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pasteltime
たくさんの音に囲まれて
聞こえるのは遮断機の音
走っていく電車の音
アパートの前を歩く男がぺったらぺったら
サンダルをアスファルトに擦る音くしゃみを一つ
階下の部屋の住人がシャワーを浴びながら
カエルの様に歌を歌っている
目の前ではTVの中で会った事はないが
いつもだいたい見かける有名な赤の他人が
何事かを捲し立てては笑っている
チャンネルを切り替えてため息一つ
TVの電源OFF
階下から聞こえるカエルの歌声は
クライマックスを迎えている
気持ちよさそうに悦に入っているご様子
聞きたくはないが窓を閉めると
暑くなるからそこが問題なのだ
聞きたくはないが我慢するしかない雑音諸々
共同住宅の宿命であり人間社会で生きていく限り
仕方のないストレスの塊
静かに生きていきたいと願い見上げる夜空には
欠けた球体三日月の明かり
唯一の静かな優しさが僕の目にはたまらなく
癒しとなって映りこむ
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