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『僕のインスタが200万フォロワーになった理由』SNSとの真の向き合い方は?

インスタのフォロワー244万人を抱えるDさん(@d_japanese)さん。2014年の4月にアカウントを開設して、たった6年でここまで成し遂げられたワケは?日本の男性ランキングでトップ10に入り、パリコレからも招待状が届くDさん、いったいどんな活動をしているのでしょうか。書籍『僕のインスタが200万フォロワーになった理由』(技術評論社)を通して見えてきた、Dさんの世界観やSNSへの向き合い方などについて考えてみました。そして、私自身も、影響を受けた部分についても綴ってみました。


出会いはセブ島語学留学

私がDさんに会ったのは、2019年12月、QQ Englishのシーフロント校に留学したときです。髪が銀色だったことと、ファッションが個性的だったこと、ドミトリーが隣だったことで記憶にありました。一緒にいた次男を見て「これくらい小さな時から英語を学びたかった」というので何歳か聞いたら「24歳」だと言っていたので、逆に私が「24歳のときに英語の必要性を感じていたかった」と感じたくらいです。そのあとクリスマスパーティーでも見かけたので、「いったい何をしている人なんだろう」と、思っていました。

ドミトリーで会ったのがDさんだと気づいたのは、今年の3月。「with news」の記事がYahoo!に載っていて、それを読んだから。この記事は、読み進める前に一読しておくことをおすすめします。

インスタのフォロワー244万人という圧倒的な数に驚きましたが、「僕はフォロワーの数は重要ではないと思っていて、とにかく僕の投稿を見てくれる人に楽しんでもらいたい」という気持ち。

写真メインのインスタは、人を楽しませるというよりも「自分のキラキラしているところをアピールしたい」という人が多いんじゃないかと思います。もちろん自分の写真や食べたもの、いいと感じた写真を投稿することは大事なのでしょうが、それよりも大切なことは「自分の投稿を見た人がどんなふうに楽しんでくれるのか」という視点を持つことかもしれません。

Instagramを始める前に決める3つの特徴

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Dさんは「インスタを始めるにあたり、次の3つの特徴について決めておく」といいます。

1、活動名義 2、何を発信している人なのか 3、自分たちに何をもたらしてくれるのか

Dさんで考えてみると、Dさんの特徴は以下のようになります。4、5、6については、あとで追加したものだそうです。

1、Dという名前がシンプルで覚えやすい 

2、パリコレなどのファッションショーが見られる 

3、「いいね」を2倍、3倍返してくれる(追加)

4、アニメテイストなトランプカードを発信している、

5、髪が白い、

6、マルチ言語で発信している

Dさんは、書籍の中で『たとえば活動名は、ショップ店員だったら「@自分の名前_勤務地_店名」、シェフだったらどんなジャンルに特化しているのかなどをアカウント名に加える。企業広報だったら、担当者個人の名前を入れた方が親しみやすい。記憶に残る特徴があると、直接会った時に会話がしやすい。覚えてもらえるとみてくれる時間が長くなり、愛着もわき、フォロワーになってくれる。「これらの特徴とは、自分を外に出していくための設計図のようなもの」』と、語っています。

たしかに、これを決めておくことは大事ですね!あと、多言語についても、日本人だけじゃなく、いろんな国の人を対象にしたら、つけておきたいところ。とはいえ、翻訳があってもなかなか面倒でできないのですが。私も、海外の友達が見てくれるので英語だけはつけていますが、マルチ言語は大変!しかし、それを毎回きちんとやり続けるのがDさんなんですよね。すごいです。マルチ言語まではマネできないのですが、名前だけ変えてみることに。

「いいと思ったら即実行」。インスタの名前を変えてみた

確かに、名前というかインスタ上での肩書きは非常に大事。誰かのインスタにアクセスして「いいね」を押したとき、表示されるのは「アカウント名」のみ。「確かにそうだ」と思ったら実行するのみ。私もインスタのアカウント名を「mano」だったのを「Yuriko_tokyo_restaurant」に変更しました。

