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【noteで学ぶ腸内細菌24番外篇:『ミュータンス菌』虫歯菌とその対処など】

 こんにちは(o・ω・o)虫圭です。
 

 最近の細菌noteで乳酸菌の一種、『ロイテリ菌』の紹介をしたんですけど、
【noteで学ぶ腸内細菌22:ピロリ菌を抑制する『ラクトバチルス・ロイテリ菌』について調べてみた】|虫圭

 noteの中で、「ロイテリ菌は虫歯の原因であるミュータンス菌を抑制する」という事を紹介してまして、せっかくなので『ミュータンス菌』とその予防法もいくつか紹介しておこうと思いました。
 
 
 医学研究によると、歯を守ることは脳や身体を守る事にも繋がるそうです。
 
「虫歯を防ぐと、人生でかかる医療費の半分を節約できる」とも言われています。
 
 ってくらい大事。

 
 知っておくと、自分や、家族を守る事にも繋がるかも(o・ω・o)
 
 


■ミュータンス菌とは?

 虫歯の原因菌の代表格ミュータンス菌。

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ストレプトコッカス・ミュータンス[Streptococcus mutans]
 
ヒト、または動物の口腔内、特に歯垢に生息している細菌。
 
食べ物に含まれる糖類をエサとしており、糖を分解することで『グルカン』という粘着性の高い物質と、『乳酸』を生成する。
 
『グルカン』はネバネバとした非常に粘着性の高い物質で、グルカンが歯に付着したものを『プラーク(歯垢)』と呼びます。
 
さらにこのプラークの中でミュータンス菌が生成する『乳酸』が溜まると、この乳酸が歯を溶かします(う蝕と言う)。
乳酸によるう蝕を虫歯と呼びます

 
 虫歯菌であるミュータンス菌、まさかの乳酸菌の一種なんです(o・ω・o)有害だけれど。
 
 まあ、乳酸菌自体が、乳酸の生成『乳酸発酵』を起こす細菌の総称なので、ヒトにとっての善悪は加味されていない分類な訳ですが。
 
 ちなみに、虫歯の代表にはもう一種、『ストレプトコッカス・ソブリヌス』というのがいて、ミュータンスと双璧を成す虫歯菌です。

 
 

■なぜ虫歯になるのか?

 ミュータンス菌が生成するグルカンと乳酸が原因でう蝕が起きることは前項でお伝えしましたが、虫歯になった事のある人なら一度はこう考えたことがあると思います。
 


「歯磨きしてるのに、虫歯になったんだが??」

 

 これにも原因があります。
 グルカン=プラーク(歯垢)ですが、プラークは近年では『バイオフィルム』と呼ばれています。


バイオフィルムとは
 
細菌が生き残るために作り出すコロニーの役割を持つバリアのようなもの。
細菌にとって有利な環境であり、外部からの抗菌物質に抵抗力を持つ

 
 はい。つまり、
 

✅バイオフィルムがある限り歯磨きしても虫歯になる

 
 ということです。
 恐ろしいですね(o・ω・o)本当に他人事じゃないです。
 
 とは言え、『歯垢を掻き出す歯ブラシ』とか『プラークを分解する歯磨き粉』とか、よく見聞きしますよね?
 
 歯ブラシや歯磨き粉を買う時にも、パッケージでそういった謳い文句が書かれた物を皆さん買っているのではないかと思います。
 もちろん、私もその一人です。
 

 ではなぜ歯磨き粉を色々試しても、歯ブラシを色々試しても、虫歯は起きるのか?
 
 簡単です。
 磨き残しがあるからです。

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 磨けてるようで磨けていない場所、多数あります。
 しっかり丁寧に磨くか、より良い歯ブラシを買い求め歯磨きの効率を上げるしかないです。
 

 参考までに、カエルが使っている歯ブラシを紹介しておきます。

 
 メンタリストDaiGo氏が一時期愛用していたそうで、それ以来使い続けております。
 価格は2本で2200円とややお高めですが、ブラシの毛量が市販の歯ブラシの5倍(5100本)となっており、ガシガシ磨かなくても歯垢が取れるので、歯茎を傷めにくいというあたりもメリットがあります。
 
 個人的な感想としては◎
 
「どんな歯ブラシが良いのやら?」
 という方は一度使ってみても良いかも。磨き終わりは気持ち良いです。

 
 

■ミュータンス菌の抑制は他にはないのか?

