やっちゃば一代記 実録(43)大木健二伝
やっちゃばの風雲児 大木健二の伝記
オリンピックを境に日本は経済大国へとまっしぐらに突っ走ることになるが、大木もそうした時代の風を背景に、オリンピック選手村への野菜納入に
強い意欲を見せた。選手村の住人は九十三の国と地域五千五百人余り。料理の賄いは帝国ホテル、ホテルオークラ、ホテルニューオータニなど有力ホテルで、大木の店は小野正吉氏の肝いりで野菜指定納入業者に推薦された。
なにより見知らぬ野菜に目を凝らした。このとき大木はトレビッツ、エシャレット、ズッキーニなど後年、手掛ける