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2020年7月の記事一覧
『保健室のアン・ウニョン先生』 チョン・セラン
ひときわ長い梅雨のジメジメした空気の中、この本を開いたら、爽やかさに包まれた。「今日こそは好きなあの子に告白しよう」と決意する男子高校生の恋心からこの本は始まる。そしてタイトルになっている保健室の先生は特殊能力を持っていて、学校にはびこる「ソレ」とおもちゃの剣とBB弾の鉄砲で戦う。私の中二病がうずきだす。表紙も非常にPOPでかわいらしい。
手入れの足りないパサパサの髪をした保健の先生がストッキン
『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』 キャスリーン・フリン
タイトルがなんだかなあ。狙っているんだろうけれど、いけ好かない。その表現はジェンダー論的にどうなのか、と思って手を伸ばさずにいたのだけれど、中身は面白そうで、結局読んだ。原題『The Kitchen Counter Cooking School』。うん、このタイトルでは読もうと思わなかったとも思う。
フランスの名門料理学校ル・コルドン・ブルーを37歳で卒業したアメリカ人が、この本の筆者であるキャ
『あのひととここだけのおしゃべり』 よしながふみ
意味がわからないけど、すごいことが書かれているのはわかる。だから食らいついてみよう、ということが時々ある。「『やおい』は男同士だけではない。女同士でも男と女の間でもある。『やおい』の定義とは」えっと・・・やおいってBLと同じものじゃなかったの?え、ごめんどういうこと?
『きのう何食べた?』『大奥』と底力のあるマンガを描かれるよしながふみさんの対談集。対談相手は萩尾望都さん、羽海野チカさん、三浦し
『お葉というモデルがいた』金森敦子
竹久夢二、責め絵の伊藤晴雨、日本の洋画界で長く指導的役割を果たしてきた藤島武二という異なる3人の画家のモデルを勤めてきた女性、佐々木カ子ヨ(かねよ)。彼女はどんな人物だったのか。
大正時代にヌードモデルをし、さらに緊縛され乱れ髪の姿も描かれ公開されてしまう女性。タイトルの「お葉」は竹久夢二のつけた愛称で、彼との関係が最も多く書かれる。男と女、描く者と描かれる者、視る者と視られる者。内面も発露させ
『シェフを「つづける」ということ』 井川直子
料理人、飲食店を営む人はかっこいい。おいしいものを作れるから。自分で決断して経営しているから。そんな飲食店の人々がコロナ時にどうしているかという連続インタビューを、この本の著者井川さんがnoteで発表していた。店をいったん休むのか、開くのか、テイクアウトに切り替えるのか、それらを組み合わせるのか。立地やお店の形態(レストラン/バー/居酒屋…)に加え、お店が大事にしていること、表現したいことは何なの
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