きゅう所長の北村誠悟

宮城県石巻市で「きゅう」という、障がいのある人が日中を過ごし、働く場の所長をしています。

きゅう所長の北村誠悟

宮城県石巻市で「きゅう」という、障がいのある人が日中を過ごし、働く場の所長をしています。

マガジン

  • きゅう所長の雑記 おれのがヤバイ

    きゅうでは、毎月、フリーペーパー「日々の、あれや、これや。」をつくり配っています。その中の、コラムを抜粋し編集したものです。 タイトルは好きなアーティストMOROHAの楽曲『俺のがヤバい』から。 ちなみに「日々の、あれや、これや。」は好きなアーティスト中村一義の楽曲「あれやこれや」から。

  • つつじ野

    2021年4月から2021年7月まで、石巻かほくさんで連載させて頂いていたコラムを抜粋して編集したものです。

  • にゃ会福祉学

    2020年10月から2021年3月まで、石巻日日新聞さんで連載させて頂いていたコラムを編集したものです。

最近の記事

  • 固定された記事

きゅう

 「誰も取り残さない社会」 「共生」 「多様性」  いつも、この言葉に潜むものに、疑問と矛盾を感じ、その重みに自戒します。   「誰もは誰?」 「誰と共に生きる?」 「多様性はどこまで?」 と。  誰もが共に安心して暮らせることを社会は目指してきました。  それは、障がいのある人が、チャレンジさせられ、頑張って、苦しい思いをして、やっと、安心して暮らしている障がいのない人のように生きることができる社会だったのでしょうか。  権利保障と擁護、法制度の整備は、誰ひとり排除せず、

    • ネコハラ

       はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  いろんなハラスメントのある世の中。最近、“ネコハラ”という言葉を聞きました。猫によるハラスメントです。例えば、『膝を独占し、動けないようにする』 『衣服を毛まみれにされる』 『座りたい場所を占領され、どいてくれない』 などなど、数え切れないほどあります。もちろん、私も被害者です。  先日、流行り病にかかってしまい(それも1年半ぶりの2度目

      • 抗う。

         はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  先日、『彼らは世界にはなればなれに立っている』という小説を読みました。作者は太田愛。ジャンルはファンタジー?もともと、作者は超大作のクライムサスペンスをいくつか書いています。ですので、この作品は作者のなかでも異質なものになっています。  未来のような、過去のような、どの時代かわからない、どことなく西洋のような雰囲気の〈塔の地〉の〈始まりの

        • 趣味

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  タイトルの通りなのですが、割と多趣味な方だと思います。思いつくままあげてみると、ガンプラ作り、読書、音楽鑑賞、ドライブ、洗車…。趣味に入れていいのかわかりませんが、猫と過ごす、スーパーで新作の甘いお菓子を探す、ガジェット関係を調べる。革靴の手入れをする。デニムを育てる…とか、いろいろあります。  そして、最近の趣味は「格闘技」です。いや、

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          41本
        • つつじ野
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        • にゃ会福祉学
          6本

        記事

          新年つれづれ。

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  先日、とあるラジオに出演させていただき、自分の人生のこれまでなどを一時間ほどお話しさせていただく機会がありました。そんなことを人前で話す機会はなかなかないので、貴重な体験でした。  自分のなかではあたりまえにわかっている自分の人生のこれまでを、改めて人に話そうと思うと、いろいろと言葉を選び、伝わりやすい表現は何かと考えたりします。そうする

          パオさん。

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  ご存知の方もいるかもしれませんが、きゅうのすぐ近くのパン屋さん、パオさんが年内に閉店します。  優しいおばちゃんと、美味しいパンにきゅうの利用者さんとスタッフ、救われていました。送迎で来て帰る利用者さんにいつも手を振ってくれました。オープン準備中なのに、パンが買いたくて待てない利用者さんにも優しくしてくれました。利用者さんの、ちょっとした