 
 もちろんありまして、たぶん、調べれば調べるだけ出てきちゃうような事だと思うので、エビデンス(科学的根拠)があるものだけ紹介しておきます。

 
①緑茶でマウスウォッシュ

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スリハサナンバ大学の実験で、32人の参加者を使ってクロルヘキシジン(市販のマウスウォッシュに含まれる成分)と緑茶がプラークに与える効果の差を調べた

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 ほぼ同等の効果が出ています。
 
 ちなみに、クロルヘキシジンには良い菌も殺してしまう作用があり、口内に抵抗性が強い菌が増えてしまう可能性があるので、気休めに市販品を使うくらいなら、普段から緑茶を飲んで、歯磨き後に緑茶でマウスウォッシュするほうが安全で効果的。
 
 さらに、緑茶をよく飲む人は歯周病にかかりにくいというデータもあります。
  
 緑茶の守備範囲の広さ……!

 

②ココナッツオイルでマウスウォッシュ

 緑茶の方が断然楽チンな訳ですが、


古代インド医学で「オイルプリング」と呼ばれているもの 
 
2008年の論文では、
 
・2週間ほどでミュータンス菌が激減
・歯肉炎の予防
・市販のマウスウォッシュよりも口臭を抑えた

 
有効な理由として、
 ココナッツオイルはラウリン酸が入っていて他より抗菌効果が高い


 とのこと。
 
 前述した緑茶とどちらが良いのか?
 というのは定かではありませんが、ココナッツオイルの殺菌作用は有名で、頭皮や脇など、臭いが気になる場所に塗ることができたり、ココナッツオイル自体が身体に良いので、マウスウォッシュ時にちょっと飲んじゃっても健康的にも◎(それは緑茶もだけど)
 
 ってことで、お好きな方を選択して良いんじゃないでしょうか。
 



③歯磨き粉を厳選してみる

 これもカエルが使っているものなんですが、パレオさんのブログで紹介されていた⇒フッ素の虫歯予防効果とか、オススメのフッ素入り歯磨き粉とか/パレオな男

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ライオン歯科材 ライオン チェックアップ スタンダード 1450F 単品 135g 

 
 というのを使っています。
 
 これは、「フッ素はやっぱり歯を守るよ」という論文からのものなんですが、
 
「それなら最近の歯磨き粉はどれもフッ素入りじゃん?」
 
 ってなるじゃないですか?
 
 大事なのはフッ素の含有量でして、この歯磨き粉には1450ppmのフッ素が入っていて、1450ppmは日本基準を満たすほぼ限界値だそう。
 
 フッ素って「身体に悪い!」みたいな論文もあったりするので、その限界値をクリアしているのがこの歯磨き粉。
 
 フッ素が歯の健康を守るというのは色んな国の研究データでも明らかなので、なるだけ身体に良い範囲で歯磨き粉も選びましょう。
 みたいな話ですね(o・ω・o)

 
 
 
 という感じで、ミュータンス菌から歯磨き粉まで、紹介させていただきました。
 
 本当は『歯の性質』とかも書こうかと思いましたが、歯の質はそれこそ個人差があるので、あんまり書く意味が無いかな? と思い今回は省略しております。
 

 
 歯の健康は噛む力の健康。
 噛む力の健康は脳の健康。
 
 大事なところなので、ぜひ知識を活用していただければと思います。
 


 それではまた~(o・ω・o)ノシ



【参考資料】
ココナッツオイルを使ったマウスウォッシュのすすめ/パレオな男
わざわざマウスウォッシュを買わなくても緑茶で十分なんじゃない?という話/パレオな男
ヤクルト中央研究所
知っておきたい「むし歯」の基礎知識〜原因から予防方法まで〜/LION

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