ドイツとベルギーの世界遺産と美術館・博物館めぐりの感想と考察!
お読みいただきありがとうございます。
Licenseです。本日は、「2週間の大都市への旅行の感想」について書こうと思います。
総括すると、デザイン×美術×歴史×体験の旅になりました。また、将来ドイツに住むならこの近辺だ!という確信ももちました。
順をおって説明します。
デザインに関して、デザインミュージアムに訪問した際に本当に学びが多かったためです。いままで知っていた理論のことから、知らないこと、そして様々な国のデザインを見る中で、気付かされることはとても多くありました。
美術に関して、訪問している中でいくつか有名どころに出会うことができたためです。やはり欧州の首都や中心的な街にある美術館には、このような「教科書でみた!!」というものが多かったです。
歴史に関して、ドイツの歴史、ベルギーの歴史におもに触れてきました。どちらもやはり比較してみるとおもしろく、隣国どうしのために密接に関わり合っているのだということをしみじみと感じました。
最後に、体験。ケルンでのツアーや都市部の暮らしを体験しました。とにかく、いままでにないことをしてきた分、かなり戸惑うことはありましたが、今後の生き方の参考となる時間になりました。
レッドドットデザインミュージアム(Essen)
今回の旅のひとつの目玉でもある、「Red Dot Design Museum」について述べていきます。
感想として、デザインに興味のある人、デザインのことに精通している人まで、ぜったいに行くべき場所であると確信しています。
また、とにかく、「現代的な側面」と、「産業革命の時代のレガシー」がうまく調和している博物館です。
この旅で訪れた博物館の中でいちばん、楽しませていただきました。
説明書きもかっこよく、フォントが美しく、何より、「体験」しながらデザインを体感できる。これがいちばんの魅力だと感じています。
この博物館のひとつの特徴に、「ほぼすべての展示品を触って体感できる」ということがあります。
ぼくなりの考察として、何もデザインは「視覚」だけにうったえるものではなく、「行動」にも影響してくるものだからです。
例えば、キッチンの蛇口(言い方が古くてすみません)を思い出してみてください。
見た目は現代的なものから、蛇口のものまで・・・さまざまなものがありますよね。
これを「ユーザーに使いやすい、フレンドリーな」という視点からみると、いかにその形状や使いやすさが「デザイン」されているのかがわかります。
もっと詳しく言うと、「水を出す時のつまみを動かす方向」「温度を調整するときに、つまみを動かす方法」「水が出る口を伸ばす部分の長さ、自動で戻るかどうか」・・・などなど。
つまり、「視覚的」だけではなく、「行動」のデザインがしっかりと反映されていることがわかります。
これは、多くの家電製品などにも応用されているデザインです。
そのせいか、展示品の多くが家電品になっています。(まるで国を問わずに
揃えられた家電製品売り場のようになっていました(笑))
少しメタ的に考えると、「博物館全体が、ユーザーにとってフレンドリーであるように設計されている」ということもひとつ重要な視点です。
ふつうの博物館であれば、ショーケースに入れられており、展示品を触れるところはほんとんどありません。
それを、ユーザーにもアクティブに、デザインを知ってもらうように促すためのデザインが施されているということに、おもしろい!と感じました。
そのほか、日本の技術者の方が設計したデザインのものもたくさんありましたし、フェラーリが2台もおいてある博物館です。なかなか個性的でおもしろいところなので、ぜひ足を運ぶことをおすすめします!
ドイツ歴史博物館(Bonn)
1945年、ドイツが第2次世界大戦に敗戦した以降の歴史を主に扱っている博物館です。入場が無料でした。(すごい!)
