非常に重たいテーマ性『僕は義妹に嘘をつく』感想
妹。
つまりは、同じ両親から生まれ。
なおかつ自分から見て年少の女性のこと。
様々な作品で、よくテーマとして取り上げられていますよね。
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とか。
『妹さえいればいい』とか。
私が感想を書いた、『僕の妹は漢字が読める』(※)など。
様々です。
※『僕の妹は漢字が読める』の感想は、こちらから
ただ、私自身。
一人っ子なので。
妹や弟がいないので。
実際の所は、どうなのかが。
分からなかったりします。
しかもそれが、義理の兄弟や姉妹だったら……。
皆様は、ご兄弟や姉妹がいたりしますか?
というわけで。
本日、ご紹介するライトノベルは、城野白先生の『俺は義妹に嘘をつく』(2023年12月刊行)です。
今回は、若干シリアスです。
あらすじをどうぞ
今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。
というわけで。
今回のテーマは、「義妹」となっております。
ラブコメとは言うけれども……
まず始めに書いておきます。
この作品。
軽い感じのラブコメではないです。
タイトルや最初の部分だけだと。
「これから先、どんな展開なんだろう」と。
思えてくるのですが。
待っているのは、非常に重たいテーマです。
それは家族の中の問題であり。
非常にデリケートなものであったりします。
そのため、私としては。
「これ、ラブコメなの……?」
と、思った次第であります。
それを踏まえての概要
父親に勘当された過去を持つ。
フリーターの三条六郎の視点と。
彼の義理の妹であり。
高校生の三条悠羽(ゆうは)の視点で構成されています。
ひょんな事から。
マッチングアプリをすることになった、六郎でしたが。
マッチした相手が。
別れて暮らしている、義理の妹であった。
というところから、物語が始まります。
最初から、お互いに。
「コイツは妹(兄)だ」と。
気づいている所からのスタートになるわけですが。
お互い、相手が兄(妹)だとは、気付いていないと体裁の元で。
メッセージを交換していきます。
しかし、そんな中で。
義妹がどうやら学校に行っていないことが分かり――。
といった所が、話の大筋となっております。
この話の面白い所
義妹を救うために、六郎が奔走するところです。
六郎自身に取れる選択肢が少なく。
妹を守るために。
非常な決断をするところがあります。
しかし、すべては義理の妹のため。
そういった事を考えると。
中々にやるせない気持ちになってしまいます。
この話の欠点について
元カノや、親友の彼女などが出てきますが。
「出した意味、あったのかなぁ」と思えてしまうところです。
書いてしまえば。
各キャラクターの扱い方が、ちょっと……。
といったところでしょうか。
あと、この作品の題名とテーマですが。
題名にそぐわず、非常に重たいです。
そういったものがあまり好きでなければ。
避けた方がいいのかもしれません。
最後に
とはいうものの。
妹が救い出されてからの、終盤や。
未来にかけて歩んでいく。
といったシーンには。
良い物語を見たなと思えるくらい。
希望がある作品となっております。
また、ページ数も少ないので。
あっさりと読めてしまう所も、高ポイントだったりもします。
さて。
最後まで、ご覧いただきありがとうございます。
この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。
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