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雨だからこそ、見える景色があった。

人生を変える旅 京都癒しの旅の下戸眞由美(おりとまゆみ)です。
晴れたらいいね という曲がありましたね。

お天気良くなりますように

特に旅を楽しむ時には誰でもそう思いますね。
旅の案内人としても、お客様に晴れ渡る空の下、お楽しみいただきたいと思います。

何日、何ヶ月も前から予約してお越しくださっているのだから、最高のお天気でお迎えしたいものです。
それでも人間の思い通りにはなりません。

雨も乙なもの

下鴨神社の糺の森を歩いていると、ポツポツと雨が降り出しました。
京都で唯一原生林が残っている良い気の流れる参道、傘をさしてゆっくり歩みを進めると不思議と落ち着きます。

周りの木々が色を落ち着かせ、墨絵のよう。
幻想的で霧に包まれた景色に包み込まれ、先ほど、お天気を願ったのを恥じたくなりました。

「雨もいいですね」とお客様と話しながら、お参りを終え、大徳寺に向かいます。

大徳寺・高桐院でひとりの紳士に出逢う

大徳寺に着いた時、雨は上がったものの、道は濡れていた。
ハネが上がらないようにとゆっくり歩きます。

お客様のご希望は静かなところで過ごしたい。
高桐院へ向かい、石畳のところで立ち止まった。
というか、動けなくなったのです。

高桐院

青もみじの美しいこと。
雨上がりで葉が艶っぽく輝きを増しているのです。
ふたりして、ずっと眺めていた時に、、ひとりの紳士に声を掛けられました。

「あなたたち、ずっと、景色を眺めていますね。
素晴らしいです。少しお話ししてもよろしいですか?」

「えっ、はい。」

「この青もみじ、とても綺麗でしょう。あなたたちの背丈で見ていただくのが一番良いのです。当時の方の背丈と同じぐらいなので」

「意識しないとわかりませんが、そう言われたら・・・。
本当に美しくて」

「もう一つ、良いですか。
足元を見てみてください」

雨上がりだからこそ、見える景色がそこにあった。

「わぁ〜」

石畳の水たまりに映った青もみじ

「今、この瞬間しか見られない景色です」

「教えてくださり、ありがとうございます。気づかずに行ってしまうところでした。
下を見ることも大事ですね。私たち、こういうものです。
失礼ですが、お名前をお聞きしてよろしいですか?」

「実は・・・」
やんごとなきお方でここには書けませんが、すごい方でした。

この後も続きがありますが、それはまた。


何にフォーカスするかで見えるものが変わります。
これ以降、雨の時には水たまりを見るようになりました。

ちょっと落ち込んだ時に、思い出す旅の一コマです。

ではまた。

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