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"他責思考"の転職希望者は、一生やりたいことが見つからない。

近年、「終身雇用の崩壊」や「人生100年時代」と言われる時代が到来したことによって、個人のキャリアは会社に委ねるのではなく、一人一人が主体的にキャリア形成を行うことが重要になっています。

その結果、より自分の能力を発揮できる会社や、より良い待遇の会社に転職を検討する人が年々増加しています。

今回の記事では、「"他責思考"の転職希望者は、一生やりたいことが見つからない」というテーマでお話ししていきます。

前回の記事では、「なぜ転職希望者は増えているのに、実際に転職する人は少ないのか」というテーマで、日本の転職の現状について紹介しているので、興味のある方はご覧ください。


⚫︎"他責思考"とは

ここから本題に入っていきます。
まず、タイトルにもある「他責思考」について解説していきます。

そもそも、"他責思考"についてですが、あるサイトでは下記のように定義されています。

他責思考:問題が発生した際に自分以外に原因があるとする考え方のこと

カオナビ

例えば、仕事の納期が間に合わなかった時に、「上司の指示があいまいだった」や「部下が情報収集するのが遅かった」というように言い訳したり、他人のせいにする人の考え方を他責思考と言います。

他責思考の人は、「周りの人がなんとかしてくれるだろう」や「指示されたことをしただけだから、自分は悪くない」と責任転嫁して自分を守ろうとする傾向が強いため、自分の行動を振り返って改善するという意識(自己内省)がとても低いです。

そのため、同じミスを何度も繰り返す傾向にあります。


⚫︎"他責思考"の転職希望者とは

続いて、「他責思考の転職希望者」について紹介します。

他責思考の転職希望者とは、自分が転職する理由を"会社"や"上司"のせいにしている人のことを指します。

具体的には、「給料などの待遇が全然良くならない」や「残業ばかりでストレスが溜まる」、「上司の考えが自分と合わない」といった感じです。

実際に、dodaが2022年7月~2023年6月の1年間に実施した、転職した人の“本音”の転職理由の調査結果があったので掲載しておきます。

転職した人の“本音”の転職理由をランキング(doda)

このランキングを見ると、転職理由のほとんどが会社や人間関係といった"外的要因"であることがわかります。

誤解を招かないように先にお伝えしておきますが、「転職理由が、外的要因だと悪い」ということを言いたいわけではありません。

ここで伝えたいこととしては、「転職理由を会社や上司といった外的要因にすることで、自分に非があることを認めない(他責思考)人が問題」ということです。

他責思考の人は、「自分は悪くない。会社や上司が悪いんだ」と思い込むことで、自分が傷づかないように自己防衛する傾向があります。
さらに、自分にも非があることを認めない理由は、自己内省することで、自分が傷つくことを無意識的に理解している+他人のせいにすれば楽だからです。

しかし、先ほどもお伝えした通り、自己内省しない人は、同じミスを繰り返すので、他責思考の転職希望者は、周りの環境が変わるまで待つか、一生他人のせいにして転職を繰り返すかのどちらかでしょう。


⚫︎なぜ他責思考の人は、やりたいことを見つけることができないのか

ここまでご覧いただけた方なら、すでにお分かりかもしれませんが、他責思考の人が、やりたいことを見つけることができない理由は、自己内省、つまり自分と向き合う(自己理解)ということをしないからです。

本来、自己理解というのは、自分の短所・長所、強み・弱み、興味、価値観を把握することによって、「自分は今の仕事に向いているのか?」、「自分のやりたい仕事は何なのか?」などを理解することができます。

もっと言うと、自己理解によって自分の信念が形成され、その信念に基づいた自分が将来なりたい姿をイメージすることで、現状と未来のギャップを把握し、今もしくは近い未来にどういった選択をするべきなのかが分かります。

しかし、他責思考の転職希望者は、自己理解することによってわかる、貴重な情報を得る機会を逃しているのです。
逆に言うと、他責思考のままでは、一生自分がやりたいことが見つからないと言っても過言ではないでしょう。

また、他責思考の人は、自分が責任を取ることを嫌うため、自分で選択するということをしません
今まで「親に言われたから…」や「周りがそうしてるから…」という他人軸を基準に選択しており、自分で選択するという習慣がないので、「あなたのなりたい姿を教えてください」と言われても答えられないのです。

つまり、他責思考の転職希望者は、自分の非を認めて、自分と向き合うと言うことをしない限りは、自分がやりたいことが見つからないのはもちろん、自分で選択することができないため、会社や上司が提示したキャリアを歩むしかないのです。


⚫︎島田紳助  「xとyの分析」

少し話は逸れますが、島田紳助さんの「xとyの分析」の話がとても参考になったので、紹介させていただきます。

こちらの動画は、島田紳助さんが吉本の若手漫才師に対して、授業をした時の動画です。

動画の内容を簡単に要約すると、"漫才師として売れるためには、xとyの分析をした上で、自分のスタイルを確立することが重要"ということを、島田紳助さんが言っています。

もう少し詳しく紹介すると、以下の通りです。

xは自分が得意な漫才のスタイル。yは世間の笑いのトレンド。

このxとyがわかって初めて、「自分はどうしたら売れるのか」、「どんな笑いを提供したらいいのか」と悩むべきである。
しかし、xとyも分析していないのにも関わらず、先輩に「どうしたらいいか教えてください!」と相談する後輩が多い。
xとyがわからないまま、「面白いことをやりたい」「なんか新しいことをやりたい」と考えても、それでは売れることは難しい。

これは、漫才だけに限らず、会社選びにおいても同じことが言えると思います。
会社選びにおいては、xとyは下記のように定義できるでしょう。

x=自己理解(自分の興味・強み・価値観)
y=仕事理解(自分の興味・強み・価値観が活きる業種・業界)

つまり、自己理解によって興味・強み・価値観を理解し、それが活かされる業種・業界を知ることで、初めて「どの会社に就職しようかな」と悩むことができるのです。

逆にいうと、自己理解も仕事理解もせず、「どの会社に就職すればいいかわからない」と悩んでいる人は、悩んでいるふりをしているだけで、実際は悩む資格すらないと言えるでしょう。


⚫︎まとめ

今回の記事のまとめです。

▼他責思考の人の特徴
・自分の行動を振り返って改善するという意識(自己内省)がとても低い
・「自分は悪くない」と責任転嫁して、自分を守ろうとする傾向が強い
・自分と向き合う(自己理解)ということをしない
・同じミスを繰り返す
・自分で選択することができない

▼他責思考の転職希望者の特徴
・周りの環境(会社や上司)が変わるまで、行動せず、待ち続ける
・一生他人のせいにして、転職を繰り返す
・自己理解することによってわかる貴重な情報を得る機会を逃している
・自分がやりたいことが見つからない
・自分の将来なりたいイメージがない
・会社や上司が提示したキャリアを歩むしかない

他責思考の人は、まずは自分にも非があるというのを認めることから始めましょう
それは、今まで自分が傷つかないように、見ないようにしてきたことを直視することになるので、そう簡単なことではありません。

しかし、それをしなければ、あなたは一生現状維持のままです。

現状を変えるために転職を希望しているのであれば、まずは自己内省から始めるべきです。
そして、x(自分)とy(仕事)を分析し、自分の強みが活かされ、価値観が満たされるやりたいことを見つけることができれば、あなたの人生は豊かになるはずです。

現状を打開する手順は、ここに示してあります。
後は、あなたの""次第です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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