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喜んで頂ける、という幸せ。

少し前ですが、夏のある日のこと。

バースデーケーキのご注文が入り、久しぶりにデコレーションケーキを作らせて頂きました。

可愛い男の子の2歳のお誕生日。

お誕生日の直前に《2》の指の形ができるようになり、ロウソクを吹き消す練習も一生懸命がんばっていたそうで、ケーキをお渡しした翌日「ふーできました!」のメッセージと共に《ふー》の瞬間のお写真を送ってくださいました。

お祝いしてから数日間ずっと「けーきたべる?ふーする?」ってママさんに訊いていたそうです…可愛すぎる…(*´꒳`*)


お菓子を作って、販売して、お客様の手に渡った後のことは普段なかなか知る機会がなかったりするので(時々Instagramとかに載せてくださってるのを見かけると小躍りします)そんな風に報告して頂けると本当に嬉しくて。

あぁ…この仕事やっててよかったなぁとしみじみ思うのです。


デコレーションケーキに関しては私が積極的に宣伝していないこともあり、年間を通して数回しか作る機会が無いのですが、やはり特別な日のために作らせて頂けるというのは有り難いし、作りながらピシッと背筋が伸びる想いです。


私にとって、きっと一生忘れられないだろうなと思うケーキは、おやつ屋になって一番最初に作ったデコレーションケーキ。

この、不恰好な、ずっしりと重たいケーキがずっと忘れられないのです。


オープンした翌年の夏。

Instagramを通じてご注文を頂きお子さまのバースデーケーキを作らせて頂くことになったのですが、製菓経験のほとんど無い私はデコレーションケーキを作ったことが一度も無く、とにかく試作に試作を重ねました。

日程の都合で冷凍の状態でお渡ししないといけなかったため、クリームやトッピングに悪戦苦闘…。
(一般的なホイップクリームのケーキは冷凍できるそうですが、私たちは豆腐や豆乳でクリームを作るので冷凍して解凍すると水分が浮いたりして綺麗にならないのです…)

結局生地はいつも作っているマフィンの生地で、クリームはバナナとココアを混ぜて作り、トッピングはいちごといちじくのコンポートとバナナにして、何とか形になったかなという感じで…。

後日「美味しかった」と言って頂けてホッとしたのですが、この件のおかげで「ちゃんと作り方を勉強しよう」と決意させてもらえました。

大切なお子さまの初めてのお誕生日にnoahのケーキを選んで頂いたことが本当に嬉しくて、その氣持ちが私を動かしてくれたように思います。

あの時のお客様には本当に感謝しています✨


誰かのために、作らせて頂けること。

自分が作ったもので喜んで頂けること。

それがおやつ屋にとっての幸せです。


食べたもので人の身体はできているから、自分が作ったおやつがじわじわと、その人の身体の一部になっていくんです。

だから、いい加減な材料では絶対に作れません。


食材にこだわるとコストがかかるし、その分商品代も高くなって手に取りにくくなってしまうので、利益を重視する大手の企業さんは安く仕入れられる材料を選んだり添加物を使ったりしてコストを下げている所も多いと思います。

でも、それを自分が食べたいと思うのかな。

家族に食べさせたいと思うのかな。

というのは、食について学び始めてからずっと疑問に思っていることです。


私はまだまだ勉強不足・経験不足で普通のケーキ屋さんのような華やかなお菓子は作れません。

ですが、食べる人のことを想いながら、ひとつひとつ丁寧にお作りしています。

今はまだひっそりと、小さく小さく活動していますが、いつかはいろんな所に住むいろんな方へおやつをお届けできるよう、

こつこつ、ゆっくり、がんばります。

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