          そこにいた。

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  先日、震災前の石巻の風景写真展を観に行きました。  震災前の私は、利府町と仙台市に住んでいた時期が長いです。亡くなった祖母が営んでいた湊の北村商店が、いわゆる「おばあちゃんち」でした。そこに住み始めたのは私が高校2年生のとき。そこから2年間しか住んでいません。その後、石巻を離れてからは、あまり石巻に来ていませんでした。  写真展には、私が

          映画の秋

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  この秋は、観たい映画が2本公開されます。  ひとつは『月』 10/13(金)公開です。原作は、石巻出身の作家、辺見庸氏の小説です。2016年7月に起きた、相模原障害者施設殺傷事件をモチーフとしています。原作は「奇書」と表してもおかしくはないものです。しかし、それは実際に起きた事件を表しています。映画監督は辺見庸氏の大ファンということで、原

          ファミリー

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  私は、妻と猫(えん、メス、5才とふく、オス、4才)と暮らしています。  先日、家の中に、ハエさんが入り込んでしまいました。我が家の約束事で、家に入ってしまった虫はできる限り、逃すことにしています。しかし、猫たちにはそれが通用しません。眼をギラギラさせて甲高い声を上げながら、追いかけ回していました。  猫の身体能力は凄く、これまで何回か、侵

          出会いと別れ。

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  長く、ものを使っていると愛着が湧いてきませんか?私は革素材やデニム素材、真鍮素材など、経年変化、いわゆる、「育っていく」素材が好きです。育っていく素材ではなくても、長く使っていると、なんというか「相棒感」みたいな感情が出てきて、愛着が湧いてきます。  思い出してみると、昔、同じスマホを5年くらい使い続けていました。今でこそ、スマホの進化は

          自分

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。 https://gaga.ne.jp/kaibutsu-movie/  先日、『怪物』という映画を観ました。前情報もほとんどなく、何も期待せずに観に行ったのですが、これが、とても心にグッとくる映画でした。2回観にいったのですが、1回目には感じられなかったことが感じられるようになり、ラスト、涙してしまいました。 https://www.am

          石鹸

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。 タイトルの通りですが、最近、お風呂で身体を洗う時に固形の石鹸を使っています。  きっかけは友人からお土産で、香りの良い海外の固形石鹸を頂いたことです。それまで、私の固形石鹸のイメージは、小学校の水道とかにある、みかんを入れるネットに入っている、ぐちゃぐちゃになって、あまり衛生的にも感じず、泡立ちも良くないものというものでした。なので、頂いた

          届く。

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  最初の挨拶の通り、私は福祉施設の所長をしています。施設というと、なんか”閉じている。開かれていない”というイメージというか雰囲気というか、そういうものを感じがちです。そのままだと、世の中に対し、あまり良くないなぁと思っているので、”実践と発信はワンセット”ということを意識し、日々の実践を発信していくことに努めています。このフリーペーパーもそ

          本屋さん

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  私は本が好きです。そして、電子書籍派です。読みたいときに気軽に読めるのと、持ち物が増えていかないというのがメリットだと思っています。そもそも、「本」という物体というか、物というか、そういうものをあまり大事にしてきませんでした、読んだら、本棚に適当に入れておくみたいな感じです。帯は確実に捨てるし、カバーも邪魔なら捨てていました。中身だけ必要な

          知る。

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  私は妻と一緒に働いています。働いている間は、別の場所にいるので、それほど関わることはないのですが、家でも一緒ですし、24時間365日、ほぼ一緒です。そうすると、お互いにお互いのことを大体わかるような気がするのですが、意外とわかりません(笑)  例えば、私はワインが飲めず、ぶどうも何か口の周りが痒くなるような気がするのであまり食べないという

          きゅう所長の北村誠悟です。

           はじめましての方もそうではない方もこんにちは。宮城県石巻市の石巻駅のちょっと近くの商店街、アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。  きゅうのホームページはこちら。    日々、こんな素敵な人たちに囲まれて働くことができています。ありがたいことです。    制度を使って、障害福祉施設を運営するためには、法人格が必要です。株式会社北村笑店という会社を立ち上げて代表取締役もしています。    日々、こんなことを考えながら

          きゅう所長の北村誠悟です。