小川雅子 Masako Ogawa

児童文学作家です。第9回ポプラズッコケ文学新人賞を受賞した『ライラックのワンピース』で…

小川雅子 Masako Ogawa

児童文学作家です。第9回ポプラズッコケ文学新人賞を受賞した『ライラックのワンピース』でデビュー。明治35年創刊の月刊誌『報徳』(生活と文化の研究誌)編集長。趣味はバレエと温泉。おすもうや(三浦玩具店)の娘。 【お問合わせ】atelierfubako@gmail.com

記事一覧

「物語の中のことば」マイブラザー

生活と文化の研究誌『報徳』に連載している「物語の中のことば」。 ふだん児童文学にかかわりのない読者層の月刊誌ですが、大人が読んでも子どもが読んでも面白い児童文学…

「物語の中のことば」ハジメテヒラク

生活と文化の研究誌『報徳』に連載している「物語の中のことば」。 ふだん児童文学にかかわりのない読者層の月刊誌ですが、大人が読んでも子どもが読んでも面白い児童文学…

「物語の中のことば」きみの話を聞かせてくれよ

生活と文化の研究誌『報徳』に連載している「物語の中のことば」。 ふだん児童文学にかかわりのない読者層の月刊誌ですが、大人が読んでも子どもが読んでも面白い児童文学…

シニア層が児童文学を読み、子や孫に手渡すという流れ。

私が編集を担当する「生活と文化の研究誌『報徳』」にて、児童文学を紹介するエッセイ「物語の中のことば」を連載することになりました。 ドイツ文学者で、第九代社長の鷲…

実家の「おすもうや(おもちゃ屋)」がバズって考えたこと

◆突然、バズった! 先輩作家さんから「作家としてのやる気アピールのために、Xはやっておいた方がいいよ」とアドバイスされ、昨年10月からぼちぼち始めていたのだが、なん…

なぜ、高校生は『おかげで、死ぬのが楽しみになった』を選んだのか(第二回 高校生が選ぶ掛川文学賞授賞式レポート)

昨日、「高校生が選ぶ掛川文学賞」の授賞式と交流イベント「高校生読書サミットin掛川」が開催されました。本年度の受賞作は『おかげで、死ぬのが楽しみになった』(遠未…

インターネット図書室で子どもが本に出会う場が広がる!

先日、ポプラ社から『ライラックのワンピース』について電子書籍化の話があった。インターネット上のブックストアで販売されることになるのだが、同時に打診されたのが、ポ…

今年も「高校生が選ぶ掛川文学賞」

掛川市では市民が主体となる「高校生が選ぶ掛川文学賞」を実施しています。第一回目の昨年は児童文学作品『りぼんちゃん』(村上雅郁著・フレーベル館)が選ばれました。 …

10/29(日)は「掛川百鬼夜行」

私の住む掛川市(静岡県)では、市民が主体となった文芸活動がいくつかあります。文学好きって、わりとひっそり棲息していることが多いのですが、あれやこれや面白がって動…

「いつからでも遅くない ~バレエのある日常の輝き~」(光藍社のエッセイ)

バレエやオペラ公演を主催する光藍社から依頼された「私の舞台鑑賞記」の文章です。私がなぜバレエにハマったのか、そして今、何を求めてバレエを習い続けているのかを書い…

自己紹介(児童文学を書いています)

第9回ポプラズッコケ文学新人賞を受賞した『ライラックのワンピース』(小川雅子著・めばち絵・ポプラ社・2020年)でデビューしました。 本が出版される直前、ポプラ社の担…

「物語の中のことば」マイブラザー

「物語の中のことば」マイブラザー

生活と文化の研究誌『報徳』に連載している「物語の中のことば」。
ふだん児童文学にかかわりのない読者層の月刊誌ですが、大人が読んでも子どもが読んでも面白い児童文学を紹介し、ご自身だけでなく、お子さんやお孫さんに手渡してもらえたら……。
そんな願いを込めてお届けします。

2024(令和6)年9月号
「物語の中のことば」

 そうだ。もう父さんのせいにするのはやめよう。
 自分はまだ中学生だ。
 エリ

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「物語の中のことば」ハジメテヒラク

「物語の中のことば」ハジメテヒラク

生活と文化の研究誌『報徳』に連載している「物語の中のことば」。
ふだん児童文学にかかわりのない読者層の月刊誌ですが、大人が読んでも子どもが読んでも面白い児童文学を紹介し、ご自身だけでなく、お子さんやお孫さんに手渡してもらえたら……。
そんな願いを込めてお届けします。

2024(令和6)年8月号
「物語の中のことば」

 一本一本の枝をよく観察して、その枝の良さを引き出そうとする生け花。
 一人一

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「物語の中のことば」きみの話を聞かせてくれよ

「物語の中のことば」きみの話を聞かせてくれよ

生活と文化の研究誌『報徳』に連載している「物語の中のことば」。
ふだん児童文学にかかわりのない読者層の月刊誌ですが、大人が読んでも子どもが読んでも面白い児童文学を紹介し、ご自身だけでなく、お子さんやお孫さんに手渡してもらえたら……。
そんな願いを込めてお届けします。

