天意にのみ従う(後)
🔽前編はこちら
前回、これまでにみた夢の話が長くなりそうだったため、後編では、続けて祖父母が亡くなった後にみた夢の話から書くことにしよう。
祖父は亡くなってしばらくしたら夢に出てきて、もう一緒に暮らせない旨を告げてきたという話を知り合いの坊主にしたところ、見たこともないような神妙な顔をされた。これは坊主にならしても差し支えない件かと思ったが、却ってまずかったかなと恐縮した次第だ。坊主だからこそ、下手に応えられなかったのかもしれない。
まあ祖父が心配して出てきたのなら、こちらから大丈夫なので行ってと言うのが筋だろうと考え、後日あらためて心の中でそう念じておいた。それからは夢にも出てこない。どこへ行ったかは知る由もないが、これでいいのだ。
祖母が亡くなった後はなかなか出てこなかったので、あっさりしてるなと。よきかなと思っていたら、そこそこ経ってようやく出てきて、らしい感じでおもしろかった。彼女は大変若返っており、今時ファッションに身を包んでついでに同じく20歳ぐらいになっていた私にヘアスタイルが決まってるか訊いてきたのである。そして、連れ立って街角のスイーツを食べに向かうという。彼女はきらきらしていて、楽しそうだった。派手ではないがきれいな人で、おしゃれで、虚弱なわりにやんちゃだったらしく、私の憧れだった。とてもカラフルな夢で、よく覚えている。
どうも自分は親より祖父母との縁のほうが強そうであるが、順当にいけば、祖父母というのは先にこの世を去るもの。これも自然の摂理ということで。
*
直近でみた夢では、まったく知らない人に秘境の運営を褒められた(?)。
その女性は少し背の低い5~60代ぐらい、臙脂のツイード生地のスーツをお召しになり、ふと現れると「noteの活動がんばってるね!」と恵比寿顔で宣い……夢の中でもちょっと意味がわからず^^; ていうか……
誰なんですあなた……???
特に何もそう声をかけられる要素はない。ただ、開墾時のテーマでもある“境界に立ち続けること”を言われているのかもしれないと思い至ったのだった。
異境と現世の繋ぎ目となる。
社会人と隠者を両立する。
それを自然とし、どちらの感覚も失わないこと。
うら若き日、本当に社会を捨てていたら?私は多分そこで命も落としてたんだろう。どうしようもなく生きるのが難しい人は現実的におられるはずで、そういう人々に対しとやかく物申すつもりも立場でもない。なので、これはあくまでも私個人の話であることをおことわりした上で、この世を悟った…みたいな思い上がりで自分はこんな汚世界にいる人間ではないと恍惚として死んでいくというまことに面目ない最期にならなくて済んだことだけは救いだった。
なんで今も生きてるんだ…?
究極的なことを言えば、この大いなる謎を解くための一生だと考えている。
ちゃんと見るために、境界に立っとれ。そして全うせよ。そのこと自体に、おまえの生きている意味がある。
…これは自分の意志なのか、天意なのか?
どちらにしろ、そう感じていることだけが確かである。
…なるほど、そのための運営活動なのか。
何にせよ、虚無とともにあり続けても飲まれずに今日も何かをやってる者が存在していることだけを心強く思ってもらえれば、それでいいのだ。
だから私は相手が誰であろうが不健全な関係性になることは求めていない。他人の業まで背負うつもりはない。
これからも、天意にのみ従い、ただ個として、社会の端に立ち続けるのみ。
*
ここまで読んでいただいたかたの中で、タイトル仕掛けやがったなと感じた人がおられたら、正解かも~😇ちょこちょこギミックめいたことをやってるのは、単に好きだからでもあり、結構無意識の場合も。
本来なら、より多くの人に読んでいただけるよう、もっと一般的に受け入れやすそうなタイトルをつけるものだ。こんな一瞬ギョッとしてしまいがちなタイトルにはしないだろう。もちろん自分だってたくさんの方々に読んでいただきたい気持ちはある。(あるんかい) ただ、試したくてつい…。← むしろ人々を教化する気もなければ絵に描いたような聖人である必要もないからこそ為せるワザだと思っていただければ。
それでも記事を開いてくださったかたが、それぞれ「そういうことかよ!」「何この話」「オモテタントチガウ」「これはこれでおもしろい…かも?」「そこまであやしくなかった…」などと脱力してくださったら本望である。
それにしても、私の活動はどうもやはり目には見えない世界として位置づけられてるのかもしれないと感じた現象だった。まあ通常は神出鬼没で他愛のないいたずら好きの精霊のような存在だとして、油断は禁物ということで…ほほほほ。
普段、実生活ではもちろんこんなふざけた様子はほぼ見せず静かでまともに仕事もしているわけだが、逆に年一ぐらいでガチのド天然をやらかし平謝りみたいなことがあったりするので、違う意味で生存への疑問がわいてきたりして、人生とはなかなか忙しいものだ。
妙なもん見たけどなんか元気になったわ…というスポットを目指しています