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読書・鑑賞記録5。(5冊とお菓子)

以前に感想を書いた書籍や映画を中心にまとめています。
あまり長くならないように、定期的にまとめようと思います。




「RESPECT」 ブレイディみかこ


実際に2014年にあった事件をもとに着想された小説だけあって、説得力と臨場感を感じる小説でした。

導入は現地のシングルマザーたちが活動を始める物語。それを読むと、当然のように日本人としての疑問やなんかが溜まってきてしまう。日本でそんなことをしたら。日本人的にはこうなるかな。わたしだったらどうする。違法なんじゃないのかな。そんな風な感覚が溜まり物語との距離が離れてしまいそうになるのだけれど、中盤以降は日本人の幸太と史奈子が軸として進むことで解消してくれている。これはうまいと思った。
読者に代わり疑問の代弁者のような史奈子と、羨ましいぐらいの行動力で本質をかみ砕く役割をしてくれる幸太のバランスがいい。ふたりの存在でフラストレーションの解放が気持ちよく行われた。
正直、このふたりが登場していなかったら、わたしは読み切れなかったと思う。
読み進めると何かエネルギーのようなものをドスンと受け取った気がした。そのエネルギーで何かをするかもしれないし、何もしないうちに忘れてしますかもしれない。
それでもエネルギーを受け取ったことで、体温がすこし上がったことは事実として残るはずだ。

表紙のイラスト、帯のメッセージ、ぺらッと2,3ページ捲ってみて「面白そう」、なんでもいいから惹かれたものがあるなら、すぐに読んでみてほしい本です。
考えるのは読みながらでも、読み終わってからでもいいので「読んでみようかな」と感じたタイミングを信じて良かったと思える一冊でした。
自分の世界の幅を広げるきっかけにもなると思います。
著者がコラムニストだからなのか、フォーカスしている世界が独特なものを感じるし、作品も知ってほしいタイミングで発表されているように思う。
だから、新鮮なうちに取り込むのが一番いいように思う。


「クローバー」 島本理生


とりあえず、面白い恋愛小説を読みたいならコレを。
島本理生さんのファンも、そうでない人にもオススメできます。

わかりやすくて、読みやすい。
読書を楽しみたい方の助走にどうぞ。



「シルエット」島本理生


島本理生さんの作品を連続で紹介します。
こちらはデビュー作で、十代のときに書かれた作品。
十代の焦りと孤独感がにじみ出すような、当然のように薄まるだろう感情は大事な経験か、跡が残ってしまうだけのキズなのか。

同著者の「クローバー」とは違い、暗さというか傷を持った人物たちの物語が展開されますが、こちらのほうが著者の書きたいものなのかもしれません。


「月と散文」 又吉直樹

 

楽しいエッセイ集。
又吉さんの繊細な部分だけでもエッセイとして読んでいて面白いが、それを読者が一緒に笑えるようにもっていく技術はさすが芸人さん。
ボリュームもだいぶあるので、カバンに入れて持ち歩く一冊にもオススメできます。


「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」 荒木飛呂彦

わたしの大好きな荒木飛呂彦さんの作品からひとつ。
実写映画化されたものがAmazonプライムで見れるようになっていたので、映画も楽しんでもらいたいです。ですが、映画がシリーズ初だと暗い印象の映像が気になる人もいるかもしれません。
原作のほうは、表紙を見てわかるようにカラフルです。
気になった方は。手に取ってみてほしいです。



おまけ オススメお菓子(読書のお供)


最近のお気に入り。
指で摘まみやすくてボロボロ落ちないので、好きですね。かりんとう。

お煎餅はやっぱり割るときに粉が落ちるので、そんなお悩みを解決するのが、「かりんとう」ですよ。
新潟には煎餅を扱う会社が多いので、こういったお菓子は馴染みがあります。お試しあれ。



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