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管理職を任されたあなたへ

管理職の役割と聞いて、どんなことを考えますか?

業績の達成。
これだけしか思い浮かばなかったあなた、危険信号です。

実は、業績を見ている管理職こそ、会社の歯車になりやすい。
「歯車」と聞くとメンバークラスの社員を思い浮かべる人が多いかもしれません。
でも実際は、管理職の方こそ歯車になってしまいやすいのです。
特に、業績ばかりを見すぎてしまう人。

今日は、歯車にならないための管理職の在り方について考えていくnoteにしたいと思います。


業績の達成「だけ」しか考えられない

裁量権の大きいはずの管理職の人たちが、なぜ歯車になってしまうのでしょうか?
それは、業績「だけ」しか見えなくなり、上からの指示通りにしか動けなくなってしまうからです。

「会社の歯車になる」とは、思考停止で会社に動かされてしまうこと。
自分じゃなく、他の誰かでもできることを「やらされてしまう」というところに、歯車になってしまう理由があります。

管理職の役割で一番大きな部分は、きっと誰しもが思い浮かべる
「与えられた業績目標を達成する」ことだと思います。
大きな目標を言い渡されたあの瞬間、未達を詰められたあの時を苦い思い出としてよみがえらせてしまった人もいるでしょう。

私が上場会社で部長職をやっていた時も、毎月役員の前で報告会がありました。
正直、かなり苦痛です。
未達だと詰められる、次の報告会までのアクションプランを説明させられて、毎月トラッキングされる…。

でも、そんなの当たり前です。会社は管理職に計画の達成を求めているのですから。

会社は、目指すべきところを達成するための計画を立てます。
そして、管理職にはその計画の達成を求める。
だから管理職は、毎日、毎月、毎年、計画を達成するための活動をしていくのです。

しかし、ここに歯車になりやすさが隠れています。
会社に作られた枠組みのなかで、会社に指示された通りの業績を達成する。
たったそれだけを思考停止で行ってしまう管理職、つまり、歯車になっている管理職が多いのです。

では、歯車にならないためには、他にどんな役割を担っていけばよいのでしょうか?

部門や組織の最適を考える

自部門のチームや、メンバーを育成し、人員配置を考えるのも管理職の仕事の大きな役割の一つです。
管理職の役割と聞いて、こちらを先に思い浮かべた方もいらっしゃるかと思います。

会社の成長と、社員の成長はイコールです。
社員が成長しないと会社は成長しません。逆に、社員が成長しているのに会社が成長しないことなんてないのです。
社員の成長のために、適切な教育をしていくことが必要です。

さらに、部門の色を出すにはどうすればいいかを考えることも必要です。
ひとつの部門で複数のチームを持つ場合、それぞれのチームが同じような力を持って同じようなことをやるのが良いとは限りません。

自部門の中で、必要に応じて入れ替えやローテーションをしながら、それぞれのチームの色をどう出していくのかを考えることが非常に大切だと思っています。

日頃からメンバーやチームの様子をもっとよく見て、最大限のパフォーマンスを出せるように、組織体制を描いてみてください。

どう描くかは、任されているあなたにしか考えられないこと。
まずは「あなたがやる意味」をあなた自身が理解して、あなたにしかできない組織作りをすること。それは、思考停止では到底できません。

あなたにしかできない組織づくりができれば、きっと歯車にはならないでしょう。


お客様をもっと見ることを「楽しい」と思うこと

どんな商売も、お客様がいてこそです。
だから本当は、一番に見なくてはいけないのは、お客様。
業績でも、自社の成長でもありません。
もっとお客様をよく見てみてください。
お客様を一番に見ることは、管理職の役割として欠かせないと思います。

私は代表という立場になった今では、本社にいるよりお客様と会っている時間の方がずっと長いです。
社員がお客様先でどんなことをやっているのか、お客様の本業がどんな状況なのか、そんなところを聞いています。
そうすると、新しい発見があります。経営に活かすべき発見がごろごろ転がっている。

そして何より、お客様と過ごす時間が本当に楽しい。
歯車にならないためには、「お客様をもっとよく見る」という役割への意識と、それに伴う「楽しい」という感情もとても大切だと思っています。


まとめ

管理職は、難しいポジションです。

社長は枠組みを作れるけれど、それ以外の部長や課長は社長が描いた枠組みの中でやっていくしかありません。
思考停止でもできてしまいそうになります。
だから、歯車になりやすい。

中には、指示されたことを実行するだけ、歯車でいることが楽だと感じる人もいるでしょう。
でも、管理職になってまで、誰でもできる仕事をしていたらつまらないと思いませんか?
なぜあなたがそこのポジションに選ばれたのかを、じっくり考えてみてください。
せっかく選ばれたのだから、ポジションを与えられたからには、あなたの色をしっかり出してほしい。あなたをそこに抜擢した上の人は、そう思っているはずです。

少なくとも私は、自社の管理職には
歯車にならずにどんどん色を出し、楽しんで仕事をしていてほしいなといつも願っています。


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