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尺八ってどんな楽器?

 マガジン「尺八の教室」を始めます。このマガジンでは尺八のみならず、楽器をしている方にも通ずる話や、健康やエクササイズなどのお話もしていきますので、お楽しみいただければ嬉しいです。

 さて、そもそも尺八とはどんな楽器なのでしょう。知らない人は多分、虚無僧のようなイメージでしょうか。尺八は江戸時代は虚無僧だけの音楽でしたが、明治に入り誰もが自由に演奏できるようになりました。楽器もずいぶん改良されて、現在では三味線・箏はもちろん、様々な楽器とのコラボレーションも出来ます。私自身も虚無僧の音楽から現代音楽まで様々、演奏しています。

 尺八は真竹という竹で出来ていて、竹一本から一本の尺八を作ります。

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 こちらが現代の尺八で、管の中は漆で加工されて、中間から半分に分かれるようになっています。その方が加工し易く、持ち運びなども容易になるからです。

 穴は五つあり、その穴を4分3閉じたり、半分閉じたりしながら、音程を作っていきます。また、顎のメリ・カリ(息の方向を下や上にする事)で音程も変化させます。

何が面白いのか。

 一つは多種多様な音が出る事です。風のような音が出たかと思うとフルートのような綺麗な音も出ます。マニアックな話をすると、呼吸法や身体性、また特に虚無僧の時の音楽を学べば、哲学性も育まれます。何よりも、難しい事が楽しいです。私の場合、簡単な事だとすぐに飽きてしまいますが、そうした飽きがこない。音を出すだけでも、とても難しい類まれな楽器だと思います。(実際にはお稽古をすれば1時間で音は出るようになります。)

どんな音色?

最近、とった動画あります。一つは江戸時代の虚無僧の音楽。こちらは地無尺八というものを使います。地無尺八は特に凝った加工をせず、竹の節を抜き、手穴をあけ、唄口を作った、とてもシンプルな楽器です。それでは、虚空をお聴きください。

 一方、現代の尺八は音やピッチを正確に奏する事ができます。地無尺八は独奏しか出来ないですが、現代の尺八は合奏が出来る事も特徴の一つです。この動画は私が尺八の多重奏を作曲した曲です。

いかがでしたか?尺八一つでも様々な音色を奏でる事が出来ます。

哲学と身体性とは

 尺八はもともと禅の僧侶、虚無僧が始めたものです。禅は、今流行りのマインドフルネスの原点で、西洋哲学やリベラルアーツにはない、「空(くう)」の哲学に繋がります。尺八を吹いていると自然とそうした感覚を身に付ける事が出来ます。

 身体性はというと呼吸法はもちろん、力が入っていると音が出ないものですから、以下に体を楽に使うかが肝になります。私の場合は、中国気功、ヨーガ、アレキサンダーテクニーク、ロルフィング、野口整体など多くのものを通して体感する事が出来ました。

尺八を始める事は出来る? 

 色々な視点から尺八の面白みを書きましたが、尺八はとてもシンプルで単純な楽器です。私は5歳の子供から70歳くらいの方まで教えていますし、男性・女性問わず出来ます。ご興味があれば、下記のメールまでお気軽にご連絡ください。

問合せ:https://www.lenzan-artpro.com/contact

さて、尺八の教室のはじまりはじまり・・・


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尺八を習って見たい方、また上手になりたい方、必見の内容です。 尺八の事はもちろん、他の楽器にも繋がるお話が満載です。 習慣のルーチンでして…

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