 いまの私、いつかの私

【ショートショート】 いまの私、いつかの私

「私は、気が付いたらここにいました。何に逆らうでもなく、何に惹かれるでもなく、人生の波に乗って適当に生きていたら、ここに流れ着いていたのです。私のこれまでは、ただそれだけの言葉で語れてしまう程度のものだと思います。恐らくこれから先どれだけ生きたとしても、自分が何をしに生まれたのかなんて、きっと私にはわからないでしょう──」

 ここまで書いたら、本当に馬鹿馬鹿しくなって思わずシャーペンを置いた。提

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