のうすず

とるに足らない日常のあれこれや想い出を、ゆる~く時々真面目に綴ります。 好きなものは読…

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とるに足らない日常のあれこれや想い出を、ゆる~く時々真面目に綴ります。 好きなものは読書とたい焼き、お寺と神社めぐり、映画を観ること。

最近の記事

クラゲになりたい夜もある

始まりは3月30日の職場の飲み会。 「年度末のお疲れ&派遣事務員Aさんの送別会」だった。 職場は 所長(男性) 副所長(男性) 派遣事務員(Aさん・20代男性) パート職員4名(男性2人、女性2人) の計7人。  私とAさん以外はみな60代半ば。 女性パートのBさんが 「孫を預かる予定だから」と 早々に欠席する意思を示していた。 なので参加は6人だ。 私はコロナ禍2年目に勤務し始めたので、飲み会は初めてだった。 てっきり、飲み放題付きコース料理だと思っていたら 違

    • 【更年期】謎のヒザ痛

      1カ月ほど前、職場で椅子から立ち上がったら 左ヒザに激痛が走った。(膝小僧の中が、バリっと少し剝がれたような感覚) 何とかやり過ごして帰宅したが、夜中痛くて眠れない。 横になったままだと辛すぎて、立ち上がって、ひとり壁ドン状態。 すると、不思議なことに痛みが和らぐのだ。 トイレまで歩くのも大丈夫。 しかし、横になると耐え難い痛みが来る。 経験したことない痛みに泣けてくる。 立ち上がって壁ドン➡楽になる➡横になる➡痛いを繰り返す。 一晩中、ひとり壁ドンしとけってか? え、

      • 32年前の虹の絵の話

        25歳の今頃だった。 神戸の市街地から離れた1Kの公団住宅に一人で暮らしていた。 仕事は契約社員で薄給。 でもやりたかった仕事に転職して 充実していた。 仕事休みの平日 フラリと三宮(さんのみや)に向かった。 定休曜日の水曜だったのだろう。 人もまばらなセンター街の店は、ほとんどシャッターがおりていた。 買い物に来たわけじゃないのに、なんとなく気分が落ちて ふと先に見えたものに目が留まった。 絵だった。 定休日の店の前に、ビニールシートを敷いた上に 様々な大きさの絵が

        • #マンホール

          怖い映画が苦手だ。 なのに、たまに「これはどうしても見たい!」 と思ってしまう映画がある。 見始めてから、「しもた~(泣)」と後悔したりする。 これまでに怖いシーンを、指の隙間からチラ見して見終わったのは 映像が怖い部門 (のうすず主観による) 「クリーピー 偽りの隣人」・・ 出演 西島秀俊・香川照之  「キャラクター」・・出演 菅田将暉・Fukase(SEKAI NO OWARI) 心理的怖い部門 (のうすず主観による) 「ゆれる」・・出演 オダギリジョー・香川照之 

        クラゲになりたい夜もある

          寂しい10月が終わりゆく

          3月に亡くなった母の喪中はがきを注文した。 母が亡くなる1週間前には、母の弟である、私にとっては叔父が逝った。 2人とも長く患っていたから、もしかしたら、 叔父が姉である母を迎えに来たのだろうか・・と、残された私たちはささやき合った。 棺の中の母は、痩せて変わっていたけれど 美しい母の面影は残っていた。 私と母には血の繋がりはない。 母は、私が12歳の時に、父が再婚した人だ。 母と暮らしたのは18歳で実家を離れるまでの6年ほど。 穏やかな優しいひとだった。 生ま

          寂しい10月が終わりゆく

          5000円で本末転倒になった話。

          9月11日㈪ 休日出勤の代休をとった夫と カラオケに行くことにした。 カラオケ大好き! 歌が好き! という訳ではない。 たまに行くカラオケ店アプリに 9月11日~14日限定の 35周年記念割引クーポンが 来ていたからだ。 いつもなら10%引きだが、それは25~50%引きと破格! 若い頃はただただ楽しかったカラオケだが 50代になって、ちょっと感覚が変わってきた。 昔は歌えた歌が、歌えない。 高音が出ないのだ。 声帯が衰えとるな・・。 実感する。 歌番組はよく見

          5000円で本末転倒になった話。

          9月になれば。

          土曜日の午後、インターホンがなった。 出ると新聞販売所の人だった。 「契約更新の手続きに来ました」という。 「今後の契約はもう・・3月にご連絡したと思いますが」 そう言うと 「ですよね」 アッサリと帰って行った。 新聞購読をやめると決めたのは今年の3月の終わりだ。 ここ数年で、新聞代はどんどん値上がりした。 4037円が4400円になり、今年の春には4900円になった。 新聞に告知されるや、すぐに夫と相談し販売所に連絡した。 値上げ幅のあまりの高さになん