2024(令和6)年7月号
「物語の中のことば」

強くなりたい。ゆれないように。
自分が自分であるために、闘えるように。

『き

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シニア層が児童文学を読み、子や孫に手渡すという流れ。

シニア層が児童文学を読み、子や孫に手渡すという流れ。

私が編集を担当する「生活と文化の研究誌『報徳』」にて、児童文学を紹介するエッセイ「物語の中のことば」を連載することになりました。
ドイツ文学者で、第九代社長の鷲山恭彦社長(元東京学芸大学学長)から「小川さん、せっかく児童文学を書いているのなら、面白い本を紹介をしてよ」と言われていたのですが、ようやくスタートできました。

「生活と文化の研究誌『報徳』」は明治35年創刊、現存する月刊誌としては『中央

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実家の「おすもうや(おもちゃ屋)」がバズって考えたこと

実家の「おすもうや(おもちゃ屋)」がバズって考えたこと

◆突然、バズった!
先輩作家さんから「作家としてのやる気アピールのために、Xはやっておいた方がいいよ」とアドバイスされ、昨年10月からぼちぼち始めていたのだが、なんと先日、とつぜんバズった。
まず先輩と妹から「まーちゃんのX、バズってる」とほぼ同時に連絡があり、見てみると、なんと、ふだん「コメント0、いいね1~3,リポスト1、ビュー500」程度なのに、その記事だけ「コメント43、リポスト1034、

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なぜ、高校生は『おかげで、死ぬのが楽しみになった』を選んだのか(第二回 高校生が選ぶ掛川文学賞授賞式レポート)

なぜ、高校生は『おかげで、死ぬのが楽しみになった』を選んだのか(第二回 高校生が選ぶ掛川文学賞授賞式レポート)

昨日、「高校生が選ぶ掛川文学賞」の授賞式と交流イベント「高校生読書サミットin掛川」が開催されました。本年度の受賞作は『おかげで、死ぬのが楽しみになった』(遠未真幸著・サンマーク出版刊)です。

とにもかくにも、高校生たちがなぜ七十歳のおじいちゃんが主人公の物語に惹かれたのかを知りたくて、会場に向かいました。

まず、高校生たちの発言から。

・他の本とはぜんぜん違った。
・最初はとまどった。主人

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インターネット図書室で子どもが本に出会う場が広がる!

インターネット図書室で子どもが本に出会う場が広がる!

先日、ポプラ社から『ライラックのワンピース』について電子書籍化の話があった。インターネット上のブックストアで販売されることになるのだが、同時に打診されたのが、ポプラ社が中心となって展開している「電子書籍読み放題サービス『Yomokka!』」への掲載だった。

「Yomokka!」は、インターネット上の図書館みたいなもので、市の教育委員会や学校(行政)が一定の利用料を払うことで、契約した学校の子ども

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今年も「高校生が選ぶ掛川文学賞」

今年も「高校生が選ぶ掛川文学賞」

掛川市では市民が主体となる「高校生が選ぶ掛川文学賞」を実施しています。第一回目の昨年は児童文学作品『りぼんちゃん』(村上雅郁著・フレーベル館)が選ばれました。

選考会は非公開で行われるのですが(大人の意見が入らないように)、後日、高校生たちの選考会議の様子を聞いてびっくり。はじめ12名の選考委員の票はバラバラに分かれていたけれど、議論を重ね、丁寧に合意点を探り、最後は多数決ではなく全員の合意形成

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10/29(日)は「掛川百鬼夜行」

10/29(日)は「掛川百鬼夜行」

私の住む掛川市(静岡県)では、市民が主体となった文芸活動がいくつかあります。文学好きって、わりとひっそり棲息していることが多いのですが、あれやこれや面白がって動いてくれる人たちが周囲にいて、私も巻き込まれるように楽しく参加しています。

その一つが「掛川百鬼夜行」。仮装大行列やまち歩き謎解きゲーム、小説、イラスト、TRPG部門のコンクールと授賞式が行われます。
私はその中の小説部門の審査員を務めて

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「いつからでも遅くない ~バレエのある日常の輝き~」(光藍社のエッセイ)

「いつからでも遅くない ~バレエのある日常の輝き~」(光藍社のエッセイ)

バレエやオペラ公演を主催する光藍社から依頼された「私の舞台鑑賞記」の文章です。私がなぜバレエにハマったのか、そして今、何を求めてバレエを習い続けているのかを書いたものです。
本当にバレエは素晴らしいんですョーー!
ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

■児童文学作家の小川雅子さんに聞く
「いつからでも遅くない ~バレエのある日常の輝き~」
 新たな世界の広がり ~涙が溢れた理由を求めて~https

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自己紹介(児童文学を書いています)

自己紹介(児童文学を書いています)

第9回ポプラズッコケ文学新人賞を受賞した『ライラックのワンピース』(小川雅子著・めばち絵・ポプラ社・2020年)でデビューしました。
本が出版される直前、ポプラ社の担当編集さんとお話した記事がアップされていますので、ぜひご覧いただければ嬉しいです。「どうして児童文学なのか?」「児童文学のどんなところが好きなのか」など、自己紹介になるかなと思います。

■4つの“初めて”が結集したデビュー作 なぜい

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