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小説「北の街に春風が吹く〜ある町の鉄道存廃の話〜」

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北海道中央部に位置する小さな町に降りかかる鉄道ローカル線の廃線問題。街の衰退を危惧する役場では鉄道会社との交渉に追われる。そんな中、役場に勤める職員から語られた鉄道再興のアイディ…
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#ローカル線

小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道の話~」 プロローグ

プロローグ  北の小さな海辺町。昔からある駅前食堂のコンクリの打ちっぱなし床の中央に置か…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第1話ー②

第一話 列車に乗ってでかけよう  僕は札幌に本社を置く農作物を加工する会社にこの春から勤…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第1話ー③

第一話 列車に乗ってでかけよう  急ぎ足で改札を過ぎてホームに出ると、確かに三十人ほどの…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第2話-②

・第二話 列車のふたり  僕が喜ぶそのテンションの高さに吉田さんの目じりが少しあがったこ…

ともひろ
1年前

小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第2話-④

・第二話 列車のふたり  僕が落ち込んでいる傍らで彼女は老夫婦と話を続けている。列車につ…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第2話-⑤

・第二話 列車のふたり 「春待食堂…」僕はもう一度チラシを眺めながら読み返した。北海道の…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第3話-①

第三話 動物園でデートしよう  深河駅で降りて、朝日川行きの特急ルピナスに乗り換える。ここでも久しぶりに乗ったルピナス号の車両が十両もあることに驚かされる。 「私、よく考えたら乗車券しかもってないけど、これ特急だから特急券もいるんじゃないの?」 沼太駅で買った切符を見ながら吉田さんが僕に尋ねる。 「あ、それね、特急券は要らなくなったって親父が言ってた。自由席だったら、この定期だけで乗れるって。特急券はなくなって、どうしても座りたい人が指定席の指定券を別に買えばいいんだ

小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第3話-②

第三話 動物園でデートしよう 「ありがとう、大吾。試しに北曙駅からレンタサイクルに乗って…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第3話-③

第三話 動物園でデートしよう 僕たちは朝日山動物園の最寄り駅である北曙(あけぼの)駅で初…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第3話-④

第三話 動物園でデートしよう  色々な旗を確認しながら走ったこともあり、退屈もせずあっと…

ともひろ
1年前

小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第3話-⑤

第三話 動物園でデートしよう                 * 「デートはどうだったの…

ともひろ
1年前

小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第7話-①

・第七話 春風の吹く町  旧足毛駅は線路が廃止になってからも町が駅舎をリニューアルして観…

ともひろ
1年前
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小説「北の街に春風が吹く~ある町の鉄道存廃の話~」第7話-②

・第七話 春風の吹く町                *  再び現れた黒岩の手には北海道…

ともひろ
1年前