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「退屈」との付き合い方

数日前の記事に書いたように、感謝ワークのおかげでジンワリと幸せを感じる日々を過ごしている。
しかしここ最近、「退屈」に近い感情をモヤモヤと感じている。

客観的に私の日常を考えてみると、退屈を感じても当然だと思う。
仕事をしていないから毎日軽い引きこもり状態で、出かける場所はスーパーくらい。アメリカには気が合う友達もおらず、喋る相手と言ったらほぼパートナー氏のみ。平日の日中は基本的に好きに使えるとは言え、まだ車の運転ができないので行動範囲は限られている。
日々やっていることは、洗濯や料理などの家事以外は、読みたい本を読んだり、自己対話ノートを書いたり、書き物をしたり、散歩をしたり。
言ってみれば、学校がなく友達もいない小学生のような生活である。あるいは定年退職後の老人のような生活。
そりゃ、退屈しても不思議はない。
では、退屈を抜け出すためにどうしたら良いのだろう?

人が享受できる楽しみには2種類ある

まだその答えは出ていないが、考える中で思ったことは「楽しみには2種類ある」と言うこと。受動的な楽しみと、積極的な楽しみの2つ。

このことを最初に感じたのは、昨年の今頃、パートナー氏と地中海に浮かぶ小さな島に数週間ヴァケーションに行った時だった。
最初の1週間くらいは、開放感でいっぱいで楽しかった。どこまでも透き通る海。美味しい魚介類。島ならではののんびりした空気。
島の中で行きたい町やビーチを訪ね、充実感もあった。
しかし1週間が過ぎた頃から、パートナー氏も私も、何か物足りなくなってきた。楽しいしくつろげるけれど、「そろそろ仕事したい」という気分がムクムクと湧き上がってきたのだ。
仕事というのはつまり、何かを作ったり、考えたり、生み出すなどの、積極的な活動のこと。
その時に実感した。世の中には、受動的な楽しみと、積極的な楽しみの2種類の楽しみがあることを。そして、人は心身が元気でエネルギーに満ちている時、自然と何かをつくったり、研究したり、表現したり、つまり、「積極的な楽しみ活動」をしたくなる生き物なのだと。
(逆に、心身のエネルギーが不足している時には、「受動的な楽しみ活動」をして、エネルギーチャージをするのが必要。)

そう考えると、いまの私が退屈を感じ始めたのは悪いことではない気がする。それはつまり、何か積極的な活動をするエネルギーが心と体に戻ってきたということだから。
実際、毎週、週末になるとパートナー氏から「今日何する?あそこ行く?ここ行く?」などと提案されるのだが、「映画を観る」「アミューズメントパークに行く」「イベントに参加する」などの提案にはまったく食指が動かない。それどころか、そのような場所で時間を過ごすことに対して、薄らと嫌悪感さえ感じる。
それは、映画やアミューズメントパークやイベントに参加するのがダメ、ということではもちろんない。いまの私は、誰かがつくった”楽しいこと”を受動的に受け取ることでは満たされないということ。
そう、いまの私は、何かを生み出したい、つくり出したい、表現したいのだと思う。そのような自発的、「積極的な楽しみ活動」をしたい。
でも今それをしていないから、「退屈」を感じているのだと思う。

「退屈」を排除しない実験。

「退屈」は、心身にエネルギーが満ちてきて、「積極的な楽しみ活動」をしたい状態のサインだ、というところまでは良い。
問題はこの先である。
「私は、何をしたいのか?何をクリエイトしたいのか?」という部分が、まだ見えてこない。

退屈という感情は、無気力な鬱状態に比べたらマシだけれど、ウキウキ胸が踊る楽しい感情ではない。
だからつい、「で、何をしたいの?どうすれば退屈じゃなくなるの?」と、自分に対して問い詰めるように尋問してしまう。
しかし、躍起になればなるほど、焦りが生まれ、心が重くなる。
それでハッと気づいた。「退屈」という感情を好ましくない感情と捉え、排除しようとしている自分に。
「この世界には、良い悪いは存在しない。特に感情には良いも悪いもない。二元論の世界から卒業する」と決めたハズなのに、また無意識のうちに感情を「良い感情(好ましい感情)、悪い感情(好ましくない感情)」に分け、好ましくない感情を排除しようとしていた。
(まだまだ道半ばだなぁ、とややガックシするけれど、気づくのが早くなったのでヨシとする。このように自分の感情や思いグセに素早く気づくためには、やはり毎日の自己対話ノートは欠かせない。)

ということで、今日からは、「退屈」を排除しようとするのをやめ、「いま自分は退屈を感じているんだね〜」と、客観的に観察し、そっとしておく。
その上で、自分は何を望むのか?どんな気分で今日一日過ごすことを望むのか選ぶ。
そして、自分の心が少しでもウキウキ笑顔になる時間を増やす。
心地よい気分になることを、どんな小さなことでも良いからしてあげる。
自分のことを、大切なお客さんのようにおもてなししてあげる。

そんなふうに意識して、過ごしてみようと思う。

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