          9月になれば。

          これでいいのか。

          楽天の期間限定ポイントが残っていたので、 ずっと読みたかったマンガの中古を手に入れた。 本といっしょにこんなチラシが入っていた。 「読み終えた本を送って、暮らしを軽やかに」 確かに。 重いな。 今の暮らしは・・。 今でこそ図書館で借りているが 遠い昔 書店でパラパラ立ち読みしただけで 後先考えずに、レジに向かっていた頃もあった。 調子に乗っていたのだ。 おかげで本が溜まりに溜まっている。 「不要な本を10冊以上、 段ボールに入れてサイトに申し込み、 取りに来ても

          これでいいのか。

          小梅のいない夏②

          小さな段ボール箱に入って車に揺られ、我が家にやってきた小梅は スクスク大きくなった。 店長さんが言ってたような 性格の変化はなかった。 出会った時のまんま 大人しくて穏やか、甘えん坊。 散歩に行って吠えられても  絶対に吠え返さない。 「うちの子、柴犬苦手で、吠えたり唸ったりして仲良くなれへんの。 でも小梅ちゃんのことは好きみたい」 お散歩仲間の飼い主さんに、よくこう言われた。 ビビりさんで、犬見知り、人見知り。 子猫すら怖がる。 そんな小梅だったが、 気性の荒いワン

          小梅のいない夏②

          小梅のいない夏①

          小梅とは、赤い糸で繋がっていたとしか思えない。 娘が中学生になる時に、 「猫が飼いたい」と言い出した。 不規則な自営業をしていた私と夫は 当初、動物を飼うことに 積極的ではなかった。 それまでも、人からいただいたメダカやサワガニ、金魚などを飼ったことはあった。 長くても1年ほどで、それぞれの命を見送った。 そのたび、つらくなった。 生き物と暮らすということは、その命をあずかる、ともに生きていくという事だ。 どんな生き物であっても同じ命だ。 生半可な気持ちでは、決心出来ない

          小梅のいない夏①

          恩人サキちゃんの消息

          個人的にこれは「探偵ナイトスクープ依頼案件」かもと思っているのだが 依頼文を送る決心はついていない。 45年前の朝のことを、ここに覚え書きとして残したい。 そして出来る事ならばサキちゃんに、ちゃんとお礼が言いたい。 小学4年生だった私は、実にグータラな子供だった。 毎朝、迎えに来てくれる登校班の子に母が謝っている声を 寝ぼけながら布団で聞く。 母に怒られて起きて、用意された朝食にも手を付けず 家を出る。 あの日もそんな朝だった。 梅雨が明けて、蒸し暑い夏のはじめ。 小学

          恩人サキちゃんの消息

          「僕らの食卓」が気づかせてくれたもの

          ドラマ「僕らの食卓」が終わった。 第1回目の放送を見て、すぐに原作を買いに本屋さんに走った。 今までなら、先に結末を読みたいなんて思わなかったし 実写のストーリーを、毎週追って見てればいいやと思う性質だから 私にしては珍しい事だ。 子どもの頃の生い立ちから、人と一緒に食事することを避ける 主人公、ひとり暮らしの「豊(ゆたか)」と、家族思いの長男「穣(みのる)」がふとしたきっかけで出会い、心を通わせていく。 4歳の次男「種(たね)」くんの屈託のない可愛さと、時にさりげなく、

          「僕らの食卓」が気づかせてくれたもの

          空中のアフタヌーンティー

          よく行く近所のスーパーのスイーツコーナーは 寿司や魚売り場の続きに突如現れる。 「同じ冷蔵品なんで、ええよね・・」 というのが店側のコンセプトのようで、納豆や豆腐も一緒に置いてある。 「ひかえめに言ってクリーム多めのシュークリーム」98円や 「ヤマザキ・ロールちゃん」200円(細長いロールケーキ)に 混じって「渋皮のモンブランケーキ」280円を見た時は、違和感を覚えた。 高級そうなのである。 食べたことはないので想像の域を出ないが 敷居の高いホテルのケーキセットで出て

          空中のアフタヌーンティー

          神様の椅子にまったり30分座った話

          仕事休みの水曜日 洗濯物を干しながら、 冬晴れの空を見ていたら どこかに出かけたくなった。 身支度をして家を出る。 行き先は神戸異人館のひとつ 山手八番館。 その中にある「サタンの椅子」。 椅子に座って願い事をすれば叶えてくれる。 10年以上前にテレビの人気番組で取り上げられ、平日でも行列のできる観光スポットになった場所だ。 ずっと行ってみたいと思いながら、 行けずじまいだった。 その気になれば電車を乗り継ぎ、2時間ほどの場所だというのに。 異人館通りを目指し、北野坂

          神様の椅子にまったり30分座った話