満たされたいが、満たされない
自分自身の事なのに
35年来の付き合いの筈なのに
未だに分からない自分自身の心の有り様
何かを手に入れても数日は夢中に
なっていたとしても
だんだんとその気持ちには翳りが見えてきて
やがては飽きてしまう
我ながら呆れてしまうくらい我儘な頭の中身だ
何が足りなくてどう満たされてなくて
どんなものだったら飽きなくて
どこまで突き詰めていけば
埋まるか分からない心の穴ボコ
満たされたいのに満たされない苦しみは
お腹が空いてきて何かを食べたはいいが
まだ食べ足りなくて気づけば食べるものが
無い時の感覚に似てる
物足りない悲しみを打ち消す為に
ゴロゴロあちこちに転がったところで
そうそう見つかりはしない
僕にとってのなにかしら、、
それは球体的のものなのか
四角四面的なものなのか
生き物かはたまた無機物か
君が今身につけてるTシャツなのか
彼が乗り回してる車の事なのか
なにかしら、、
至る所にあらゆるものが
溢れ返っていたとしても
見つからない僕にとっての
なにかしら、、
自分に問いかけたところで
自分自身ですら分からない
それをどうやってこの丸くてでかい地球上から
探し出せば良いのか、、
地球上に無かったとしたら宇宙に飛び出して
探しにいかなければいけない無理難題をかかえた
僕の心のモヤモヤ
飽き性なくせに欲張りで相反してる衝動に
今日も突き動かされて手にとった本の題名は
アメリカの鱒釣り
果たして僕はこの物語で満たされるのかどうか
ページをめくらないことには先の事は分からない
リチャード・ブローディガンが
魅せてくれる世界観に僕の心の穴ボコが
どんな形で埋まっていくのか
手のひらサイズの世界の中に僕は飛び込んでいく
敷き詰められた言葉の海のどこかしらに
心を満たしてくれるなにかしらが
見つかるかもしれない
リチャード・ブローディガンが
水先案内人となって満たされない心を
満足させてくれる未知なる島へと
僕を導いてくれると信じている
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