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詩集

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心のまゝに紡いだ言葉の断片 言の葉を磨き上げ羅列をして並べています。 詩のようなものをまとめています。
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#秋

詩「静かなる秋の詩」

詩「静かなる秋の詩」

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秋の訪れに
輝き続けた夏の日は過ぎて
時の流れがほんの少しだけ
急いて流れているような気がした

生きゆく人々の出逢いと別れ
秋が深まるにつれ
斜に射す寂光が
殊更に孤独の影を伸ばす

哀しみが想い出に変わるまでに
枯葉はただ静かに寄り添うように
さよならの色を染めている

"時は巻き戻せない"
枯葉は諭すように
風と共に想い出を連れ去ってゆく

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詩 「忘れじの彩葉語り 」

詩 「忘れじの彩葉語り 」

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琵琶湖畔 伊崎不動 棹飛堂にて

詩 三部作

たれも居ない参道を歩く
その道程に
粛として人知れず咲く
露草を見た

名前を知らないその花は
蒼く美しく繊細で
まるで泣いているように思えた

いつかの日かの 君が泣いた顔
遠い想い出が 蒼く染まる

忘れじの彩葉語り__

傷つけ合った日々は
もう戻ることはなくても

今もなお
あなたの愛は
変わ

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詩 「渡良瀬橋で 夕焼けを」

詩 「渡良瀬橋で 夕焼けを」

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大いなる川の流れに
仄めかしい光と影が
綾となって水面に映る

自分の心を見つめ直す
胸奥に溜めていたものは
静かな時の流れに溶け出して
心が洗われてゆく

一条の光を帯びた
さざなみの稜線よ
遥かなる時の奏でに
人の想いをのせて
るゝと揺蕩う

渡良瀬橋で 夕焼けを

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