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2022年9月の記事一覧

クッキー&クリーム

はしがき もうすぐ夏が終わる。といっても正確にいつから夏が終わるのか、何月何日から秋なのかはわからない。季節の移ろいは、いつも動的で不安定だ。暦の上では7月〜9月が秋だそうだが、猛暑日を記録しまくる7月、8月が秋だなんて信じられない。暦の作成者が定義した四季と僕らが抱く四季のイメージとはやはりちがう。 いずれにせよ、いつかは夏が終わる。 僕はこのひと夏の出来事を美化させ、きれいな思い出としてここに残したいと思っている。 要は、日記をつける要領で、脚色つけまくって、エッセイ

少年はやがて大人になって

残暑の続くなか、台風14号が日本列島を横断した。台風が過ぎ去ってから気温がぐっと下がった。 未練たらしい夏の暑さを台風が吹き飛ばしてくれた。 ただ、天候はぐずぐずで、空はつねに雲に覆われている。こうなるとむしろ夏の陽射しに未練を感じてしまう。 季節の移ろいは、僕らの心情にも微妙な変化を与えた。そのような変化が僕らを感傷的にさせる。 眼や肌で感じる景色の変化が心象風景にまで作用した。 四季を愉しむ美徳の精神が僕にもあれば、あるいはこんなレトリックなんて求めなかったかもしれない。

つまり、あなたと一緒にいたい。

真夜中のデニーズで、レモンパフェを食べながら背徳に敬礼している。 上の部分はあんなに美味しかったのに、下にいくにつれてバニラアイスに浸りきった甘ったるいフレンチトーストしか出てこなくなって飽きた。 「ミニパフェにしといたらよかったな。」なんて、都合がいいか。自分で選んだくせして後悔してるところがまるでダメだ。 『奥の方まで全部好きかは、奥底までちゃんと知ろうとしない限り分からない。』 そんなことは、真夜中0時のデニーズに、教えてもらうようなことではなかった。 【愛】

朝のランドリー

夜更かし読書によって睡眠時間が削られた朝、重たい体を起こし、布団を出て静かに部屋を出る。ストッパーがけたたましい音を立てないよう、ドアを押す手に力がこもる。 別の部屋に入って、部屋干ししていた洗濯物を触り、乾き具合を確かめる・・昨日も雨、今朝も雨。洗濯物は、ひんやりと湿っていて、さらに今日1日かけても乾くのは難しそうだ。 洗面所に行けば、昨夜セットした洗濯物の脱水が終わっているはず。それもまた部屋干しするには、スペースもハンガーも足りない。 そうだ。コインランドリーを使

齢30、ラーメンの奥深さを知る。

〆のラーメン。 かつてそれは、まるで解散するまでの楽しい時間の延長のような、なんだか心躍る時間であった。 そんな〆のラーメンがわたしの生活の中から消えて久しい。主にその理由は、3つある。 まずこの流行病。言うまでもなく誰かとご飯に行ったり、集まったりという機会がほとんどなくなった。 2つ目。周りの友人たちも家庭を持ち、子どもが生まれるなどのライフステージの変化により、行くとしても晩ではなく、圧倒的に昼になった。昼にランチを食べたら、二軒目はラーメンではなく、カフェがお決

一年後に向けての一歩目

今日は、ドキュメンタリー取材の初日。 朝8時からJRA管轄の宮崎育成牧場へ入った。 ※こんな仕事をすることになりました↓ 主に獣医師の方に帯同する形で、さまざまなシーンを撮らせてもらい取材が終了したのは午後3時半。ひとまず協力いただいた方達にお礼を伝えながら、ふと思った。 「もっと、仲良くなりたいなぁ」 育成牧場には、馬を育成していく上で様々な形で関わっている人達が多くいる。 たった一回の取材じゃその人達全てに会えるわけではないし、まだまだ親しくなれない。 そこで思

自分のことを大事にするという考え方(生薬の力を借りる)

何となくイライラしている30代後半のタカチセに 「そろそろ“命の母“じゃね?」 と言う人は、セクハラだと思う。 命の母=更年期というのが定着しているけれど (パッケージにも堂々と“更年期“ってあるし) このお薬、色々と凄い。 女性ホルモンの調節 自律神経を整える 滞った血流を整える 滋養強壮 胃腸機能の改善 女性の症状に特化したお薬で、生薬たっぷり。 私の悩める症状に効くものばかり。 コロナに罹患後から いきなり汗が止まらなくなったり、めまい、疲れが抜けないことが強く

