見出し画像

後輩が甘くささやく。『「一緒に寝たいんですよね、せんぱい?」と甘くささやかれて今夜も眠れない』感想

時々、夜に眠れなくなることがあります。

色々と考えてしまうからでしょうかね。

そんな時は、とりあえず起きてしまいます。

コップに水を入れて、飲み干し。

トイレに行って、のほほんとした時間を過ごす。

そうして、ちょっと体が冷えてきた頃に。

布団の中へ入ると。

あっという間に、朝になる。

なんてこと、結構あります。

皆さんは、眠れないとき、どうしていますか?


さて。

本日、ご紹介するライトノベルは、ヰ森奇恋先生の『「一緒に寝たいんですよね、せんぱい?」と甘くささやかれて今夜も眠れない』(2023年3月刊行)です。

まあ、眠れるに超したことはないんですけどね。



あらすじをどうぞ

今回は、「紀伊國屋書店ウェブストア」さんより、あらすじを引用させていただきます。

 不眠症に悩む高校二年生・半崎獏也はある日、深夜の公園でカップ焼きそばをおいしそうに食べる後輩少女・小比類巻君鳥と出会う。
 獏也がぐっすり眠れるよう手伝いをすると言う彼女は、自分の家に来てほしいといきなり提案してきて!?
「女子の部屋に入って、いきなりクンクンと匂いを嗅ぐなんて流石先輩ですね」
「…せーんぱい。おっぱい見過ぎです」
 と、隙あらばおちょくってくる君鳥ちゃんに耳元でエッチな言葉を囁かれたり添い寝されたりと長い夜を過ごすことになり―!
 第35回ファンタジア大賞“金賞”受賞、小悪魔な後輩ちゃんと二人だけで過ごす、甘い夜ふかしラブコメ!

「一緒に寝たいんですよね、せんぱい?」と甘くささやかれて今夜も眠れない / ヰ森 奇恋【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア (kinokuniya.co.jp)


というわけで。

本日のテーマは、「不眠症」となっております。


眠れない主人公

まずは高校生の主人公、半崎獏也(はんざき ばくや)についてなのですが。

訳あって、「不眠症」に悩まされています。

様々な音楽を試したものの、効果が無く。

授業中はいつも寝てばかりいます。

そんな中、今日も今日とて、眠れない日が続きます。

しかたなく、夜遅くに、カップ焼きそばを買いに外へ出ます。

彼はそれを公園で食べようとしたところ。

同じように、カップ焼きそばを食べようとする女の子、小比類巻君鳥(こひるい きみどり)と出会います。

そしてひょんな事から、彼女から、獏也の不眠症を直すという提案をされて――。

といったところが、本編の導入部分となっております。


この作品の良いところについて

主人公とヒロインとの会話劇だと思います。

というよりも、このヒロイン。

高校生の主人公である、獏也に対して。

結構、ぐいぐいと来るため。

それだけで、楽しめる形となっております。

ただ。

男子高校生が、一人暮らしの女子高校生の部屋に入り浸るという。

本来なら、あってはならない展開となっているため。

一応、注意として書いておきます。


とはいえ。

ヒロインの謎も、この作品の魅力の一つだと思います。

何故、主人公にそこまでしてくれるのか。

ヒロインの部屋にある、あるものの意味とは――?

といった所も、魅力の一つではないかと思います。


この作品の欠点について

良くも悪くも、男子と女子がただイチャイチャしているだけの点です。

確かに、葛藤もあります。

青臭い行動もあります。

そして、不眠症も改善されていきます。

しかし、それに対して。

「男と女がただ不眠症を改善するため、夜中にイチャイチャしているだけって、どうなの……?」

といった所になります。

また、正直な話。

獏也の行動が、終始我慢の展開となっています。

「ヒロインからここまでされたら、男としてどうなの!?」

ということまでされます。

「それに対して、我慢ってどうなの……?」

といった形ですね。

そういった事が不満点だなと、私は思いました。



最後に

とはいえ。

不眠症という、かなりめずらしいテーマを描いた本作。

イチャイチャが、良くも悪くも、ポイントの一つとなっている上。

ASMR(※)も取り上げているため。

ヒロインも、それに沿った行動をしていきます。

※ASMRとは
《autonomous sensory meridian response 「自律感覚絶頂反応」の意》
食材を切る音や咀嚼そしゃく音、電車の通過音など、日常生活で起こる音を聞いて、快感を得ること。また、そのような音を収録した動画のこともいう。アスマー。

ASMR(エーエスエムアール)とは? 意味や使い方 - コトバンク (kotobank.jp)


それが好きな人は。

大変、面白い作品ではないかと思います。


さて。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?