多くの情報と歴史に詰まっている博物館が伝えたいことは、「破れない壁はない」ということ。そして、「苦難を乗り越え、再統一が実現した」ということです。
そして、「戦争の反省を世の中に広く知らせること」が重要な役割なのかな、と思いました。
途中、「空の架け橋作戦」の展示を見ていたとき、ドイツの方の親子とすれ違う機会がありました。
お父さんが自分の子どもに、「こういう経緯があって、アメリカとかが支援してくれたんだよ・・・」というように、近・現代の歴史について教えているシーンを見かけました。
少なくとも、日本ではあまり見かけないシーンですよね。(そもそも、昭和時代のことを扱っている博物館を、ぼくはまだみたことがありません・・・)
そして、この博物館、なんといってもドイツの1945年から約80年近くの歴史を詰めています。そして意外と情報量は多いです。
はじまりは"Hitler Dead"と書かれた新聞記事から。かなり衝撃的です。
その後は、ドイツとベルリンが大国に占領されたこと。
戦中のユダヤ人の虐殺のこと。
戦後の混乱の中で、お医者さんや行方不明になった家族を探す姿、多くの人が復興に勤しむ姿のこと。
すこし経ち、ベルリンが封鎖されるも「空の架け橋作戦」が行われるということ。
だんだん西側が経済的に豊かになりはじめてきたこと。
東側の生活ぶりや、西側への脱出を試みたこと。
そしてついにベルリンの壁が崩壊する・・・
このような流れですが、その中で多くの衝撃的な事件が発生していたり、(チェックポイントチャーリーや、東側に住んでいた人が西側へ脱出をこころみたものの、亡くなってしまった方がいたことが有名な事件ですね。)
東側に住んでいた人の暮らしぶりを垣間見たり、ケネディ大統領の訪問について記述があったり・・・と展示物は豊富です。
ぜひ、ボンに訪れた際には、ベートーヴェンのお家といっしょに訪れてほしい場所でもあります。
ケルン大聖堂(Koln)
ドイツといえば!ケルンといえば!やはりここも重要なところではないでしょうか。
ケルン大聖堂は、世界遺産にも登録されている、ケルン・ドイツ・キリスト教・ヨーロッパにとってのシンボル的存在です。
建築から完成までに600年近くかかったといわれています。
また、ケルンの街は、もともとコロニア(ローマ帝国時代の諸都市のひとつ)であったこと、そこからこの街の名前になったそうです。
「オーデ ”コロン”」のケルンでも有名ですね。
話は変わりますが、「どうして昔の人がこんなのを立てられるんだ?」というくたい、ものすごく大きく高い建物なのです。
しかも、ステンドグラスが内部にたくさんあることも、「疑問」をもたせるおおきなきっかけです。
駅から出ると、すぐそこには大きな大聖堂が立っています。(駅の真横が大聖堂で、はみ出て見えるくらい。本当にケルンのシンボルマークです。)
内部には、キリスト教の信者ではない人も、無料で入れます。(イスラム教の人が中に入っている姿を見るのは、とても新鮮な思いになりました。)
神聖な雰囲気が漂い、外の喧騒とは一変した、穏やかな空気が流れます。
どこかお線香(?)のような香りもする中、ほんとうに重要な、歴史的価値の高い文化財であると同時に、精神的な支柱であるということをひたすらに感じる機会を得ることができました。
ブリュッセル王立美術館(Bruxelles)
ブリュッセル中心部に存在する、200年以上の歴史をもつ美術館です。
名作、名画、歴史に関わるものが数多く展示してある美術館であるため、とてもワクワクさせられながら見ていました。
キリスト教に造詣のある方なら、間違いなくワクワクすることこの上ないと思います。
内部はとても広く、快適に見ることのできる空間でした。
はじめから出迎えてくれるものがあります。
「名画 × テクノロジー」 です。
一部屋の壁すべてにプロジェクションマッピングで投影させ、ひとつの絵について解説付きで焦点を当てながら説明していきます。
Googleが組んでやっていたもので、絵に引き込まれて行く感覚、ひとりで見ているだけでは知ることがなかった情報を知ることができたりと、なかなか素晴らしい体験をすることができました。
そのほかにも、「受胎告知」「イカロスの墜落」「バベルの塔」「マラーの死」・・・などなど、世界史の教科書とか、テレビでみた、聞いた!というものが続々に登場してきました。
ほんとうに、感性を刺激させられるおもしろい体験をすることができました。
今日もおよみいただき、ありがとうございました!
あなたの日々が、素敵なものになりますように。
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