新潮新書の2020年ベストセラー第1位の「ケーキの切れない非行少年たち」
カズレーザーさんのオススメで知った本。
もちろん書店でもそうやって並べられていました。
新潮新書の2020年ベストセラー第1位と、表紙に書かれています。
「ケーキが切れない非行少年たち」
マンガも出ているらしい…
内容
精神科病院や医療少年院に勤務経験のある医師の著書。
普通学級で在籍している下から5人が
軽度の知的障害を持ち、勉強になじめなかったり
生活していくうえで困難を感じているのではないか?と。
今の日本のシステムでは障害には当たらないとして、
グレーゾーンのまま大きくなり
上手く判断ができないまま、非行の道に誘われて断れなかったり
想像力の足りなさから、非行を繰り返してしまうとのこと。
少年院に入って、反省を求められても
何をどう反省したらいいのか分かっていない
「反省以前の子ども」が多い、と。
感想
すごく大きな問題で、
私一人で処理できる問題でもないので
読んだ後も、この文章を書いている今でも
正直、とても気分が重いです。
ただ…
こういう問題は、改善策が見つからなくても
知らなかったり、知らないフリをするよりは
知っているだけでも、何倍もましなのでは?と思っています。
思い返せば、私が子供の頃にも
明らかに勉強について行けていない子がいて
ちゃんと勉強をしていないとか、
勉強のやり方が悪いとか、
そういうレベルじゃないな~って子がいたのは確かです。
その後、その子たちがどうなったのかは分からないけど
機械化やAIの発達で、
単純作業の仕事がどんどんなくなっていくので
もしかしたら、普通に仕事をするということも
大変なのかもしれないですよね。
コロナ禍で職を失い、住むところを失い
行政に助けを求めるという発想がなくて
犯罪を犯して捕まってしまう…
そんなニュースを先日も聞いたばかりです。
支援してくれる機関だって
生活保護だってあったのに…と、言うは簡単なんだけど
いくらシステムを作っても
必要な人に伝わっていないと意味がないわけですよね~
社会に適合できている人こそが
そういう人がいると知っておくべきことなのかな…と感じました。
おすすめ度
当事者や、その家族より
私のように軽度の知的障害を持つ人と関わりなく生活してきた人や、
衣・食・住に困ることなく暮らしている人こそ
読んでおくべき本です。
読んだ後に気持ちが軽くなるわけでもなく
スキルが身につくものでもありませんが
知識として知っておいた方がいいのでは?というたぐいの本です。
読書記録
ジャンルを問わず、読んだ本の紹介をしています。
(おすすめしな本は紹介していませんが…)
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