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そもそも「ホームページ」って何を意味するの? Vol.2(田中編1)

このnoteは、本のPR会社QUESTO代表の黒田剛、Webサイト制作のプロであるKotaこと田中俊行、出版社勤務を経てフリーの編集ライターになった石川奈都子(LUCKY NUTS)によるリレー連載です。編集は石川が担当。

今回は、「そもそもホームページとは何ぞや?」が分かる基礎知識について、田中さんが解説します。

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「ホームページ」は本来Webサイトのトップページを意味する

私(田中)は、フリーランスの個人事業主として、ホームページ制作の仕事を始めて15年ほど経つ。営業があまり得意でも好きでもないこともあり、クライアントの多くは個人事業主や中小規模の企業だ。

ちなみに、「ホームページ」とは本来Webサイトのトップページだけを意味している。ホームページというトップのページを含む、多数のWebページででき上がっているものがWebサイトである。

なので、普段は自分の仕事を「Webサイト制作」と説明するが、日本ではほぼ「ホームページ=Webサイト」として定着しているし、この連載でも、「ホームページ」という今やレトロ感すらある語感が似合っている気がするので、あえて「ホームページ」という呼称で統一したいと思う。

ほとんど無料で、手軽に作れるサービスはいろいろある

そのホームページ制作だが、最近は起業や副業を考える人が多く、また無料で手軽に作れるツール、サービスが増えたこともあって、とりあえず安く早く作りたい、というご相談をよくいただく。

予算がかなり厳しく、「それなりの体裁さえ整えられれば十分」という方には、とりあえず無料サービスで自作する方法をお伝えし、わからない点を有償で私がお答えする、といった対応もしている。

初心者でも比較的簡単に、ほとんど無料でホームページが作れるサービスも増えてきている。特別な知識も技術もいらず、画面上の操作だけでホームページが立ち上げられるから大変便利だ。

さらに有料コースにすると、使える機能もグンと増え、独自ドメインも使えたりと、ホームページ業者としては商売あがったりなのだが(笑)。

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サーバーはネット上の土地、ドメインは住所に当たる

そもそもホームページを公開するには、サーバーとドメインが必要だ。ホームページを家とすれば、サーバーはネット上の土地であり、ドメインは住所と言える。

個人レベルならば、一般的に月千円前後のレンタルサーバーを借りることで、自分の土地が確保できる。その土地がネット上のどこにあるかを指し示すのが、IPアドレスという数字の羅列。「123.45.43.21」といったIPアドレスは、いわばサーバーの場所を示す緯度と経度に当たる。

このIPアドレスをブラウザのURL欄に入力すれば、その土地にあるホームページが表示されるようになっている。しかし、ホームページを見るたび無味乾燥な数字を入力するのは面倒だし、覚えるのもひと苦労だ。

たとえば、初めて行く会社やお店を訪問するとき、「どこにありますか?」と尋ねて、住所ではなく「北緯35度39分、東経139度44分の辺り」と答えられても、日本国内かどうかすらもわからないだろう。

ネット上でも同じように、ホームページの場所を緯度経度ではなく、直感的にわかるよう住所で示そう、と考え出されたのが「ドメイン」という仕組みなのである。

Yahoo!なら、URL欄に「https://yahoo.co.jp」と入れれば、Yahoo!のホームページを見られる。この「yahoo.co.jp」の部分が、ドメインである(ゆえに、Yahoo!の緯度経度に当たるIPアドレスを入力しても、Yahoo!のホームページには行ける)。

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取りたいドメインは、手を替え品を替えてゲット!

ドメインは個人でも取得できる。費用は年間千~2千円程度が一般的だ。取得のルールは単純に早い者勝ちなので、空いているドメイン名ならば自分のものにできるし、他の人がすでに使っていればアウト。

ドメインは、具体的には「○○.com」「○○.org」「○○.net」など、末尾のピリオド以降(トップレベル・ドメイン)はあらかじめ決められており、「○○」の部分は自分が好きに付けられる、という二段構えになっている。

そして末尾のトップレベル・ドメインが異なれば、違うドメインになるので、たとえば「tanaka.com」は取れなかったが「tanaka.net」が空いてたからゲット! なんていうのもよくある話。取りたいドメインがあったら、あきらめずに粘ってみよう。

ホームページは、借りた土地に家を建てるのと同じ

さて、ドメインを取得して自分のサーバーに割り当てて、あなたの住所つまりドメインをブラウザの入力欄に入れると、借りた土地が表示される。そこにあなたの家であるホームページを設置すれば、晴れて全世界にあなたのホームページが公開! という運びになる。

いわば「借りた土地に○○○.comなどの住所を割り当てて、そこに家を建てる」というイメージだ。

余談だが、たまに「ドメインとサーバーは用意したけど、ホームページがまだ……」という人がいる。これはむき出しの更地に縄を張って、立て看板だけ立っているような状態(笑)。「このサーバーは、○○サーバーで提供されています」という表示に出会ったら、土地だけ確保した更地パターンだ。

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もっとも、初心者はサーバーとドメインの準備からつまづくこともあろうかと思う。しかし、サーバーとドメインの契約では、個人情報や支払い方法などを入力しなければならないため、さすがに当事者でない私には代行できない。

ここは、みなさん何とか自力で頑張っていただきたいところだ。その後に、土地と住所のひも付け、すなわち「サーバーにドメインを割り当てる」という作業も必要になる。ここも、ぜひ頑張っていただきたいが……(笑)。

サーバー会社とドメイン会社は運営元が同じケースが多いので、両方同じ運営元だと割り当ても比較的簡単にできるはず。別々の会社だとハードルは上がってしまうが、これも大抵の場合は会社名を含めてググればやり方が見つかるはず。それでもダメな場合は、私は作業代行を請け負っている。

では、土地(サーバー)と住所(ドメイン)を確保した後、実際にどのような流れで家(ホームページ)を建てればいいのか? それについては、また次回以降にご紹介していきたい。

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