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『風と木の詩』はゲイの中学生だった私には辛かった。(「やおいに対してゲイから抗議が起こらなかったのは、彼らが男性特権を持っていたからなのか」補稿)
これは以前書いた、「やおい」に対して、ゲイ当事者から抗議が起こらなかったのは、「彼らが男性特権を持っていたから」なのか・・・『BL進化論 対話篇』 作家 C・Sパキャット氏との対話、の補稿です。 90年代にあった「やおい論争」について、溝口さんは以下のように書いている。 この発言について、もう一つ私が言いたいのは、やおいが、多くの未成年のゲイ男性にも読まれていたことだ。溝口さんは「たまたま目にして不愉快になったとしても」とゲイ当事者がやおいを目にするのはあくまで偶然である
「やおい」に対して、ゲイ当事者から抗議が起こらなかったのは、「彼らが男性特権を持っていたから」なのか・・・『BL進化論 対話篇』 作家 C・Sパキャット氏との対話
溝口彰子さんの『BL進化論 対話篇』の、オーストリアの「M/M」(メール・メール・ロマンス、男性同士の恋愛を中心に描く小説)作家、C・Sパキャット氏との対話の中で、同氏は以下のように述べている。 これに応じて、溝口さんは、1990年代初頭の日本でのいわゆる「やおい論争」について、以下のように説明している。 当時(90年代初頭)に、ゲイの側から、「やおい」に対する目立った抗議がなかったのは事実である。いわゆる「やおい論争」が、ミニコミという、限られた場で行われたのも事実だ。
ゲイの私が推すBL その2・・・ゲイ漫画とBL漫画を両立! ミナモトカズキ『壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている』
今回紹介するのは、『壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている』(略して『壁こじ』。 ストーリーは・・・ 作者のミナモトカズキさんは、もともとゲイ雑誌でゲイ漫画を描いていた方。その後、女性向けの漫画を描くようになり、最近はBLも描いています。また、ゲイとしての自分の体験も漫画にしています。 こうなってくると、BL漫画とゲイ漫画の区別も難しい・・・というか区別に意味あるの?という気がします。 実は、何冊ものBL雑誌が発売されている一方、今、ゲイ雑誌は一冊も刊行
映画『最終目的地』のアンソニー・ホプキンスと真田広之のカップルが「ゲイのお手本」?・・・溝口彰子著『BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす』
溝口彰子さんの著書『BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす』で、映画『最終目的地』(監督: ジェームズ・アイボリー、2009年)が取り上げられていた。 この作品では、アンソニー・ホプキンスと真田広之が、ウルグアイの邸宅に住むゲイカップル、アダムとピートを演じている。 『BL進化論』の記載は、以下のとおり。 まず、第一に、裕福な白人男性が14歳の日本の少年を恋人としてイギリスに連れて行く、というところからはじまる話は、いくらその後「25年の期間を経て大人の関係性へ熟成した
映画「エゴイスト」と原作小説との違い・・・削られた生活保護の話と、足された高級マンションと現代アートとセックスシーンと「夜へ急ぐ人」。
マイノリティを取り上げるとき、当事者の話を聞く・・・本来は当たり前のことだと思うけれど、今までなされていないことが多かった。 だから映画「エゴイスト」の松永監督や鈴木亮平さんのゲイに対する真摯な言葉が、情けないほど心に響いたんだと思う。 https://editor.note.com/notes/n5fb58e5d2a55/edit/ そして、実際に「エゴイスト」を観た。 映画は、何というか、のめり込める感じではなく、「でも、立派な人たちが作った映画だから評価しなくちゃ・