私は、インスタでは「都内のレストラン情報」を記録しています。そのため「東京・レストラン」を追加しました。「mano」とだけ表示を見ても、何の情報を発信してる人なのかわからないけれど「tokyo_restaurant」という「情報」を付けることで、興味がある人が自分のインスタにアクセスしてくれるかもしれない。そこから新しい交流が生まれるかもしれないので。

本当は、プロフィール写真も「自分」の写真にした方が親しみを持ってもらえるのでしょうが、私の場合はお店紹介がメインになっているため、大好きなピエールエルメのマカロンの写真を使っています。

フォロワーに還元できるものはなにか

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Dさんのインスタがほかの人と大きく違うのは、インスタを使用する人の大半が「自分」を見せる場として活用しているのに対して、Dさんの場合は「自己表現の場でありながら、訪れてくれた人を楽しませる場所」として活用していること。一見するとその差はわかりにくいのですが……。

書籍を読んでいると、いろんなところにそんな思いが書かれています。その1つが「フォローしてくれた人に何を還元できるかをいつも考えている」という言葉。お返しの1つとして、「いいね」を押してくれた人には「2ついいね」を返すと書いています。

「なんだ。そんなことか。自分もやっている」と思う人もいるでしょうが、Dさんのフォロワー244万人います。そこでどれだけの人が「いいね」をつけてそれに2倍お返しをする。1日の大半が「いいね」だけで終わってしまう、という日もあるんじゃないかと……。「いいね」だけじゃなく、コメントもたくさんついています。Dさん、1つ1つに全部返信しています。1日800「いいね」をつけることもあるとか。

たぶん、普通の人からしたらできないですよね。生活もあるし、インスタは数あるSNSのうちの1つだし。でも、そういう細かいことを丁寧にやってきたからこそ、今のフォロワー数がいるのでしょうね。数だけで考えてしまうと、「244万人」ですが、そこには1人1人がいるわけで、きちんと1対1で向き合っているからこそ、ファンがつくのでしょう。

SNSをやっている人の中には、自分から知らない人に「いいね」を押すなんて面倒と思う人もいるかもしれません。これって、現実世界でも同じで、たくさん人が集まっていても、誰にも挨拶しないで立っていたら、いつまでたっても友達はできませんよね。積極的に挨拶していくこと、大事だなと思います。フォロワー数が増えたら、途中で「挨拶」するのを怠ってしまいそうですが、続けていこうと思います。私の場合は、インスタよりもnoteがメインなので、「いいね」で挨拶するのは主に「note」になりそうですが。

インスタは自分の記録用? それとも外に向けて発信する?

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私は、これまでSNS全般自分の記録用に使ってきました。インスタのレストラン情報は、自分が行ったお店、食べた食事、そのとき思ったことを記録してきました。それはそれでいいと思うのですが、Dさんの書籍を読んだ時「もし、これを人に役立つ情報に変えたらどうなんだろう」ということを考えました。これまでも、そういう視点は持ってはいたものの、基本は自分の記録用でした。みんなすでにやっていることなのでしょうが、外への発信と思うと、どうしても気が重くなってしまうので控えていたのです。というのも、ライターをやっている関係で、いい加減な情報は書けず、そうかといって裏どりすると時間がかかって面倒。でも、どこを書いたら見てくれた人の役に立つのかは、わかる。だったら、やっぱりそこをいかしたほうがいいかなと思い、これからは変えていこうと思います。

インスタに投稿するのは自分の記録のため? 誰かに役立つ情報を届けるため?

じゃあ、誰の役に立つようにするかといえば、1つはインスタの投稿を見てお店に訪れようと思った人。2つ目は、紹介したお店の人。3つ目は、日本には来ないけれど、東京のレストランを通して日本の食事情に興味を持ってくれる外国人。そう考えると、必要な情報は、店舗情報と、お店の特徴、値段、お店の人とのやり取りや出来事、料理の客観的な感想。英語での解説。長くなると疲れるので、文章は200字から400字程度。400字書こうと思ったら、かなりの情報量が入れられます。でも、それだけぎゅっと絞る努力が続けられるかが問題ですが、まずはやります。

コロナでロックダウン中の友達。どこまで紹介べきか

都内のレストラン情報を出すにあたり、1つ気になるのがコロナ。外に行く回数も激減していますが、お店を紹介すると、海外の友達の中にはロックダウン中の人もいるから、あまり出すのもどうかなと思ってしまいます。そう考えると、レストランじゃなくてコンビニなどで買ったスイーツなどにしたほうがいいのかなと思ってみたり。でも、声をかけてくれた飲食店の人のためにも、インスタで紹介してあげたいし。ここはジレンマです。

how toよりも必要なことは?