体型を取り戻せ!!【息子夫婦と暮らす#28】

「やった〜とうとう30ポンド減量成功!!」 息子タローが10年前の体重となり大喜びしています。昨年の今ごろから比べると約14キロ痩せたのです。 夫がどんどん痩せてしまったのはがんに侵されていたからなので、突然痩せられると心配になりますが、タローは健康だからこそです。 夫が2年前に大腸がんで亡くなったため、その遺伝子を受け継いでいる彼はつい最近大腸がんの内視鏡検査を受けました。今のところ異常なしと判明してほっとしています。 1日じゅうコンピューターの前でスクリーンを眺め

六甲山牧場でデジタルデトックス

兵庫県の六甲山牧場へ行きました。 ゲートをくぐるや否や、一瞬で心を掴まれました。 バリかわかわいすぎませんか? オスorメス? とにかく白い毛が魅力的です。 紺色のシャツに『ROKKOSAN』という黄緑の文字が差し色として映えていました。 腰に手をあてる姿が最高にキュート。 誰とTELしているのかも気になるところです。 この光景を見られただけで六甲山牧場に来てよかったと思いました。 負けず劣らずキュンとしたのは、写真中央に映る羊。 モフモフのボディ、やわらか

ここ半年を経て

9月が終わる。 今朝外に出ると薄手の長袖を着ているこどもがいた。だいぶ秋めいてきたなと思う。そんな中を息子と一緒に登校班に合流するために歩いていく。 6歳の息子が小学校に入学して約半年。この間にひとつだけ明らかに変わったことがある。 「学校に行きたくない」と言わなくなったことだ。 4月・5月・6月と、朝は「学校に行きたくない!」と泣く息子との攻防が続いた。 毎日なだめすかして、会社に行く前から疲れる日々だった。ところが、今ではそんなことを全然言わなくなった。 「もう学校

自分いじめはもうやめよう

「自分軸」という言葉があります。 判断や価値の基準を自分に置く考えかた。 自分のために、 自分はどうありたいか、 自分はどうしたいか 逆に 他人のために、他人がどう思うかに 重きを置く考えかたを「他人軸」と言います。 他人の言葉に振り回されて、 気にして悩んで、 自分に自信がなくなったりしていませんか。 自分軸がしっかりあれば、 他人に何を言われようと、 必要以上に苦しむこともないはず。 他人から何か言われて、 私はダメなやつだ〜 と追い討ちのように自分を責めてい

わが家の甘やかしカレー

カレーの匂いが、階下からたちのぼってくる。 実家では、それが休みの日の合図だった。 わが家では、カレーをつくるのは父の担当。 父のカレーは、つくるのにとても手間がかかる。 そういうと、スパイスから調合しているのか、と思われるかもしれないが、父はスパイスに関してはそれほどこだわりはない。 スーパーで安売りされた市販のカレールーを使う。 それでも、父がつくるカレーには特別なおいしさがある。 食べた瞬間に、ほろほろとお肉が口の中でとけ、たまねぎとにんじんの甘さが口いっぱ

シャインマスカットのタルト

今日は「コピーライター養成講座」の2回目講座の日だった。講座は午後9時ちょうどに終わり、家に帰ったのが午後9時半頃。 リビングに行くと、奥さんが「はい!」とラッピングされた新しいシャツを手渡してくれた。 僕は最初、ワケが分からず「?」と一瞬の間を作ってしまった。そしてすぐにハッとした。 …あー…ゴメン…。 今日は結婚記念日だった。 朝起きた時は覚えていたのだけど。 日中は仕事に忙殺されて、結局何も用意できていなかった。何も動けていないのなら、結果的にそれは覚えてなかっ

noteから生まれた出逢いと、おいしいハンバーガーを食べる時間

不思議な一日でした。いつも私は常体で文章を書くけれど、今日はなんだか敬体、ですます調で書きたい気分です。 最近よく、人生とは……みたいなことを考えている気がします。そんなに重苦しいもんではなくって、単純に、面白いなぁ、不思議だなぁ、ってふんふん頷いてるくらいのやつ。 noteを書いていなければきっと会うことのなかった人たちに、初めてご挨拶できました。営業の仕事を始めて約1年半。まだまだペーペーとはいえ、初対面の人と会話する度胸はある程度ついてきた気でいたのに、驚くほどガッ