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コンサルタントに興味はないけど、コンサル思考は欲しいそこのあなた、必見です!

高松智史『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』を読んだ。(2023/3/16読了)

読んでほしい人

・就活中の人
・これから社会人になる人
・自分のビジネススキルを強化したい人
・仕事がつまらない、上手くいかないと悩んでいる人
・コンサルタントの持つ「思考」の技術を、コンサルタントにならずにかすめとりたい人


1.読む前の自分

人間はいつでも「将来どういう人生を歩んでいきたいか」という大きな問いを抱えている。そして、これから何度も同じ問いにぶつかるだろう。

ここまで大層な問いでなくても、今、私は
「就活中だけど、自分にこの業界・職種は合っているのだろうか」
「noteに文章を書いているけど、質を上げるにはどうすればいいのだろうか」など、あらゆる種類の問いを抱えている。

コンサルタントとは、「思考」を売りにしている職業だ。
クライアントが見つけられない課題(問い)を見つけることや、クライアントが思いもつかないような打ち手(解答)を思いつくことが仕事だという。

それなら、コンサル思考を使いこなすことができれば、
自分(クライアント)が抱えている問いを、
自分(コンサルタント)が解答していくことができるのではないかと思いついた。

今まで自己流で考えて答えを出していたものが、より精度の高い答えを出すことができるようになれば、自分の答えに自信もつくし、解答の正答率も上がる。それなら、コンサル思考を学ばない手はない!と考えた。

この本を手に取った理由:
自分の就活の悩みを解決するために、「思考」の専門家から、あらゆる思考の技術(フレームワーク)を教えてもらうため


2.内容の説明

・この本は、コンサル思考「99のスキルと5の挑戦」を紹介してくれる技術書だ。
あらゆる技術が全部で104個紹介されている。一つ一つがコンパクトにまとめられていて、しかも飽きさせない。

・話し言葉で読みやすい。図やイラストが多く、わかりやすい。
読み物として面白く、単純にコンサルタントって「どんな仕事をしているんだろう」と気になった人も楽しく読める。

・一つひとつのスキルが二項対立で紹介されている。
〇〇VS△△という形で書かれている。「〇〇するのではなく△△する方がいい」という視点だと、二つの手法を比較することになるので、良し悪しを自分の頭で考えるようになる。読みながら自然と頭が働く。

この本は「コンサル1年目」「コンサル2年目」「コンサル3年目」「コンサル4年目以降(少しだけ)」という分け方で構成されているのだが、
一つひとつのスキルの中身は、「問いの見つけ方」「調べ方」「解のたどり着き方」「思考のフレームワーク」「ビジネスマンの心得」「人間力の上げ方」など、あらゆる場面を想定している。

その時々で「今、自分に必要なスキルは何か」を発見して取り入れられるので、一冊持っておくと役に立つ。
そもそも、コンサルタントの人が3年もかかって身につけたスキルなので、私のような凡人は10年くらいはこの本をそばにおいて、一つずつスキルを身につけていくしかない。一冊買って読んでおしまいではなく、10年くらい読み続けられる本だと考えるとコスパが良い。


3.気付き

今すぐ自分が使えそうなスキルを3つほど上げてみた。

005 「構造」が主役の話し方 VS 「値(中身)」が主役の話し方(p37)
ここでは、外見を整えることの大切さを紹介していた。
話し方を「構造」が主役になるようにしたら、仕事ができそうだと思われる。コンサルがすぐ「大きく3つあって」というのにはちゃんと意味があるらしい。

確かに、ありきたりな文章でも「大きく3つあって、1つ目は〜、2つ目は〜」と書いてあると、読みやすい。構造が分けられていると、読む側はペース配分ができるし、書く側も書くときに頭の中がクリアになる。

たとえ、内容が全く同じでも、「構造」を作るだけで読み手に伝わりやすくなるなら、「3つに分ける」を心がけた方がいい。noteに文章を書くときに実践してみよう。


007 論点バカ VS TASKバカ(p45)
アウトプットを作るプロセスは6ステップある、という。

論点→サブ論点→TASK→スケジュール→作業→アウトプット
「論点」:問いは何か
「サブ論点」:問いを分解する
「TASK」:その問いに答えるために何をしなければならないか考える
「スケジュール」:いつまでにやるか
「作業」:実際にやる
「アウトプット」:まとめる(いろんな形がある)

TASKが与えられたら、すぐに作業したい気持ちはわかる。手を動かして忙しくしているとやった気になるから。
でも、なぜそのTASKを与えたれたかを考えないと、「何で今この作業をやっているんだっけ?」とわからなくなる。
「TASKバカ」から脱却して「論点バカ」になることで、道が一本になる。アウトプットの精度も上がり、結果的に短時間で精度良く全ての作業を終わらせられる。

この本ではたくさんのスキルを紹介しているが、一番大切なのはこの007だと思っている。この6ステップを補完するものとして紹介されているスキルも多い。


035 Goooooooooogleまで見切る VS 2ページまで見る(p137)
いいアウトプットを作るためには「調べる」という材料作りが必要だ。
この「調べる」で大切なのは、何から何まで隅々まで調べる根性だという。

調べたキーワードと「文字面、響き」は同じだが、意味が違うものが現れ出すまで調べ切るという狂気。コンサルはここまでやっているのか、と驚いた。本当はもっと高度なことをいろいろやっているのだろうけど、これならできる。

良質なアウトプットは良質なインプットから。これは忘れないようにしたい。


4.今後どうしていきたいか

「就活中だけど、自分にこの業界・職種は合っているのだろうか」
「noteに文章を書いているけど、質を上げるにはどうすればいいのだろうか」などを解決するのが、私の目下の悩みなので、上記の思考のフレームワークを実際の悩みに当てはめていきたい。

これからやってみようと思う。トライアンドエラーを繰り返しながら、上手く身につけられたらいい。

031 「考える」と「描く」を分ける VS 考えながら描く では、
インプット、考える、アウトプットを分けることが大切だと述べている。
なので、自分なりに考えた悩みの解決のためのフレームワークはこれだ。

「インプット」の段階では、
調べる必要があれば、Goooooooooogleまで見切る。
「考える」の段階では、
論点、サブ論点、TASK、スケジュールを順番に決めて紙に書く。
「アウトプット」の段階では、
無心に作業、アウトプットをする。話すときや書くときには、「大きく3つあって」を心がける。

この本にはまだまだ細かい技がたくさん詰まっている。今回は自分に必要なスキルを優先したので、あまり紹介することはできなかったが、実は他のスキルにこそこの本らしさが詰まっている。

この本を読んで、生々しいコンサルタントの仕事にちょっと引いてしまった。過激なエピソードが盛りだくさんなので、「コンサルタント」目指さなくて良かった〜と思ってしまったくらいだ。
ただ、コンサル思考としては初心者でも挑戦しやすいスキルが盛りだくさんで、活用法もコンパクトにまとめられているので読みやすい。
一度手に取って中身を見てほしい。






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