Dさんの本、最初はフォロワーの増やし方が書いてあるのかと思ったのですが、インスタを通しての世界観やこれまでの生き方、考え方が綴ってありました。ハウツーを紹介するというやり方もあったかもしれませんが、考えてみたらハウツーはnoteなどでもかなりたくさん出ていますよね。それとDさんの場合は、フォロワー数を伸ばすためにやっていたというよりも、自分がインスタを舞台に活動していたら、そこでフォローしてくれる人たちと出会った、という感じなんじゃないかと思います。なので、ハウツーは語れるけれど、そこについて語るのは自分の思いとは違う。とはいえ、フォロワーを集めたいと思って買ってくれる人もいるだろうから、ヒントになるハウツーも入れておこうと思う。そんな思いで出来上がった本なのかなと思います。

ハウツーだけ、フォロワーの数だけ追っていたら、246万人もの人に支持されるインスタには、なかなかならないのかもしれませんね。そこにあるのは「ファッションを通して世界をよくしたい」「体験を共有したい」という思いなのかもしれません。

インスタグラマ―はインスタの世界だけで完結しない

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最初に紹介した「with new」の記事で、Dさんは「インスタで紹介はしない。それをやったら本末転倒」ということを語っていたわけですが、インスタでは紹介しないけれど、インスタ以外のところでお世話になった人にはちゃんと恩を返している人だなと思います。

というのも、今回Dさんはフォロワーが圧倒的に多いことからインフルエンサーとしてQQ Englishに留学したとお話されています。QQ Englishに限らず、インフルエンサーの人を格安または無料で招待している企業はたくさんあります。なぜなら、広告費を払って不特定多数に宣伝するよりも、インフルエンサーに紹介してもらった方が、確実にその人のファンに届くし、そのぶん影響力も大きいので。

でも、正直インスタの世界で広告を持ち込むとファンは離れてしまうんですよね。そして、依頼した側の企業にも思ったほど効果はない。もちろん、コスメ専用など、特定の分野で宣伝している人に紹介してもらうのはかなり大きなメリットがあると思います。また、特定の分野であってもやっぱり広告を見ると離れる人は一定数いるでしょう。

Dさんの場合は、どうしたかというと、インスタで留学先の写真を載せながらそこに広告色となる「学校の名前は載せない」。けれど、写真で特徴をつたえながら、見る人が見たらわかるという紹介の仕方をしています。インスタだけ見たら「紹介になっていないのでは?」と思うかもしれないところですが、「with news」の記事では、ちゃんとQQ Englishのことを名前を出して語っています。また、書籍でもQQ Englishの名前をあげ、特徴なども紹介しています。インスタの世界観を守りながら、ほかでしっかり広く紹介できるのはさすがだと思います。私が見かけたのはこの2点の身ですが、ほかにもどこかで紹介しているのかもしれませんね。

自分のSNSが変わり始めるきっかけになる一冊

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書籍には、Dさんが手がけた「ゾンビランドサガ」と故郷、佐賀への思い、衣装デザインでコラボしたポケモン・フリーザーと、祖父との思い出、パリコレの招待状をどうやったらもらえるのかなど、インスタでは語られていないことなどもたくさん書かれています。

そんなDさんのファッションやそれにまつわる人に対する思いを知ってからインスタを見ると、より興味深くみられるようになります。そして、知らず知らずのうちに、自分も影響を受けることになるんじゃないかと、思います。

もし、この本を読んだら、自分のSNSへの考え方や見方が変わり、それによって投稿の内容や仕方も変わり、めぐりめぐって自分のこれからのこともかわってくるんじゃないかと、そんな予感をさせる一冊でした。この本を読んで、なにか変化があったら教えてください。


フィリピンセブ島の孤児院で出会った子どもたちをサポートします😊✨✨子どもたちが大人になったとき、今度は誰かをサポートしてあげられたら素敵ですね❤️