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自分

 はじめましての方もそうではない方もこんにちは。アイトピア通りで”きゅう“という障害福祉施設の所長をしています、北村誠悟と申します。

https://gaga.ne.jp/kaibutsu-movie/

 先日、『怪物』という映画を観ました。前情報もほとんどなく、何も期待せずに観に行ったのですが、これが、とても心にグッとくる映画でした。2回観にいったのですが、1回目には感じられなかったことが感じられるようになり、ラスト、涙してしまいました。

https://www.amazon.co.jp/二木先生-ポプラ文庫-17-1-夏木-志朋/dp/4591174867

 そして、先日、『二木先生』という小説を読みました。こちらも軽い気持ちで読んだのですが、とても心にグッと来てしまいました。いわゆる「青春小説」というジャンルになります。しかし、甘酸っぱさはなく、読後、なんとも言えない感情になりました。

 どちらの作品も、手放しで賞賛されるような「いい作品だったね」とは言いづらい内容です。どちらの作品も、脳が処理できないような、モヤモヤとした感情になります。

 人間は多面な生き物です。誰かに見せている姿、他の誰かに見せている姿、見られている姿、そのどれもが、その人自身です。そして、善い悪いもなく、嘘か真実かもなく、1か0かではなく、ただ、その人であるということなのかもしれません。

 しかし、ついつい、あの人はこういう人、そして、あの人はこんな人、と、カテゴライズしてしまいます。いつの間にか、つくられた枠組みから外れた行動をその人が見せた瞬間に「そんな人だとは思わなかったのに」となるのかもしれません。

 この世界の人口は79億人近いらしいです。つまり、79億通りの生き方があるということです。その、どれが善いのか悪いのか、嘘なのか真実なのか、1か0かなんてわかりません。「自分」という人間が、地に足ついて、「自分」として生きていくことを選び、決めることができているのか、それを自分にも他者にも保障できる世界ならいいのかも。なんて、思いました。

2023.7
きゅう所長の雑記 おれのがヤバイ

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