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肉球と小悪魔

我儘だから良いのかもしれない

もしかしたら人は振り回されたいのかもしれない

構ってもらいたい時もあれば

ほかっておいてもらいたい時もある

構ってあげたらあげたで

爪をたてて逆に怒られたりした時もある

マイペースな小悪魔ちゃんは

猫の姿をしていて感情表現は

むしろ人に近い気がするのは

僕だけだろうか

お腹が空けばニャーと鳴いて呼びつける

ところなんか身勝手な亭主関白か

小さなお子ちゃまの様な態度

人はあらまあらまと慌てて

猫の為にご飯を用意する

身勝手に呼びつけたと思いきや

今度は構ってもらいたくて

膝にのぼってきてはべったり甘えてくる

自分の可愛らしさと

飼い主からの絶対的な愛情に

気づいているからこそはかれる術中

ツンとデレのその配分が絶妙で

人はどんどこ猫沼にハマっていく

毛並みに沿って手のひらを

滑らせて撫でてあげると

ゴロゴロと気持ちよさそうに

喉がなりはじめる

リラックスしてる時だけは

手のひらの桃色の肉球に

触れても怒られない

ぷにぷにしている

夏の陽光をいっぱい浴びた

原っぱの香りがする

手のひらがぎゅっと閉じたり

ぱぁぁあと開いたり

猫の心の様子が

手の動きで丸わかりだ

目を細めてうっとりしながら

猫の方が飽きるまで

撫でてあげる

飽きた際の暴れっぷりと

言ったら優しく撫でていた

僕の手が爪でひっかかれて

ずたずたにされてしまうくらいだ

本当に気分屋さんなんだから

あぁそれでも嫌いにはなれない

愛らしい小悪魔

呼ばれたらすぐにでも

かしずく準備をしておかねばいけない

膝の上は常に猫の為に空けておかねばいけない

僕の意思はすでに猫優先で

成り立っていると言っても過言じゃない

人の意思の上で生きていたら

きっと猫の可愛らしさは

失われてしまうだろう

猫は猫らしく

好き勝手自分勝手

思うがままに振る舞ってこそ

愛らしいのだ

あぁ早くまた膝の上に

乗ってきてくれないものだろうか

もふもふした毛並みを

満足いくまで撫でまくりたい

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