見出し画像

今年も「高校生が選ぶ掛川文学賞」

掛川市では市民が主体となる「高校生が選ぶ掛川文学賞」を実施しています。第一回目の昨年は児童文学作品『りぼんちゃん』(村上雅郁著・フレーベル館)が選ばれました。

選考会は非公開で行われるのですが(大人の意見が入らないように)、後日、高校生たちの選考会議の様子を聞いてびっくり。はじめ12名の選考委員の票はバラバラに分かれていたけれど、議論を重ね、丁寧に合意点を探り、最後は多数決ではなく全員の合意形成で一作を選び出したというのです

さらに選ぶ視点も素晴らしい。彼らは選考委員に立候補するくらいだから、当然読書家なのですが、その彼らが「自分が面白い」という視点プラス、「普段本を読まない友だちにもすすめたい本」「本の楽しさを知ってもらえるような本」という視点を加えての選考だったというのです。

今年の候補作も決まり、今、高校生たちは5冊の本を読んでいるところです。私も市民選書委員として関わらせていただいているので、どんな作品がどんな経緯で選ばれるか、今からとても楽しみです。

【「第2回 高校生が選ぶ掛川文学賞」候補作】
・年森瑛 『N/A(エヌ エー)』(文藝春秋)
・宮島未奈 『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)
・こまつあやこ『雨にシュクラン』(講談社)
・遠未真幸 『おかげで、死ぬのが楽しみになった』(サンマーク出版)
・濱野京子 『金曜日のあたしたち』(静山社)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?