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●ショートショート●

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これまでに書いた短編小説、ショートショートをまとめたものたち。
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2023年11月の記事一覧

【ショートショート】 あの冬の夕暮れのこと

【ショートショート】 あの冬の夕暮れのこと

「ああー、大人になりたくないー!」

 突然そう言って、アカネは校庭の真ん中にずんずんと歩いて行き、そこで持っていたバッグをドサリと下ろす。
 そして、何をするのかとついて行った私たちの目の前で、制服のまま何の躊躇もなく校庭に寝転び出した。

「いや…何。ちょっと、起きなよ」

 下校のタイミングなので、それなりに人通りはある。周囲からの好奇の目を気にしつつ、スズが慌ててそんなアカネの手を掴んで起

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【ショートショート】 坂道の先の未来

【ショートショート】 坂道の先の未来

 通学路に、少し勾配のきつい下り坂がある。

 その坂の先に十字路があって、そこを通り過ぎた先で右に曲がると、私の通う学校が見える。

 何てことはない、いつもの道。
 その日は、私には珍しく早起きをして気まぐれに早く家を出たので、通学路に同じ制服の人間はほぼいなかった。

 通い慣れた道なのに、目に入る景色が少し違うだけで異世界のように見えて、不思議な気持ちになる。そんなことを考えながら、ゆっく

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【ショートショート】 冬の夜の入り口で

【ショートショート】 冬の夜の入り口で

 夜眠る前、目を閉じるのが怖いときがある。
 何が怖いという具体的なものがあるわけではないと思う。ただ、漠然と恐怖を感じる。

 取り留めのない会話の中で、気まぐれにそんなことを話すと、ミカは「意外だ」と笑った。

「何が怖いの、暗いのが苦手とか?」
「いや別に…そういうわけじゃないと思う」
「へえ。シュウでも、そんな繊細なこと考えるんだ」
「…まあ」

 取り立てて、繊細なことを考えているつもり

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